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続・気になる土地の評価 File.11 県内の工業地の地価

続・気になる土地の評価 File.11 県内の工業地の地価

週刊かふう2020年5月1日号に掲載された内容です。

File.11 県内の工業地の地価

今回は、沖縄県の工業地の地価をテーマにお話しします。地価公示から工業地の地価を見てみましょう。

続・気になる土地の評価 File.11 県内の工業地の地価

全国地価上昇率1位の豊崎の工業地。近くには大型商業施設や水族館などのオープンを控え、ますます注目が集まっている

沖縄の地価上昇実は工業地がすごい

 読者の皆様にはなじみがないかもしれませんが、今回は沖縄県の工業地についてお話したいと思います。
 沖縄県の工業地は少なく、海沿いの埋め立て地を中心に配置されています。
 3月に発表された令和2年地価公示では、沖縄県は4年連続の地価上昇となりました。その上昇率は20.1%となっています。
 この地価公示において工業地は5地点ほど評価されており、その結果は表のとおりです。

続・気になる土地の評価 File.11 県内の工業地の地価

上昇率全国1位、2位を沖縄が占める

 このうち、豊見城9-1は全国で第1位、糸満9-1は全国で第2位の地価上昇率です。
 すごいですね。
 なぜこんなに上昇したのかというと、道路インフラの効果が非常に大きいといえます。豊見城道路の開通により、那覇市や那覇空港までのアクセスが改善されました。豊崎などは沖縄自動車道までのアクセスも良好です。にもかかわらず、那覇市や浦添市の工業地よりも価格水準が低かったのです。
 利便性が同じくらい良好なら、価格水準が安いほうに需要が流れるのは当然です。
 これは土地区画整理事業が行われた八重瀬町の住宅地と同じような状況ですね。
 八重瀬の区画整然とした住宅地も、道路インフラが整備され、那覇市までの時間距離が短縮された結果、那覇市より割安な地価水準である八重瀬町に需要が集中して地価を大きく引き上げました。
 道路インフラの整備というのは不動産市況に大きく影響を与えることはよくあることなので、どこにどのような道路が整備されるのかというのは需要な要素になります。

工業地として利用できる土地が不足

 もうひとつ、工業地の地価上昇が大きくなった要因は、工業地として利用できる地域が少ないことにあります。
 那覇市、浦添市、宜野湾市など主要な地域に工業地域は設定されていますが、もう空地はありません。沖縄県で産業を興そうとしても、工場地を確保できないのです。
 近年、新しく設定された豊見城市の工業地などは高値で取引されやすい環境が整っていたといえます。
 新型コロナウイルスの影響により、今後の地価動向は不透明な状況にありますが、工業地については、住宅地や商業地と違う動きを見せるかもしれません。

 コロナの影響で今後はどうなるかわからない地価動向ですが、次回は、バブルのときと比較すると今の地価はどうなのか? というテーマでお話したいと思います。

続・気になる土地の評価 File.11 県内の工業地の地価

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