気になる土地の評価 File.2 那覇新都心とその周辺
週刊かふう2018年5月4日号に掲載された内容です。
File.2 那覇新都心とその周辺
全国でも注目される沖縄県の不動産市況。今回からは、地域に絞った地価や不動産の市況を解説いたします。
那覇市おもろまち3-6-10は、17.4%の地価上昇で全国の住宅地のなかで第4位の地価上昇率でした
沖縄県の地価上昇率は全国トップクラスというお話を前回しました。
そのなかでも、新都心の住宅地は全国でも有数の地価上昇率でした。たとえば、標準地 那覇-19で示される那覇市おもろまち3-6-10は、平米(㎡)あたり27万円で17.4%の地価上昇率です。これは、全国の住宅地のなかで第4位の上昇率でした。ちなみに全国第1位から第3位は、北海道の俱知安町です。ニセコといえばわかりやすいでしょうか? 国際的にも人気のリゾート地として異彩を放つニセコエリアは、外国からの移住者も多く、外国人のリゾート需要が大きく影響しているようです。
話を新都心地区に戻すと、那覇-3(天久1-7-21)が平米(㎡)あたり26万5000円で、地価上昇率は16.2%と全国第6位の地価上昇率でした。また新都心地区に隣接した真嘉比地区も昨年発表された地価調査の地点では9.8%の上昇となっています。
土地区画整理事業とインフラ整備。全てが揃った街
これらの地域に共通していることは、土地区画整理事業を行っていること、商業利便性が高いこと、住環境が良好であること、道路が整備されていること等々、住宅地として高くなる要素がたくさん詰まっています。
特に新都心地区は、国道58号も国道330号も利用できることの利便性やモノレールが整備されているほか、新都心公園や大規模商業施設など、ほぼなんでもそろっているといっていいでしょう。また、真嘉比地区の土地区画整理事業地も新都心地区の恩恵を受けていると言えるでしょう。
国道330号線を隔てた真嘉比地区も、隣接する新都心同様に地価が上昇する人気のエリアです
地価同様、高騰する住宅購入費
しかし、坪あたり100万円以上もするため、新築戸建て住宅を手に入れようとするとその価格はすごいことになります。例えば、新都心地区の地区計画最低限度150㎡の土地を買って、建物を建てた場合の費用は、総額で7000万円から8000万円になります。建築費の高騰というのも背景にありますが、新都心地区は相当な高級住宅街ですね。ちなみに7000万円といえば、物件の状況や階層にもよりますが東京都品川区のタワーマンションが買える金額です。
次回は泉崎や久米など、那覇市の西エリアについてお話します。