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気になる土地の評価 File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

気になる土地の評価 File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

週刊かふう2019年4月5日号に掲載された内容です。

File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

全国的にも注目される沖縄県の不動産市況。今回は、名護市とその隣接町村の地価動向についてみていきます。

商業地での下落が顕著

 不動産市況が好調な沖縄県ですが、残念ながらすべての市町村が好調というわけではありません。
 昨年発表された地価調査では、今帰仁村や国頭村など北部の一部の地域で下落が見られました。
 例えば、国頭(県)5-1は辺土名にある商業地ですが、商業地としての需要はあまりなく、散見される土地取引では、商業地の取引なのに戸建住宅が建築されてたりします。つまり、商業地なのに住宅地化し、結局、住宅地の価格水準と同程度に収束していきますから、これが地価下落の要因のひとつとなります。
 大きな道路ができれば、利便性が高まって地価は上昇することが多いのですが、北部の地域では必ずしもそうはならない場合もあることに注意が必要です。
 例えばバイパスが開通したために、レンタカーで来ている観光客がその地域を通らなくなってしまい、観光客を呼び込むことができなくなった例もあります。地元の一部では、渋滞がなくなり、静かになってよいとおっしゃる方もいますが、観光客目あてで商売をしていた店はダメージを受けています。結果、商業地需要が減少し、地域はますます衰退していく場合もあります。

気になる土地の評価 File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

名護市大宮から同市屋部へのバイパスが整備された“宇茂佐の森”周辺は、土地の区画整理事業も進み注目のエリア。ここには名護(県)‐8の基準地があり、北部地区でも群を抜く地価上昇地区

キーワードは、土地区画整理事業

 北部の中心である名護市の市況はどうでしょうか。
 住宅地では、土地区画整理事業が進む宇茂佐の森地区の地価上昇が顕著です。昨年の地価調査では、名護市宇茂佐の森に在る名護(県)-8が+7%と高い上昇を見せていますから、土地区画整理事業の効果は大きく、これは名護市でも例外ではないようです。
 地価の回復がやや遅れている北部地区ですが、名護市を中心に地価が回復する気配をみせている地域も存在しますから、今後の動向を注意深く見る必要があるでしょう。

気になる土地の評価 File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

古宇利島は、2005年に隣の屋我地島との間に古宇利大橋が開通し、車で行ける離島として観光地でも注目され地価も上昇!ただし参考になる指標が少ないので購入には注意が必要

観光地で地価の二重構造も

 名護市以外の北部地域は、需要回復の力強さは感じられませんが、それでも例外はあり、眺望のよいところやうまく観光客を取り込めている地域の土地需要は顕著になってきました。
 これらの地域は、地価公示や地価調査の地点がないことが多いので、地価の動向が分かりにくいのですが、地元の人が買った場合の価格水準と県外の人が買った場合の価格水準が大きく異なり(もちろん県外の方が高い取引価格となります)、地価水準がダブルスタンダードとなっている地域もあるので注意が必要です。

 次回は宮古島市および石垣市の不動産市況についてお話します。

気になる土地の評価 File.12 名護市とその隣接町村の不動産市況

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