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親+夫婦+子ども

眺望を生かし暮らしをデザイン。 斜面地に建つ3階建ての家

築約30年の3階建ての実家を建て替えて、2、3階を新居にしたTさん一家。南側に開けた眺望を生かし、デッキを介して屋内外を一体化した2階LDKは抜群の開放感。建築士ととことん話し合い、スペースごとに細部まで気を配りまとめ上げた、快適で使い勝手の良い住宅です。

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☆ 屋内と屋外、2階LDKと3階子ども室をシームレスにつなぐ

新居に建て替える前のフロアの構成は次の通り。1階がご主人のご両親世帯、2階が貸店舗、そして賃貸用につくられた住戸を2つつなげた3階に、Tさん一家は暮らしていました。
 
 建て替えの話が出たのは4年ほど前。老朽化が大きな原因で、「将来にわたって長く住むのはあなたたちだから。好きなように計画を進めなさい」とご両親からバトンを託されたご夫妻は、知人づての評判を頼りに建築士に相談。当初は以前と同じフロア構成にしようと検討したものの、「3人の子どもたちは思春期真っ盛り。ワンフロアだけで暮らすのはもう厳しいだろう」と判断し、1階は変わらずご両親世帯に充て、Tさん世帯は2、3階を使うことにしました。
 
 Tさん宅は斜面地に建ち、北側を走る大通りとは2階のレベルで接しています。対照的に南側は、なだらかな下り坂に沿って視界が開け、密集地とは思えないほど開放的。「以前からこの眺望は気に入っていたし、新居では一段と開放感を生かしたプランにしたい」との発想が生まれるのは自然なこと。そのため生活の中心となる2階LDKは、リビングからデッキ、屋外へと視線がシームレスにつながるようにレイアウトを整え、3階に用意した子ども室は最小限の広さに抑えて、残りのスペースをルーフテラスにしました。
 2、3階でフロアを切り分けたとはいえ、LDKと子ども室はつかず離れずの位置関係。「家中どこにいても家族の気配が感じられるように」と階段回りは吹き抜けに。さらには階段側面を壁でふさがず手すりにしたり、階段1段目をあえてリビング側に向けたり、オープンな印象を損ねないよう工夫を重ねました。

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☆ 造作の家事コーナー、効率的な家事動線。住み心地は細部に宿る

 

快適な空間づくりはディテールにこだわってこそ。例えばデッキはどれくらいの広さにするか。開放感だけを追求するなら、リビングの南側全面をデッキにすれば済みますが、「和室が一つはほしかったので。悩んだ結果、南東の一角を畳コーナーにしました」。小上がりなので腰掛けとしても重宝し、畳の下部には引き出し収納も付いています。
 
 一方でキッチンからデッキ側に突き出たスペースは、奥さまのプライベートな家事コーナーにしました。パソコン作業などができるカウンターも造り付け、壁の一つは磁石を着脱できる特別仕様です。「何か用事を済ませるときに、家族がくつろいでいる場所にわざわざ資料を持ち出すことなく作業できる空間がほしかったんです。ちょっと顔を出せばリビングの様子がすぐわかるのもいいですね」。同じようにご主人専用の書斎は、主寝室内に設けました。
 
 家事効率を考え、水回りスペースは2階西側に集約しました。キッチンからドア一枚を隔てた空間に、バスルーム、洗面室、物干し場などがまとまっています。キッチン自体も緻密にデザインし、左右両サイドからぐるぐる動き回れるアイランド型にしたり、使い勝手に合わせて収納棚を造作したり、随所にこだわりを盛り込みました。

 新居が完成したのは今年2月。念入りに打ち合わせを重ねただけに住み心地は上々で、「暑さも一段落したことだし、以前から計画していた、3階ルーフテラスでのキャンプを実行しようかしら」とTさん。また実は、夜の表情にも思い入れがあり、「家づくりの最中、お手本になる住宅を探しにあちこちの町を歩き回りながら、日が暮れて窓から明かりがこぼれてくる光景を見るのが大好きでした。今度は私たちの家から、そうした癒しの光を届けられればいいですね」。2階大通り側の玄関の壁に、青のスリットガラスを入れたのもそのためです。坂下から見上げれば、開放的なリビングにともる温かな光が見えるはず。今夜もきっと那覇のどこかで、癒しの灯が瞬いていることでしょう。

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