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調湿性・消臭性に優れた自然素材100%の塗り壁材

EM珪藻土(けいそうど)は、未焼成の珪藻土に消石灰や焼成ホタテ貝などを配合した、自然素材だけでできた塗り壁材です。左官仕上げ用とローラー施工可能なタイプの2種類があり、調湿性、消臭性に優れた製品として住宅内のさまざまなスペースに使われています。

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☆ 珪藻土本来の機能を最大限に発揮

珪藻土といえば、調湿効果や消臭効果のある自然素材として、世界的に知名度の高い塗り壁材です。手軽に購入・施工できてDIYにも適した値頃なものから、原料の選定や配合にこだわり、機能面や健康面などを追求したものまで、さまざまな製品が販売されています。
 そもそも珪藻土とは、藻類の一種である『珪藻』という植物性プランクトンが、長い年月をかけて堆積して化石になった、天然の岩石です。表面に微細な穴が無数に空いた多孔質素材で、この穴が空気中の水分を閉じ込めたり逆にはき出したり、においのもとや有害物質を吸着する働きをしています。
 珪藻土を製品化する際には、岩石を砕き粉末状にして、固化剤や着色剤、場合によっては化学樹脂などを添加します。また岩石に含まれる不純物を取り除いたり製品を安定化するために、珪藻土を焼成して用いるものも多く見られます。そうした細かな製法の違いが、製品ごとに機能や特徴が異なる理由の一つになっています。
 今回紹介する「EM珪藻土」は、化学物質を一切使わず、100%自然素材でつくられている点が最大の特色です。原材料の配合をみると(左図)、珪藻土の含有率は58%と極めて高く、産地も北海道稚内に限定されています。国内に数ある珪藻土の産地の中で、稚内産は純度が高く、比表面積(単位質量当たりの面積)が大きい=微細な穴の容積が大きい=吸放湿機能が高いといわれています。
 製法にもこだわりがみられます。珪藻土は焼成すると不純物を除去できる反面、多孔質が失われ、本来備わっていた調湿性や消臭性などの機能が損なわれる懸念があります。そのためEM珪藻土では、完全未焼成を徹底しています。
 その他の配合素材としては、サンゴの化石である石灰石からつくられた消石灰を、バインダー(固化剤)に使用しています。珪藻土の粉末をつなぎ合わせて固める役割を果たすとともに、消石灰はもともとアルカリ性を示す素材なので、優れた防カビ性も発揮します。
 焼成ホタテ貝は、除菌・抗菌力の強い材料として、食品をはじめ多くの分野で使われています。消石灰同様にアルカリ性を備え、珪藻土に混合することで、VOC(揮発性有機化合物)の吸着分解や殺菌作用を高めています。

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☆ 製品タイプは2種類。ローラー施工も可能

 

EM珪藻土は、株式会社OKUTA(本社・埼玉県さいたま市)が開発した製品です。県内では「株式会社りーふ」(宜野湾市伊佐)が施工認定店として、住宅を中心に採用を進めています。施主からの評価は高く、基本性能である調湿性、消臭性により清涼な空気感を得られることに加え、省エネ、耐火、吸音などの効果もみられます。
 製品タイプは2種類あり、左官仕上げで使う通常タイプと、ローラー施工が可能な「EM珪藻土フラット」に分かれています。カラーバリエーションはそれぞれ6種類。着色に使う顔料も、天然の土や石、炭から抽出しており、白色系、茶系を中心に淡く優しい色合いがそろっています。
 通常タイプとフラットタイプを比べると、前者は機能性を追求した本物志向、後者は施工性、経済性重視の製品といえます。例えば単位質量当たりの吸放湿量は、通常タイプが約3倍優れているのに対し、施工面積はフラットタイプが2倍以上。単位面積当たりの設計価格も、フラットタイプが割安です。
 なお製品名のEMとは、県内ではなじみ深い「有用微生物群」(Effective Microorganisms)のことです。原材料の中には珪藻土と一緒にEMがバランスよく配合されており、EMの性質の一つといわれる抗酸化作用を発揮して、住空間の質を高めてくれることが期待されます。

☆ 【住宅への導入のヒント】まずは収納スペースで効果を実現

 

「株式会社りーふ」代表の大木聡さんは、EM珪藻土を使い始めたきっかけについて、「100%自然素材なので、妊婦や小さなお子さまのいる家庭でも、安心して施工できます。また他の塗り壁製品と比べると、機能性と経済性のバランスがとても優れていました」と話します。漆喰(しっくい)や珪藻土などの多くの塗り壁材は、職人の技量によって仕上がりに差が出やすく、費用も割高になりがちです。その点、EM珪藻土の、特にフラットタイプなら、「ローラー施工ができるので、職人の腕にそれほど左右されることなく、納得できるレベルに容易に仕上がります」とのこと。同社が手がける住宅では標準仕様として、収納スペース内の壁面に施工しており、施主の要望があれば、オプションで他の居室にも使用しているそうです。
 導入時に留意すべきは、「自然素材なので、木材の木目が一つ一つ異なるように、乾燥すると場所によって色合いに変化が生じることがある」という点です。しかしそれも、丁寧に施工されていれば、自然素材ならではの柔らかな風合いとなって雰囲気ある空間づくりに貢献してくれるでしょう。またクロスの上から直接施工できるため、リフォームの材料としても選びやすいということです。

取材協力

■ 株式会社りーふ

宜野湾市伊佐3-3-21

098-988-4540

http://leafreef.ti-da.net/tagEM珪藻土

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