NEWS

家族構成別

かふうWEB > こんな家! > 家族構成別 > 夫婦+子ども > 外観に凹凸を施した、デザイン性の高い家

こだわりのスペース

外観に凹凸を施した、デザイン性の高い家

区画整理による立ち退きがあり、静かな住宅地に2世帯住宅を建てたKさん。バリアフリーの1階がKさんとお父さまの暮らしの場で、2階には県外から姉夫婦が越してくる予定です。お父さまはいつも愛犬と一緒。風がよく通るリビングがお気に入りです。

こんな家!

☆ 上下で住み分ける2世帯住宅

 区画整理のため立ち退きを余儀なくされたKさん。住み慣れた地域周辺に土地を探しましたが、人気急上昇中の地域だったためなかなか見つけられずにいました。そのうちに「どんどん地価が上がって、予算と折り合いをつけるのが難しくなってきた。近隣の市町村まで範囲を広げて、どうにかこの土地を手に入れることができました。前の家からそう離れてもいないし、とても静かで気に入っています」とKさん。
 

 家づくりは、学生時代からの友人の勤める建築事務所にお願いしました。
 
 当初は、お父さまとの二人暮らしの予定でしたが、土地探しに2、3年かけているうちに、県外で暮らす姉夫婦との同居の話が持ち上がりました。「何年かしたら沖縄に帰りたい、ということだったので、それならば、ということで2世帯住宅を建てることになりました」とKさん。
 

 建築士への主な要望は、「父が足を悪くしたこともあって、フラットな造りにしてほしいということがありました。それから2階建ての2世帯住宅にすること。内階段でつなげて、上の階を姉夫婦の住居にして、キッチンや浴室、トイレなどは別にしてほしい、とお願いしました」とKさん。また、お父さまからは「畑がしたい」という要望があったので、日当たりのよい場所に庭を作ることにしました。お父さまは現役のころは大工で、足の調子がよくなったら腕を振るって、ものづくりも楽しみたいとのこと。
 

 姉夫婦の要望は、Kさんが窓口となり、メールなどでやりとりをした内容を建築士へ伝えるというかたちで、プランづくりを進めていったそうです。 

続きを見る

☆ 1階LDKを中心に、明るく風通しよく

 

 古くからの集落内にあるKさんの家は、白い外観がくっきりと青空に映えて、明るくさわやかな印象です。
 

 玄関は広く、ホールの横の坪庭から自然光を取り入れています。この坪庭には低木が植えられていて、いずれ大きく育てば、1階と2階のキッチンの窓からも緑が楽しめるはずです。
 

 玄関とホールには多少段差がありますが、踏み板を1枚渡して、足の不自由なお父さまに配慮。室内はバリアフリーで、廊下や階段には木製の手すりが設置されています。
 

 1階は中心にLDKを配置。玄関の右隣とLDKの右隣にそれぞれ和室があり、左隣が洋室と水回りです。リビング横の和室がお父さまの部屋で、中央にベッドが置かれています。階段の横のちょっとしたスペースに棚とテーブルを造り付け、ミニ書斎としても使えるようにするなど、空間を無駄なく使えるように工夫されています。
 

 2階はLDKと洋室一つ、水回りとシンプルな間取りですが、それぞれ窓の外にテラスやバルコニーを続き間のように配し、全体に明るく開放的な雰囲気です。
 

 お姉さまがこだわったのが浴室で、浴槽に掘り込みではなく置き型を選択。大きな窓の外には光あふれる坪庭があり、その白い外壁をいずれはツタで覆う計画です。外壁を高くしてあるので、外からの視線を気にせずに、優雅なバスタイムが楽しめます。
 

 LDKの窓からは広々としたテラスへ。テラスの外壁に丸い穴を開けたのは、愛犬がそこから顔を出せるようにとの考えからです。
 

「ここは高台だからね、景色もいいし、騒音も少ない。空気もいいような気がする。日当たりもいいし、リビングにはよく風も入るよ」と満足そうに話すお父さま。Kさんも同意見で、明るく住み心地のよい家で、姉夫婦を迎える日を心待ちにしています。

☆ ディティールにこだわった、表情豊かな家づくり

 

Kさんからは土地の購入前に相談がありました。敷地は高台にあり、西側の高い擁壁の下に道路があり、周りに視界を遮るものもなく、よい場所にあると思いました。メーンの通りから少し中に入った旧集落内にあり、両サイドにはすでに家がありましたので、建物や窓の配置を工夫しました。また、家は住み心地だけではなく、その地域の一員になることを考えることも大事です。Kさんの家が、地域によい影響を与えることを願って、明るく、デザイン性の高い家にしたいと思いました。造形的には建物に凹凸を付けるようにしました。その凹凸が外壁に陰影を与え、彫が深く、見飽きない建物になっていると思います。アプローチの柱も丸くして、柔らかな印象になるように意識しました。そして、外観の美しさは内側の美しさにも波及すると考えます。
 

 2世帯住宅で、上下を内階段でつなげています。
 

 間取りはシンプルですが、ディティールにこだわりました。例えば仏壇のある和室は、天井の一部を丸くしています。空間にメリハリが生まれ、楽しい演出ができたと思います。
 

 階段に接した和室の障子戸は、明かりの差し込み方を意識して取り入れました。廊下や階段の手すりは丸みを作り、柔らかな印象に仕上げています。
 

 プライバシー確保のため、和室の道路側には格子ブロックで囲ったテラスを設けています。
 

 玄関からすぐのところに設けた坪庭には、低木を植え込み、自然光が差し込むようにしました。そこから夏には涼しい風が室内を駆け抜けます。廊下は圧迫感を感じないように、間仕切りを最小限に抑えて、LDKと一体化したような空間に仕上げています。廊下からリビング、さらにリビングの開口からバルコニーへと視線が広がり、開放感にあふれています。
 

 Kさんの家は傾斜地にあり、背面に擁壁がありました。リビングの窓の外にバルコニーを設けて、バルコニーと擁壁の間の少しレベルの下がったところに庭を置きました。リビングから直接庭に出るのではなく、バルコニーを回り込む形でつなげて、レベルの変化を楽しめるようにしました。
 

 家づくりでは工程監理をしっかり行うことで、コストを下げる努力をしています。そのためには施工業者の質も問われます。お互いがプロ意識を高くして取り組むことが大切で、これからの若い職人たちを育てていきたいと思っています。

建設データ

家族構成:
父と子、姉夫婦
所在地:西原町
設  計:金城義治建築設計室
敷地面積:
241.73㎡(73.12坪)
建築面積:
98.19㎡(29.70坪)
延床面積:
139.94㎡(42.33坪)
構造:壁式鉄筋コンクリート造2階建
用途地域:指定なし
完成時期:2016年7月
●建築/(株)沖縄建装
●キッチン/クリナップ

建築・建設会社

  • ■ 金城義治建築設計室
  • ■ 南城市玉城字奥武275-3-205
  • ■ 金城義治
  • ■ 098-948-2516
  • ■ http://www.kinjyo-2516.com/

こんな家!に戻る >