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狭小変形地に建て替えた、二世帯住宅

古くなった家を二世帯住宅に建て替えた大城さん。狭小変形地でも庭もあれば、十分な駐車スペースもあります。1階を親世帯、2階を子世帯の生活空間として、ほどよい距離感を楽しまれています。

こんな家!

☆ 庭と3台分の駐車スペースを確保

子どもたちが巣立った後、2階建ての家に夫婦二人で暮らしてきた大城さん。30数年ほど前に建てた家に愛着はありましたが、今後のことを考えて、二世帯住宅に建て替えて、息子一家と同居することにしました。
 

 大城さんの家は、ひし形のような形状の土地にありました。「前の家は建売で購入したもので、場所がよくて、値段も手ごろでしたが、設計の際に私たちの意見を取り入れてもらえなくて、満足のいく家にはなりませんでした。家を建て直すにあたって、最初に相談した建築士がざっと描いてくれた間取りには、物干し場のスペースが取られてなくてびっくり。とても頼む気にはなれませんでした」と振り返る奥さま。
 

 家づくりを誰にお願いするか決めかねていたころ、目に留まったのが本紙「こんな家に住みたい」の記事でした。「うちと同じように、狭くて変形の敷地に建つ二世帯住宅が紹介されていて、これだ、と思いました。実際にその家も見てみましたし、建築士の対応も早かったので、安心して家造りをお願いすることにしました」と大城さん。
 

 要望としては2階建ての1階を親世帯、2階を子世帯にして外階段でつなげること。間取りはシンプルに1階はLDK、和室、寝室と水回り。2階はLDK、子ども室2つ、寝室と水回りを設置。屋上には太陽光発電を設置し、オール電化にすること。また、これまで庭にはみ出すかたちで、やっと車を2台停めていましたが、今回はさらに「駐車スペースは3台分は必要。それに小さくてもいいから庭は欲しい」とお願いしたそうです。

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☆ シンプルな間取りで、家事動線をスムーズに

 

白の外観にグレイでアクセントをつけた大城さんの家。階段の右側に車3台分の駐車スペースが、左側には塀越しに小さな庭があります。
 限られた敷地を有効活用すべく、1、2階とも廊下は設けず、LDKを中心に、そこから各居室や水回り、玄関などに直接行けるような間取りになっています。変形の敷地に合わせて、玄関は台形状、寝室は5角形の不思議な形になっていますが、そこがこの家の個性であり、味わいにもなっています。洗濯機置場の横には、小さいながらも三角形の物干し場もちゃんとあります。
 
「LDKから庭が見えて、外の緑も見えて、部屋が広く感じられます。近くの保育園に通う孫が、家の前を通るとき、『おばあちゃん』と、塀越しに声をかけてくれるんですよ。それが楽しくて」とうれしそうに話す奥さま。庭が間にあるためか外の気配は感じても、視線は不思議と気にならないとのこと。
 

 実は大城さんの趣味は音楽で、バンドでトロンボーンを演奏。凝り性でもあり、長年、泡盛のクース(古酒)作りを楽しんできました。そこで「和室に泡盛の収納棚が欲しくて、寸法も細かく指定して作ってもらいました。月に一回は甕を揺らすと、おいしくなるんですよ。それと自分の部屋がどうしても欲しくて、寝室の一角にスペースを作ってもらいました」と満足そうに話す大城さん。トロンボーンの練習の際に音が外にもれないように、寝室の窓は二重サッシです。
 

2階は「リビングを広く、対面キッチンで、とお願いしました。建築士からの提案でキッチンをアイランド型にしました。家事動線がスムーズで、とても助かっています」とお嫁さんもうれしそうです。


 外階段で親世帯と子世帯を「スープの冷めない距離」でつなげて、3世代が趣味に仕事に勉学にと、それぞれ励みながら和やかに暮らしています。 

☆ 変形敷地を壁式構造で有効活用

前の家を見たときに、土地が有効活用されていないという印象を受けました。敷地がひし形のような形なので、無駄なスペースが出てしまいがちです。西側と北側が通りに接した角地にあり、北側には緑が残されていました。以前は玄関と駐車スペースが西側に取られていましたが、今回は北側にもってきて、さらにリビングからも緑の借景が楽しめるような間取りを考えました。小さくても庭が欲しいということでしたので、屋上庭園も考えましたが、屋上には太陽光発電を設置したいということでした。メーンの庭は和室とつなげる形で北側に置きましたが、道行く人にも楽しんでもらおうと外階段の下にも花壇を作っています。 
 

50坪ほどの変形敷地に庭を造り、3台分の駐車スペースを確保するために、どうすれば建物を無駄なく配置できるか考えました。結果的に壁式構造にして柱をなくし、さらに廊下を作らないという方法を取りました。それもあって、家事動線も短くなりましたが、その方が使い勝手もよいようです。リビングに関しては正形にして十分なスペースを取るようにしました。変形敷地ですから、どうしても正形に取れないところが出てきますが、その部分は玄関と寝室に当てました。玄関を入ると、形が変形していますが、広さがあるので圧迫感もなく問題はありません。
 

 小さくても二人の子どもたちに個室を与えたい、ということでしたので、ロフトを作り空間の有効利用を提案し、喜んでもらえたようです。


 1階の和室はリビングとつなげるかたちにして、家族が集まったときに広々と使えるようにしました。和室の戸は戸袋に収納していることが多いと思ったので、戸道を一つにすることを提案しました。戸の枚数に合わせて戸道を作ると、幅が広くなり、見た目がすっきりしないし、傷みも早いようです。
 

1階のキッチンは火の神を置きたいということもあり、奥さまが長年使いなれた壁付きです。2階は対面式を希望されたので、家事動線を考えアイランド型を提案しました。オール電化で、スペースの問題もあり給湯器は二世帯で1台を使うようにしました。

建設データ

家族構成:親夫婦、子夫婦+子ども2人
所在地:宜野湾市
設  計:有限会社 義空間設計工房
構造設計 :株式会社 MAY設計事務所
設備設計 :株式会社 設備計画
敷地面積:164.09㎡(約49.6坪)
建築面積 :89.46㎡(約27.1坪)
延床面積:159.17㎡(約48.1坪)
構造:RC
用途地域:第一種低層地域
完成時期:2016年6月
●建築/山城建設
●電気/有限会社エース電気工事社
●水道/新栄設備工業
●キッチン/沖縄協同ガス株式会社

建築・建設会社

  • ■ 有限会社 義空間設計工房
  • ■ 那覇市真地169番地1
  • ■ 伊良波 朝義
  • ■ 098-888-5303
  • ■ http://www.gikuukan.com

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