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沖縄らしさにこだわった家

築10年の木の家で 変わらず楽しむ 無垢な暮らし

かふう235号(2010年4月2日発行)でご紹介したKさん宅は、今年末に築10年の節目を迎えます。伝統的な沖縄の建築様式を踏襲した、赤瓦の木造家屋。「何一つ不満のない生活。木と触れ合う毎日は、子どもたちの成長にも間違いなく好影響を及ぼしているはず」と語るご主人に、この10年間を振り返ってもらいました。

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☆ 経年変化を「味わう」家。日頃の簡単な掃除だけで美観維持

おさらいしておくと、Kさん宅のモデルになったのは、昔ながらの住居形態をしたご主人の実家でした。子ども時分に過ごした心地良さが忘れられず、情報を収集・吟味しながら長年構想を練り、ある完成見学会で「ひときわ太くて立派な大黒柱に一目ぼれした」という建築会社に家づくりを依頼。構造材・化粧材ともに国産の無垢杉材を使い、家の中央には同じように一尺角(約センチ角)の大黒柱を据えた、現在の住まいを新築しました。
「夏は涼しくて冬はぬくもりを感じる、思い描いていた通りの暮らしを楽しんでいます。わが家を初めて訪れた人にはいまだに、木の香りがすると驚かれるほど。柱や梁の艶を見て、建てたのが年前だと知るとさらにびっくりされるのですが、特別なことは何もしてないんですよ」。
 Kさん宅の特色の一つが無垢材なら、Kさん自身のライフスタイルもまさに無垢。すべての木部は自然塗料さえ使わずに無塗装で仕上げ、日頃の手入れは水拭きと年に2回の大掃除だけ。さすがに頭上に架かる梁や桁などと比べると、床は経年による色味の変化が目立ちますが、それも「味わいの一つ」と捉えているそうです。
 エアコンは寝室と子ども室に1台ずつ。大きなボリュームを占めるリビングや和室には未設置のままですが、各室の戸を開ければ南北にスムーズに風が流れ、蒸し暑い夏の間も無理なく快適に過ごせています。
「仕事から帰ってきて和室の縁側で横になり、夜風に揺れる風鈴の音色を聞いていると、心から癒されます。家を建てて良かった、と感じるひとときでもありますね」。
 Kさん宅の毎日は、縁側に回した木製雨戸を開けることから始まります。一枚一枚力を込めて移動させていくと、暗闇に包まれていた家の中が徐々に朝日に満たされていきます。少し時間がかかる作業でも、毎日のこうしたルーティーンが「この家に住んでいる」という実感を育んでいます。

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☆ 目指すは最先端の技術・機器を搭載した伝統的な沖縄家屋

 

家のたたずまいも暮らし方も、伝統的な要素を大切にする一方で、実はKさんは「根っからの新しもの好きなんです」。設計時にはインターネットの使用環境を考えて配線を計画し、現在はAIアシスタント搭載のスマートスピーカーを徹底活用。また美観維持の最大の功労者としてロボット掃除機の存在を挙げ、「わが家では一番の働き者。妻とはよく掃除のたびに、 誰がこんなに広い家を建てたんだ と冗談で言い合ったりするのですが、あの子は一切愚痴をこぼさず、毎日8時間働いてくれます」。今後も引き続き、新旧両極端のギャップ拡大に努めていくそうです。
 3人の子どもたちはすくすくと大きくなり、当時の表紙写真で1歳だった末っ子もいまや小学校高学年。子ども室は成長に合わせて2つの個室に仕切れるように設計していましたが、当の本人たちから要望はなく、 年たってもワンルームのまま。Kさんは今の家での子育ては、特に情操面で「間違いなくいい影響がある」と感じており、ひいては住まいに対する深い愛着にもつながると考えています。日常的に無垢の木と触れ合いながら、大掃除では梁に上ったり、冬の寒い日には囲炉裏で餅を焼いたり。また「大人になって家を出て、しばらくぶりに帰省したときにはきっと、無意識のうちに大黒柱にポンポンと触れて、その存在を確かめたりすると思うんです」。何気ないそうした所作の積み重ねが、生家を慈しむ感情になって、いつしか意識されるようになるのかもしれません。
 この先も家には大きく手を加えず、経年変化を許容し味わう暮らしを続けていく予定です。一方では少しずつ外回りの充実を図り、「今後年、年をかけてヒンプンや石垣を整備して、より伝統的な沖縄家屋に近づけるようにしていきたいですね。目指すは新旧のギャップ拡大ですから(笑)」。その様子は 年後の1200号あたりで特集を組みますので、読者の皆様も忘れずに乞うご期待下さい。

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