自分スタイルを楽しむコンパクトな住まい
- DATA
- 設 計: 株式会社 西建設
- 敷地面積: 248.78㎡(約75.25坪)
- 建築面積: 87.98㎡(約26.61坪)
- 延床面積: 77.54㎡(約23.45坪)
- 用途地域: 第一種中高層住居専用地域
- 構 造: 木造軸組工法
- 完成時期: 2024年7月
- 施 工: 株式会社 西建設
(担当/西紀彦) - 電 気: 株式会社 大名電設工業
(担当/上原) - 水 道: 有限会社 サンユウ設備
(担当/大城) - キッチン: タカラスタンダード株式会社
(担当/金城) - 大 工: 福内装(担当/前田)
- 屋 根: スカイルーフ 株式会社
(担当/桑江)
息子さんが施主となった、Mさん家族にとって2軒目となるマイホーム。
木造住宅ならではの居住性とヨーロッパを思わせる天井の仕上がり、そして断水に備えた新設備を沖縄で初めて採用しているお住まいです。
週刊かふう2024年12月13日号に掲載された内容です。
スーモカウンターで建築会社をセレクト
「どこの建築会社がよいか、スーモカウンターで3社を紹介してもらい検討しました」と、マイホームづくりの第一歩を話してくれたMさん。ご両親が建てたコンクリート住宅からの住み替えとなり、2軒目のお住まいは息子さんが施主となって〝いろいろな家を経験したい〟と木造住宅を建てることにしました。
「旧宅は2階建てで、両親には階段の上り下りがきつくなり、掃除も2階分で大変でした。コンセントの数が少なくてタコ足配線になっていたことや、冬には寒さを強く感じて、住み替えることにしました」とMさん。
実は、不動産管理業に携わるMさん。数社の完成見学会で間取りなどをはじめ、細かい箇所のアイデアや仕上がり具合、グレードなどを比較した結果、西建設に依頼することを決めたそうです。「しっかりと丁寧な〝造り〟が印象に残りました」
ネットで検索を重ね最善のセレクトを
職業柄、住まいに関する知識や情報に詳しく、興味を持ったことはとことん追究するMさんが、プランニング当時のことを振り返ります。主な希望ポイントは、平屋であること、壁の数が少ない「四角い家」であること、屋根は耐風性の強い寄棟とすることなどでした。
「ちょうど台風による断水が数日続いた時期で、プラン中の新宅での対策をどうしようかと悩んでいました。屋根の上に設置する貯水タンクは、寄棟屋根なのでNG。ネットで調べたところ、床下に設置する『貯水機能付き非常時給水タンクシステム』で約1週間分の生活用水を賄えることが分かり、導入することにしました」
そのほか各部屋の照明器具やシーリングファンにも、好みのデザインを探し尽くした施主支給品を取り付けてもらい、洗面所では手持ちの家電品に最適なコンセントの位置と高さまで指定しています。
各室のコンセント数は通常の3倍を用意しているため、使いたい家電を使いたい場所で、延長コードの煩わしさもなく使用できるようになりました。
美観とメンテナンスの両面から考える
Mさん宅の外壁は、節目のない無垢のスギ材を採用したウッディな佇まい。一般的なサイディング材に比べてメンテナンスが容易で、建築の専門家でなくても塗装したり貼り替えることが難しくないとのこと。
「2〜3年ごとに塗装することで、美観と耐久性を保てるそうです」
住まい手自らが手間をかけることにより深い愛着が育まれ、リフレッシュ感を楽しんだり、経年による変化もまた魅力となりそうです。
リビングやダイニング、そしてMさんの個室の天井はヨーロッパや北欧スタイルを思わせる、化粧梁を半分だけ天井に埋め込んだ「梁見せ天井」に仕上げました。
「全部が現しになっていると、梁の上側のホコリを掃除するのが面倒だと思って」と説明するMさん。スタイリッシュな意匠と手入れのたやすさを兼ね備えたデザインです。
洗面所やランドリーなどの水回りを1カ所にまとめたサニタリーには、耐水性に優れたヒノキ材を使って身支度に必要な衣類を収納するハイカウンターを造作。洗濯物をたたむときの作業台としても使い勝手のよい高さにしました。また、建物中央にあり自然光は入らないため、LDからの明かり取りのために室内窓を採用しています。
快適な居住性を将来に渡って担保
高台にあって、心地よい風がウッドデッキから室内へそよぐ通風計画。広い玄関ホールからLDKのゆるやかな連なりが、居心地の良さを演出しています。
ダイニングには「椅子に腰掛けた状態で手を合わせられるよう」、壁に仏壇をビルトイン。もし介助が必要になっても、トイレやシャワールームなどを広めにしているので安心です。
現在も、将来も、時がたつほどに快適さを増す住まいです。
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多彩なライフスタイルに応える自由設計の国産木材を厳選した木造住宅
株式会社 西建設 建築士・上原はるなさん
Mさんは不動産管理業に携わる方で、豊富な知識を基にご自身のプランをほぼ固めていらっしゃいました。そこで、当社が培ってきた知見と技術力でそのプランの実現に向けてサポートに努めました。
天然無垢のスギ材が建物全体を包む、ナチュラルテイストの外観を持った住まいです。専門的な技術を持っていなくても外壁を塗り替えたり貼り替えることが容易で、オーナーによる2〜3年ごとのメンテナンスで美観を保つことができます。
木造住宅はもともと夏涼しく冬暖かいという特長がありますが、Mさんの住まいでは屋根や天井、壁、床と通常の2倍に断熱材を仕込んでおり、小屋根や庇(ひさし)に設置した換気孔との相乗効果で、1年を通して快適な室内環境を享受できます。また、個室と個室の間の壁内には音が漏れにくい断熱&吸音材・ロックウールを採用し、プライバシー性を高めました。
防犯面も考慮して、通風のための開口部は3カ所に絞り、採光用にハイサイドのフィックス窓を個室やキッチン、トイレに採用しました。また自然光が届かないサニタリースペースには、LD側の明るさを取り込むために室内窓を設けました。洗面所に冷暖房の空調機を設置しているのも、このお宅の特長です。
暮らしの中心となるリビングは飫肥(おび)杉の梁(はり)を半分現しに仕上げた「梁見せ天井」、玄関からの視線を遮る目隠し壁は格子を組み合わせて空間を軽やかな印象に。掃き出し窓の向こうは庇を深めに取った雨端(あまはじ)。風が心地よい半戸外での食事も楽しめます。
キッチンは2人で同時に立っても十分な広さがあり、キッチン正面に配置したダイニングでは壁に仏壇をビルトインして洋風な空間にもマッチするよう工夫しています。
床下の基礎に組み込むかたちで、渇水や台風などの断水に備えた「非常時給水タンクシステム」を沖縄で初めて導入し、常に新鮮な水を貯水しながら停電時には風力によって家中の蛇口へ給水することが可能です。
西建設では、土台や柱・筋交いなどすべての構造材の内部にまで防蟻・防腐剤を浸透させる「加圧注入処理木材」を採用。消毒液に似た安全性の高い成分が処理済みの木材から抜け出しにくいため、その品質の高さから公共施設などにも採用されています。さらに基礎パッキンや土台水切りにもシロアリ対策を施し、最長30年まで延長できる長期保証を可能にしています。
施主さまのライフスタイルやご希望にフレキシブルに応える自由設計で、1年を通して快適な木造住宅をご提案しています。
設計・施工会社
株式会社 西建設
TEL:098-996-4997 | https://www.nishikensetu.com/