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5層3階建ての混構造住宅 築15年後も暮らし生き生き

15年前、北谷の町で生まれ育ったAさんご夫妻は、「自分たちの個性を自由に表現した、自分たちにしかつくれない家を」目指して計画に着手。建築士と二人三脚でアイデアを練り、北谷の町らしさをも象徴するオリジナリティー豊かな住まいを新築しました。その後はじっくりと家族の思い出を育み、「4人の子どもたち全員成人し、今では夫婦2人でいる時間が多くなった」というAさん宅を訪ねました。

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☆ 高低差の激しい 敷地形状を生かす工夫が 個性的なプランにつながる

急坂が続く北谷町東部エリアの中でも、Aさん宅があるのは、坂道をほぼ登り切った北東角地。文字通りに見方を変えて坂下に目をやれば、西海岸一帯の見事な眺めが広がります。ご主人は結婚後間もない頃から、将来を見越してこの土地を購入していました。
 仕事でも生活でも「人と同じことをしていては面白くない」が信条の一つとあって、家づくりの場面ではなおさら、「自分たちの個性を自由に表現したい」との意欲・要望が高まってきます。そのため設計者探しでまず求めたのは、「私たちの考え方をきちんと受け止めて、それを建築的に昇華させてくれること」。やがて情報を集めているうちに、建築家・佐久川一さんと出会い、ものの見方や建築に対する姿勢、実際の作風に共感。木や漆喰など自然素材を多用した設計スタイルも気に入り、依頼を決めました。
 自由な発想で佐久川さんとアイデアを出し合い、佐久川さんの感性というフィルターを通して出てきた提案をもとに、オリジナリティー豊かな家を目指す。とはいえ、奇抜なデザイン、特殊な間取りを望んだわけではなく、自身の生活スタイルに合ったプランを形づくる中で「いかに遊べるか」を追求しました。例えば2つのスキップフロアを持つ5層構造の3階建て、という独特の立面計画にしたのは、急斜面沿いにあり高低差の激しい敷地形状に合わせるため。「あるがままの土地の形を生かし、車3台分の駐車スペースを用意したい」との要望をもとを、最も高い位置にある東側接道面に駐車場と玄関を配置。そして崖下にあるような、最もレベルの低い場所を1階に、生活の中心になるLDKは眺めの良い3階に置き、各階をつなぐ階段回りを吹き抜けにして開放感を高めるとともに、効率的な空間の使い方を考え、各階の途中にスキップ状の個室を設けました。

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☆ 木造屋根に包まれた大空間と 遊び心いっぱいの素材使い

 

3階LDKの広さは約30畳。構造躯体をコンクリート造にする一方で、頭上に架かる屋根を木造にしたのは、Aさんの好みと「ご家族の気質に合っているから」との佐久川さんの提案によるもの。天井は張らずに架構を現し、無垢材の床、木製引戸、漆喰仕上げの壁などと合わせて、ぬくもりある空間を演出。リビング上部だけは「いずれロフトを増設できるように」と梁を多めに設けました。
 デザインを見れば、それも一つ一つの材料の使い方を見れば、さらに遊び心がいっぱいです。壁一面を特注のメキシコ産タイルでまとめたオリジナルキッチン、漆喰壁とテラコッタタイルの雰囲気がマッチした奥さまお気に入りの2階トイレ、アジアの雰囲気を感じさせる木製引戸の格子パターン、等々。好奇心旺盛でチャレンジ気質にあふれたAさんらしさ、チャンプルーという言葉に象徴される北谷の町らしさが随所に表れています。
 そんなこだわりやワクワクが詰まったわが家で暮らし始めて、はや15年がたちました。当初は「住みこなすのが大変かも」と思ったものの、不便さを感じたことは一度もなし。家族みんなで、はたまた親類・友人らを招いてワイワイ楽しむのが大好きなお2人にとって、のびのび使える3階は最高の空間。とりわけキッチン脇の眺望テラスはバーベキューなどで大活躍してきましたが、近頃は木製のパーゴラやテーブルセットの傷みが目立ち、「そろそろ手直ししなければ」と思案中です。
 他に大きく変化した点はなく、むしろ徐々に変わってきたのは、子どもたちの成長・独立に伴うご夫妻の生活スタイルです。これからもAさんの暮らしに呼応しながら、歳月の経過とともに、建築としての風合い・風格を増していくことでしょう。

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