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かしこいリノベ ♯6

かしこいリノベ ♯6

週刊かふう2020年10月2日号に掲載された内容です。

かしこいリノベ ♯6

 こんにちは、建築士の林沙希です。
 前回は子育て世代のリノベについてお話しました。子どもが主役でしたから間取りやテイストもファミリーといった感じになりましたが、子どもがいない夫婦二人やひとり暮らしの場合だと、自分だけ、自分たちのこだわりを詰め込んだカッコイイ大人の空間づくりが楽しめそうです。
 例えば、趣味に合わせて映画や音楽を楽しむためのリビング、クッキングに特化したプロ仕様のキッチン、ホテルライクなバスルームや洗面所など、自分たちのライフスタイルに合わせた好みのテイストで統一した理想の空間が実現できるところもリノベの魅力です。

趣味を生かした空間を楽しもう

 家族と一緒に過ごす時間も大切ですが、時には一人(または二人)で趣味やPC作業に没頭できる時間も欲しくなりますよね。そんなときはDEN(デン)を計画に加えてみることをオススメします。DENとは、動物の巣穴やねぐらの意味を持つ英語で、趣味を楽しむための小さなスペースや書斎、隠れ家的な空間の意味としても使われます。確かに、畳一帖程度のスペースや通常なら押し入れにするような空間でも、収納と作業スペースが充実すれば、快適な自分スペースのできあがりです。誰にも邪魔されずに作業に没頭できそうです。
 私の家の場合は、背の高いパーテーション(ほぼ壁)でリビングの一角を仕切り、半個室タイプで計画しました。収納棚と作業カウンターの二畳程度の空間ですが、壁を有孔ボードで仕上げてフックで収納を増やしました。好きなものを好きなように飾り、自分だけの空間にしていますが、誰かの気配を感じることができる空間になりました。書斎として提案したDENですが、間取り図では土間スペースや納戸、サービスルームなども「DEN」と表記されているようです。特に明確な定義があるわけではないので、個室、半個室、オープンスペースなど使う人に合わせてタイプを計画するとよいでしょう。

次のステージも視野に入れて

 この原稿を書いているうちに気付いたのは、うちにはもう一つDENがありました。
 私が今いるキッチンの食卓カウンターです。食卓兼お酒を飲むスペースとして計画したのですが、思いのほか居心地がよくいつもこのカウンターに座っています。周りの人たちからは「要らないのではないか」と否定的に言われていましたが、作ってみると、どうやらこのカウンターは食卓とわたしのDENの役目を効率的にこなしてくれています。オープンスペースのDENを構成する大きなカウンターですが、子どもがいたら別の役割を果たしていたのかもしれません。それはまた将来の楽しみに取っておきます。
 今は二人暮らしでも、ライフステージの変化を見据えた計画ももちろん必要です。将来子どもができたときの間仕切り方、もしくは間仕切り戸の活用。シルバー世代の二人暮らしなら、バリアフリーに対応した段差の解消、下地材の手すり補強など。子どもが巣立ってしまえば、部屋数は多くいりませんから、思い切って細かく仕切られた壁をすべて取り払い段差のない広々としたワンルームにするのもいいかもしれません。壁を取っ払うことで車いすでもラクに移動できるようになります。時期や必要性に応じて、作りこみすぎない設計にすることが大事だと思っています。

かしこいリノベ ♯6

かしこいリノベ ♯6

かしこいリノベ ♯6

かしこいリノベ ♯6

リノベDATA

家族構成:夫婦と猫2匹 種別:マンション 構造:鉄筋コンクリート・ラーメン構造

かしこいリノベ ♯6

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