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エコな家

木と人が呼応する穏やかな住まい

木造の魅力にほれ込み、3年越しの思いをかなえて新居を築いたUさんご夫妻。
住む人も訪れた人も心穏やかにくつろげる、居心地のいい空間になりました。

こんな家!

☆ 木造の雰囲気と涼しさに共感。家づくりの勉強も熱心に

 木の家に初めて滞在したときの心地よさに深い感銘を覚え、木造の魅力に引き込まれていったUさんご夫妻。真剣に家づくりを考え始めた5年ほど前、内地に住む兄が建てた木造の新居を訪問し、「独特の穏やかな雰囲気があって、夏でも涼しくて過ごしやすい」ことを実感。コンクリート造が当たり前の環境で育ったお2人には新鮮で貴重な体験となり、沖縄に戻ってからは木造に絞って検討を進めていきました。
 木材の性質や使い方などを熱心に勉強するとともに、完成見学会にも足しげく通い、幅広く情報を収集。さまざまなスタイルの家を見る中で、Uさんが求めたのは、良質な無垢(むく)材をふんだんに使い、柱や梁(はり)を現し、木の特長を最大限に生かした住まいでした。
 依頼した建築会社との出合いも、完成見学会がきっかけでした。第一印象から「雰囲気がよく、センスも抜群だった」と奥さまが評するように、求めていた住宅像と感覚的に一致したのでしょう。2人の子どもたちにも好評で、「こちらの見学会では、不思議と家族全員がくつろいで、長居してしまうんです。子どもたちは勝手に2階に上がって遊び始めたり、いつも楽しそうにしていました」とご主人は振り返ります。
 数棟見学した時点で、「依頼することはほぼ決めていた」そうですが、計画地の転用手続きが難航し、保留状態が3年間続きました。Uさんはこれをプラスにとらえ、許可が下りるまでの期間をさらなる勉強に充て、「同社の見学会にはすべて参加して、私たちの生活スタイルに合った家づくりのヒントを幾つも得ることができました。建築士さんにも絶えず要望や思いをお伝えしてきたので、契約後の打ち合わせがとてもスムーズでしたね」とのことです。

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☆ 木組みが美しい吹き抜け空間。造り付け家具は抜群の使い勝手

 

 待望の新居は昨年1月に完成。黒い焼杉板で覆われた外壁と、樹脂製のサッシで白く縁取られた窓回りは、住まいの長寿を実現するための仕様であり、外観に個性を添えるトレードマーク。手入れの行き届いた芝庭とのコントラストも鮮やかです。
 間取りはさすが3年間話し合いを重ねてきたとあって、「ファーストプランからほぼ変更なし」。前面道路のある北東側に設けられた玄関を開けると、右手前に和室、左手にはリビング越しにダイニングとキッチンが連続し、ワンルーム的な大空間を形成。敷地南東の芝庭に面した大きな掃き出し窓から、庇(ひさし)を伝って柔らかな光が差し込み、また2階まで吹き抜けになったLDKは、木組みの美しさが際立つ現し構造で、開放感の中に木造ならではの醍醐味が感じられます。
 キッチンは1階全体を見渡せる位置にあり、吹き抜けを介して2階子ども室の気配も伝わります。「キッチンをはじめ、造り付けの家具はすべて使い勝手がきめ細かく考えられていて、本当に便利です」と奥さま。ダイニングの壁際に造り付けたカウンターは、子どもたちの勉強スペース。キッチン作業をしている間も絶えず目が行き届き、時には会話も楽しめます。
 2階子ども室はぐるりと本棚を造作したライブラリーのような空間で、裏側は屋根裏スペースを利用した物入れになっています。物入れへの入り口は、階段の踊り場のほかもう一つ、現場で大工さんと相談して、間仕切りも兼ねたスライド式の本棚を設置しました。
 「わが家に遊びに来た人は皆、居心地がいいのか、いつも長居してくれるんです」とは、どこかで耳にした話。「想像以上の住み心地です」とこぼれる笑顔にも、穏やかさがにじみ出ています。

☆ 百年住み継げる木造住宅を目指し、適切な住まい方を提案

 私たち琉球住樂が目指しているのは、百年先まで住み継げる、沖縄型の長寿命木造住宅です。その実現のためには、高機能・高品質の建材の選定が大切なのはもちろんですが、それに加えて適切なプランニングと換気計画を施し、施主の皆さまに対して、これからの時代に合った住まい方を啓発していかねばならないと考えています。
 例えば国の施策では、2030年までに住宅の一次エネルギーの年間消費量を“ゼロ”にすることを目標に掲げています。こうした時勢に対応するために、私たちは“エアコン1台で足りる住宅設計”を考案。今回のUさん宅では、吹き抜けの2階壁面にエアコンを設置して、冷房時は冷気が2階から1階へ、さらにリビングから水回り、主寝室へと流れていく換気計画を立てました。
 この計画を支えてくれるのが、樹脂サッシ、漆喰(しっくい)、飫肥(おび)杉の無垢材といった、標準仕様で用いている建材です。樹脂サッシは断熱効果が極めて高く、室内外の熱移動を抑制して冷房効率を高め、また除菌性や調湿性に富んだ漆喰と無垢材の作用により、室内環境を常に快適に保つことができます。かつてのように窓を開けて風を通す必要はありません。
 今回のプランニング面では、まずはキッチンの配置と付随する家事動線をまとめてから、他の居室と合わせて全体をバランスよく収めていきました。水回りや収納は、キッチンから主寝室に至る廊下に沿って適材適所に配置。2階は屋根を切妻形状にしたいとの要望があったため、棟を中心に半分を子ども室に、残り半分を屋根裏を利用した物入れにしました。久しぶりにUさん宅を訪問し、想像以上に上手に住まわれているのを見て、本当にうれしく思いました。設計者冥利に尽きますね。

建設データ

家族構成:夫婦、子ども2人
所在地:うるま市
設  計:株式会社琉球住樂 一級建築士事務所
敷地面積:330.58㎡(約100.00坪)
建築面積:109.12㎡(約33.01坪)
延床面積:1階95.37㎡(約28.84坪)
     2階26.66㎡(約7.76坪)
用途地域:無指定
構造:木造2階建て
完成時期:2014年1月

建築:株式会社琉球住樂
電気:テルヤ電業
水道:有限会社海西工業
キッチン:造り付けキッチン
内部建具:有限会社照屋木工所
外部建具:株式会社エクセルシャノン(樹脂サッシ)
左官:有限会社仲松左官工業
外部大工:孝技建
内部大工:大友内装
造園工事:金勢造園

建築・建設会社

  • ■ 株式会社琉球住樂 一級建築士事務所
  • ■ 南城市玉城愛地697-1
  • ■ 伊良皆盛栄
  • ■ 098-852-6936
  • ■ http://10raku.co.jp/

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