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仕事場と中庭で結ばれた穏やかな建築家の自邸

読谷村を拠点に設計活動を行う建築家の羽生幸美さんは、昨年7月に自宅兼事務所を新築しました。 木の風合いに満ちた室内には、満遍なく光と風が行き渡り、居心地のよさを演出。家事のしやすさを考えて、キッチンとユーティリティーにはちょっとした工夫を施しました。くつろぎの場である共有の中庭を境に、オンとオフを上手に切り分けながら、充実した毎日を送っています。

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☆ 外観は植栽で彩り、内装nは木の素材感を生かす

まるでカフェのような、正面がガラス張りになった事務所が左手にあり、右手の住宅は2層の白い箱。手前にはさすが「植物が大好き」という羽生さんらしく、色とりどりの草木がにぎやかに並び、真ん中の玄関前には背の高いシンボルツリーが植えられています。 「事務所は来客時のことを考えて、少しだけ目立つように。仕事のあとはゆっくりくつろぎたいから、住宅はできるだけひっそりと」。外観の構成からも、そんな設計意図が見て取れます。植栽のデザインは、懇意の造園屋と相談を重ねて、樹種や全体のレイアウトを決めていきました。
「あの高木はウラジロガシ。既に6メートル近い高さがありますよ」。一つ一つ丁寧に説明を受けながら、アプローチ階段から玄関へ。公私別に二つの扉がありますが、今回は住宅を中心に案内してもらいましょう。
 住宅の玄関を上がると、右手には敷地南側に向かって、リビング・ダイニング・キッチンがワンルームでつながり、リビングの東側にはオフィスと共有の中庭があります。LDKをこの並びにしたのは「仕事中に、それも空腹時に料理の匂いが流れてきたら気がそがれるでしょう?だから事務所から一番離れた場所にキッチンを置くと最初に決めたんです」という笑い話のような本当の話。その上で南面の恵まれた採光・通風条件を生かし、キッチンには大きく掃き出し窓を設けたため、フロア全体に等しく光が行き渡り、風通しも良好です。
 内装は「木を生かした空間にしたかったので」とフローリングをはじめ階段の踏み板にヒノキの集成材を施工。壁や天井は白を基調にまとめて、広々と明るい雰囲気に仕上げました。

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☆ 家事はまとめて一カ所で。中庭は絶好の夕涼みスペース

 

決して派手さはないものの、広さや明るさ、素材の質感などのバランスがよく、プロポーションの整った空間は、さすが建築家の自邸と思わせる快適さ。一方で植栽に彩られたファサードとは対照的に、室内は新築直後のように簡素に片付いており、これは「飾り物は家の中に持ち込まないという家族のルール」に従ったもの。シンプルさを求めるこの性向は、羽生さん本人だけではなく子どもたちにも受け継がれ、2階に並んだ三つの個室をのぞいてみると、気持ちいいほどすっきり整頓されています。しかも「ベッドや机は各自で好きなものを選んだ」にもかかわらず、どの部屋にも似た顔つきの家具が並んでいるのは、何ともほほ笑ましい限りです。
 家事動線の組み立てもポイントです。ダイニングに置かれたカウンターテーブルは、ゆったりサイズのオリジナル。食事をしたり、調理中の補助台にしたり、多目的に使える優れものです。またキッチンから東側に回り込んだ一角には、洗面・バスルームの手前に、広々としたユーティリティースペースを配置。洗濯・乾燥・アイロン掛け・収納がここ一カ所で済ませられるように、設備・備品が用意されています。
「一日のほとんどは、事務所とキッチン、ユーティリティーの間を行き来してばかり」という羽生さんにとって、新居で最高に幸せを感じるのは、仕事終わりに中庭でひと息つきながら、冷たいビールを飲むひととき。よく見ると中庭や境界壁には植栽がちらほら並んでいますが、「屋外だし、事務所との共有部分だからルール外」なんだとか。日が傾くにつれて建物の影が伸び、爽やかな風が舞い込んで、ますますビールが進みます。

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