納得! 目からうろこの土地評価 File.13 那覇市に不動産を持つということ
新たな視点から不動産市況やポイントを考察する本コラム。
今回は那覇市に不動産を持っていることは、実はすごいことなのですというお話です。
週刊かふう2025年2月7日号に掲載された内容です。
新都心で戸建て住宅を建てると⁉
私見ですが、沖縄県の土地ってけっこう高いと思います。普段生活しているうえで、読者の皆さまはあまり気にならないと思いますが、不動産鑑定士として皆さまからのご依頼を受け、業務をしていると、人口140万人規模の地方圏としてはけっこう高いなぁと思うのです。
那覇新都心の戸建住宅、例えば地価公示の那覇―24という地点は銘苅1丁目にあるのですが令和6年1月1日現在で㎡あたり30万2000円で、50坪くらいの土地ならば5000万円します。ここに鉄筋コンクリート造の40坪くらいの住宅を建てるとすると3000万円から4000万円くらいかかりますから、総額で8000万円から9000万円くらいかかることになります。そのほか各種税金や登記費用を考えると1億円くらいいってしまいそうですね。これだけで新都心地区に住宅を持っている方はすごいなぁと思います。
言わずと知れた、沖縄県の政治・経済・文化の中心。政府が選定する中核市、中枢中核都市にも指定されている
「県庁所在地住宅地価」格驚きの順位
さて、地価公示における県庁所在地の住宅地地価ランキングを見てみましょう(下図)。あくまでも地価公示という枠組みでのランキングですので、参考程度としてください。それでもなかなかのインパクトです。
第1位が東京というのはわかりますね。第2位が大阪で第3位が横浜市……。このランキングを見ていくとそりゃそうだろうって感じなのですが、第8位に那覇市が来ているのには驚きです。なんと神戸市や広島市より高いのです。もちろん地価公示の評価地点の置き方や地点数など各都道府県で異なりますので、簡単には比較できない部分もあるのですが、それでも大都市に負けていない価格水準であることに驚きます。
新都心地区で戸建住宅を買おうとすると1億くらいかかるというのもこのランキングからすると「なるほどねぇ」という印象を受けます。
ちなみに全国で一番安かった地域はというとどこでしょうか? それはまた次の機会にお話ししましょう。