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どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

国土交通省が毎年実施する「民間住宅ローンの実態に関する調査」。
新規貸出の金利タイプは、令和元年度も「変動金利型」が最多となりました。

週刊かふう2020年9月4日号に掲載された内容です。

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

「民間住宅ローンの実態に関する調査」

 前号に続き、「民間住宅ローンの実態に関する調査」から住宅資金計画の参考となるデータを見ていきます。
 同調査は、国土交通省住宅局が、住宅ローンを供給している民間金融機関を対象に毎年実施している調査です。
 令和元年度は、令和元年10月〜11月に表1で示した民間金融機関に対して調査を実施した結果です。

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

8年連続して、変動金利型が最多

 図1は、民間金融機関が融資を行った「個人向け住宅ローンの新規貸出の金利タイプ別件数」です。
 平成30年度に最も多かったのは「変動金利型」55.5%(前年50.7%)で、平成22年度から1位を維持しています。次いで「固定金利期間選択型」が23.8%(前年28.2%)、「証券化ローン」が8.7%(前年10.2%)、「全期間固定金利型」が5.5%(前年6.4%)となっています。
 低金利の傾向が長らく続いているため、前年に続いて新規利用者の半数以上が「変動金利型」有利との考えが定着していると推察されます。
 一方、「フラット35」などの「証券化ローン」や「全期間固定金利型」は前年に続いて減少しました。今後も金利が低下するのではないか、または金利が上昇に転じるのではないかという見方をする人が多く、他の金利タイプを選択したものと考えられます。

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

固定金利期間選択型は10年が最も多い

「固定金利期間選択型」を選択した人の内訳を見ると、「固定金利期間10年」を選んだ人が62.6%と最も多くなりました。前々年度(49.3%)と前年度(64.8%)からの流れを見ると、いったん減少したものが増加・維持していることになります(図2)。
 これは、「固定金利期間選択型」を選択した人の半数以上が、今後10年の金利は安定するものと考えていることを推察させます。
 一方、「固定金利期間選択型(10年超え)」は8.7%となり、前年(11.4%)に続いて減少しました。

どうする住宅資金 令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査 後編

融資審査のポイント

「スコアリング方式」とは、住宅ローン融資の申込者のデータ(年収や返済負担率等)により審査項目ごとに点数を付け、その合計点によって融資するか否かを決める方法です。
 長期・固定金利の住宅ローンの融資に対して「スコアリング方式で審査を行っているか」を尋ねた調査項目では、「スコアリング方式では審査を行っていない」は53.4%で、前年度(52.1%)からわずかに増加し、引き続き最も多い結果となっています。
 一方、「スコアリング方式により一部審査を行っている」は33.0%で、前年度(34.4%)に比べて1.4%減少しました。また、「スコアリング方式を中心にして審査を行っている」は13.6%で、こちらは前年度(13.5%)との変化は見られませんでした。
 令和元年度調査では「完済時年齢」「健康状態」「担保評価」「借入時年齢」「年収」「勤続年数」「連帯保証」「金融機関の営業エリア」が90%を超え、「返済負担率」もほぼそれに近い項目となっています(図3)。
 よりスムーズで確実な融資を受けるために、日頃から健康状態を良好に保つよう努め、家族全員のライフステージを念頭に置いたライフプランを立てるなど、計画的にマイホーム取得を進めていきましょう。

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