続・気になる土地の評価 File.2 県庁所在地の地価比較(商業地)
週刊かふう2019年8月2日号に掲載された内容です。
File.2 県庁所在地の地価比較(商業地)
全国のなかで沖縄の地価はどのような位置にあるのでしょうか。今回は、沖縄県と全国の県庁所在地における商業地の地価を比較していきます。
沖縄県の地価公示地の最高価格地は久茂地のみずほ銀行付近。観光客や買い物客、官公庁や近隣企業に勤めるサラリーマンなど最も人が行き交う場所でもある
全国1位の商業地銀座は1㎡あたり5000万円超え!
前回に引き続き、沖縄県と全国の地価の比較をしてみたいと思います。今回は商業地を比較してみましょう。
前回の住宅地では、地価公示における那覇市の平均価格は全国第7位であるということをご紹介させていただきました。すごいですよね。
さて、商業地はどうなのでしょうか?
住宅地では、地価公示地の住宅地の平均価格で比較してみましたが、今回の商業地は各都道府県の県庁所在地における地価公示地で、一番価格が高い地点を比較してみましょう。
気になるランキングは下の表のとおり。
東京の最高価格がすごすぎますね。1㎡あたり5720万円ですよ。意味がわかりません。
宅地に続き商業地も上位に那覇市は15位
東京都の最高地点は中央区5-22という地価公示地点で場所は銀座です。
3月くらいになるとよく報道される地点で、山野楽器銀座本店といえば我々鑑定士は地価公示最高価格地をすぐにイメージします。
ちなみに、東京都の地価の高い商業地のトップ10は、1位から4位までが銀座、5位が丸の内、6位と7位が新宿で、8位と9位がまた銀座、10位は大手町で、10位の大手町でも㎡あたりの価格は2850万円です。ちなみに10位の大手町は、容積率(敷地面積に対する建物の延床面積の割合)が1300%です。
私のかつての勤務地は東京でした。こんなところで鑑定評価の仕事をしていた自分はすごいと思います。
さて、沖縄県はというと、那覇市が第15位です。
住宅地ほどインパクトがないのは否めませんが、冷静にみたらなかなかすごい順位です。最高価格地で1㎡あたり100万円を超えるのは東京都以外では17市しかないことや、新幹線が開通して繁華性が高まっている鹿児島市や金沢市よりも、那覇市の最高商業地は高いのです。
この順位は、沖縄のポテンシャルの高さを物語っています。
次回は沖縄県で一番地価が高いところ(住宅地編)についてお話します。