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海と空、太陽と月を仰ぐ高台の家

海抜100メートル超の崖上に建つKさん宅は、水平線から昇る朝日を望むのに絶好のロケーション。
すべての居室が眼下の海に向かって開かれた、明るく風通しの良い住まいです。

こんな家!

☆ 眺望に引かれ新築を決断。プランはプロに一任

 Kさん宅の愛称は「あがいてぃーだ(昇る太陽)を望む家」。東海岸を見渡す高台の突端に、定年後のご夫妻の新天地となる住まいが昨年7月に完成しました。「平屋感覚で生活できて、一段と見晴らしが良くなるように」と生活スペースをすべて2階にまとめたピロティ形式の建物で、海側の敷地境界に沿って和室、LDK、書斎、主寝室、バスルームが連続。まさに家全体が、朝日を拝む特等席です。

「将来を見越して土地を購入したのはもう15年ほど前。その後、一帯が区画整理事業区域に指定され、現在の場所は従前地からの仮換地として提供を受けました。当初は実家に戻ることも検討していたのですが、年を取ってから古い家で暮らし始めるのは少し心配ですし、何よりこの眺望が魅力的だったので」とご主人は振り返ります。
 設計事務所との出会いは、偶然訪れた住宅イベントがきっかけでした。過去の作風が気に入ったのはもちろん、「自分自身の家を設計するのと同じ気持ちで、家づくりをお手伝いします」という姿勢に共感を抱き、依頼を決定。そして最初に提示されたプランに添えられた「あがいてぃーだを望む家」のコンセプトを見て、「土地の魅力を私たちと同じ感覚で捉えてくれている」と納得。図面上にはお2人の要望がくまなく反映されており、「プロの提案にお任せして大丈夫だろう」と全幅の信頼を寄せて、その後の計画を進めていきました。

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☆ 日の出観賞に観月会。童心に返って景色を楽しむ

 

 Kさん宅の敷地内へは、北西面の道路からアクセス。2階物干し場を囲う木製ルーバーが頭上にせり出し、外観にアクセントを与えています。
 1階は駐車場の一角に、階段とエレベーターホールを設置。両者が合流する2階玄関は、土間が広く3坪ほどのスペースがあり、「大人数が集まってもゆったりと使える、ちょっとしたお気に入りの場所」になっています。
 玄関を上がってすぐ右手にはLDKがあり、リビングの大開口からテラス越しに、海と空の大パノラマを展望します。「空が広く、一つ一つの雲の形がくっきり。子ども時分、あれはウサギ、こっちは鳥に似ているなどと、空想して遊んでいたことを思い出しました」と奥さまは笑顔。ご主人はリビング隣の書斎で日がな一日、読書をしたり、コーヒー片手に海を眺めて過ごすこともあるそうです。
 住み心地も快適です。切妻形状の屋根を冠したLDKは、天井が高く開放感があり、垂木状の木のインテリアが温かみのある雰囲気を演出。リビングの横には和室が並び、LDKと一体化して利用できます。
 リビングの北側には、書斎を介して主寝室が連続。さらに廊下を伝っていくと、洗面室、家事室、玄関と、家中ぐるりと一回り。回遊性のある動線設計も、使い勝手を高める大きなポイントです。
 再び屋外の景色に目を移せば、家の目の前を通る遊歩道は、多くの人が集う眺望スポットにもなっています。朝日の美しさは言わずもがな、月の眺めも特筆もので、「新居で暮らし始めてから、月の動きを意識するようになりました」とのこと。今年も残り早や2カ月半。年末年始には、月見、明けの明星、初日の出鑑賞と続く、Kさん宅の一大イベントが待っています。

☆ 眼下の海に向かって全室開放。適切な開口計画で快適に採風

 Kさん宅が建つ敷地は、視界を遮るもののない抜群の眺望地ですが、当初は急傾斜崩壊危険区域に指定されており、自治体による建築制限がありました。とはいえ土地区画整理区域の範囲内だったため、行政の対応・対策を待って安全を確認後、許可を受けて本格的に計画を進めていきました。

 また計画地のすぐ横には区画整理地に沿って、南北に遊歩道が設けられています。実は私自身、初日の出を拝みに毎年ここを訪れていたこともあり、ご依頼を受けたときには、この眺望を最大限に生かしたプランにしたいと即座に考えました。ピロティ形式にして2階を居住エリアにする案は、Kさんご自身の以前からの意向でもあり、初めて打ち合わせをした頃には、既にホームエレベーターを購入していることが判明。お互いに同じ方向を向いて家づくりを考えていることが確認できました。

 プランニングでは、ほぼすべての居室から海を眺められるように、和室、LDK、書斎、主寝室を並べて、バスルームもオーシャンビュー仕様にしました。その中でもLDKと和室からなるパブリックなエリアは南側に、それ以外のプライベートなエリアは北側にまとめて、公私の空間をゾーニング。書斎はリビングと主寝室の間に配置することで、両エリアを緩やかにつなぐ役割を担わせています。

 毎日の暮らしやすさを実感できるように、動線設計も緻密に計算しました。例えばキッチンから正面を向いてすぐ右手にはパントリー、サービスバルコニーと続くスペースを設け、反対側には玄関ホールの突き当たりに家事室、物干し場を設置。書斎と主寝室の間には通り抜け可能なウオークスルークロゼットを配置しました。玄関から左右どちらを通っても家全体を一周できる回遊性も特長です。

 通風・換気面では、海側のテラスから招き入れた風がキッチン背面へと抜ける空気の流れを意識して、開口計画を考えました。またLDKは天井に傾斜をつけて開放感を出し、東西の切妻面に開閉自在の高窓を設置。窓を開ければ、熱を帯びて天井付近にたまった空気を効率的に逃がすことができます。

建設データ

家族構成:夫婦
所在地:中城村
敷地面積:306.43㎡(約92.70坪)
建築面積:173.67㎡(約52.54坪)
延床面積:294.29㎡(約89.02坪)
     1階居住22.40㎡(約6.78坪)
     1階駐車場116.32㎡(約35.19坪)
     2階居住155.57㎡(約47.06坪)
用途地域:第1種低層住居専用地域
構  造:鉄筋コンクリート造2階建て
完成時期:2014年7月

設計監理:株式会社東設計工房
建築:株式会社明成建設

建築・建設会社

  • ■ 株式会社東設計工房
  • ■ 那覇市松尾1-9-40 3階
  • ■ 山城東雄
  • ■ 098-917-5000
  • ■ http://www.azumas.com/

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