あなたの夢を暮らしを応援する
住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

沖縄の住宅紹介

3種類の光庭を持つ 打ち放しのコートハウス

3種類の光庭を持つ 打ち放しのコートハウス

DATA
所在地:那覇市
家族構成:夫婦、子ども1人
設計:松島デザイン事務所(担当/松島良貴・翁長宏光)
敷地面積:270.41㎡(約81.90坪)
建築面積:76.04㎡(約23.00坪)
延床面積:76.04㎡(約23.00坪)
用途地域:第一種・第二種低層住居専用地域
構造:鉄筋コンクリート造平屋建て
完成時期:2019年2月
建築:松島デザイン事務所(担当/松島良貴・翁長宏光)
型枠:松島デザイン事務所(担当/松島良貴・糸数学)
電気:松島電気工事(担当/親里)
水道:泉水設備株式会社(担当/新里紀章)

家づくりを検討していたSさんご夫妻の琴線に触れたのは、建築意匠のユニークさ、コンクリートの美しさ、働く職人たちの気持ち良さ。建築家から提案されたプランにも一目で納得し、性格の異なる3つの光庭を持つ平屋のコートハウスが完成しました。

3種類の光庭を持つ 打ち放しのコートハウス

建物がひしめく住宅街で
視線を気にせずのびのび暮らす

 新しい住宅街、約80坪の敷地。「そろそろ家づくりの準備を」とSさんご夫妻が考え始めた3年前、近所を散歩途中に出会ったのが、依頼した建築家が手がけた建築途中のコートハウスでした。
「家の正面がコンクリートの壁に覆われていて中の様子が見えず、面白い家だなあと興味を持って眺めていました。あとからそれがコートハウスと呼ばれることを知り、外部の視線をカットして中庭から採光・通風を図る手法は、周囲に建物がひしめく私たちの計画地にはぴったりだと思ったんです」。
 工事が進むにつれて徐々にあらわになる、艶やかなコンクリートの美しさにも魅力を感じました。さらにいつ訪れても現場の雰囲気が良く、「こんな職人さんたちと一緒に家づくりがしたい。設計事務所を一度紹介してもらおう」と相談。すると驚いたことに、「職人さんと思って話しかけたら、まさかの設計者本人でした(笑)」。
 Sさんは夫婦と子ども1人の3人家族。将来的には奥さまの両親が同居することも想定し、平屋かつバリアフリーのプランを要望しました。デザイン面では、一目ぼれしたコンクリートの素肌を生かせるように、内装にも外観にも打ち放しの壁をメインに取り入れたシンプルな意匠に。また床面積約23坪の限られた空間を無駄なく活用するために、収納や棚はほぼ造作にしました。一方で間取りについては建築家に一任し、長方形の箱にLDKと2つの個室、ウオークインクローゼット、水回り、そしてコートを収めた現在のプランが出来上がりました。


3種類の光庭を持つ 打ち放しのコートハウス

日夜を通じて、それぞれの生活シーンに光と風が届く

 Sさん宅には3つのコートがあります。家の入り口から見ていくと、一つ目は玄関扉を開けてすぐの場所にある「エントランスコート」。全面ガラス張りになったリビングの壁を通じてLDKと連続し、室内に光と風を届けるとともに、いわばアウトドアリビングのような役割も果たしています。
「窓際の床だけはコートと同じタイル敷きにして、使い勝手を高めてもらいました。またリビングに設置した木製ベンチは、生前に大工だった父親の形見を使って、職人さんが新築記念に造作してくれたもの。わが家にとって思い出深いシンボルになりました」とご主人。
 二つ目は、シャワー室に併設した「浴室コート」。家の中央にあっても太陽がさんさんと降り注ぎ、水回りは日中ほとんど照明要らず。物干し場としても重宝します。
 そして三つ目は、最奥部に置かれた「サービスコート」。主寝室と子ども室の間にあり、親子それぞれのプライベートな空間と、つかず離れずの距離感を両立。お互いの視線が気になるときはロールスクリーンなどで簡単に対処できますが、まだその必要はないようです。



3種類の光庭を持つ 打ち放しのコートハウス

 3種類それぞれのコートが異なる生活シーンで役立つ中、とりわけ親戚・友人の間で好評なのがエントランスコートです。季節を問わずバーベキュースペースとして大活躍しており、「コートとリビングは同じ広さ。見た目以上に大人数が集まれますよ」。
 日中はキッチンからコートまで見渡せる開放感があり、夜はコートにこぼれる室内の明かりが、家庭の温かさを感じさせてくれます。日夜を通じて連続するこうした快適さが、集まった人たちの居心地を一段と高めているのかもしれません。


写真ギャラリー

このカテゴリの記事