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稲嶺さんの失敗談から学ぶ相続対策 Vol.2「相続税の納税資金不足がもたらした後悔」

稲嶺さんの失敗談から学ぶ相続対策 Vol.2「相続税の納税資金不足がもたらした後悔」

61歳の大城タケシさんは、父親の相続財産にかかる相続税を支払う為に資産売却を決断するも!相続税の納税についての事前準備が大切だということを教えてくれる事例。

週刊かふう2024年5月10日号に掲載された内容です。

稲嶺さんの失敗談から学ぶ相続対策 Vol.2「相続税の納税資金不足がもたらした後悔」

お悩み事例

 今回のケースは、大城タケシさん(61歳、仮名)に関するものです。タケシさんの父親は昨年、88歳で亡くなりました。相続人はタケシさんと母親のみでした。主な遺産は土地で、相続税の資金確保に悩んでいました。結果的に土地の一部を売却し、期限内に納税しましたが、この過程を後悔しています。

 タケシさんは相続した土地Aと土地Bを売却候補としました。
将来的な活用が期待される土地Aを保持し、土地Bの売却を希望していたのですが、先に買い手が見つかったのは土地Aでした。納税期限が迫っており、売却を急ぐ必要があったため、やむを得ず土地Aを売却しました。土地Aを手放し、土地Bが残ったこと、および売却価格について交渉する余裕がなかったことを悔やんでいます。

稲嶺さんの失敗談から学ぶ相続対策 Vol.2「相続税の納税資金不足がもたらした後悔」

失敗談からの教訓

 タケシさんの事例は、相続税の納税資金について、相続が発生する前に以下の準備が大切だということを教えてくれます。
1.予想される相続税額を把握する
2.納税資金の準備方法を検討する
3.売却を選択する場合、どの財産を保持し、どの財産を売却するかを決める
4.売却に時間がかかる財産は、計画的に売却交渉を開始する

稲嶺さんのワンポイントアドバイス

 相続税の支払期限は相続発生から10カ月以内です。納税に必要な資金が準備されていれば安心ですが、必ずしもそうではありません。資金不足が明らかになった場合、相続人は様々な方法を検討する必要があります。タケシさんのように資産売却もその一つですが、資金を準備する方法としては、売却以外に借入なども挙げられます。また相続税の一括納付が困難な場合には延納(分割払い)も認められるケースもあります。主な方法について特徴、留意点を整理したので下記比較表をご参考ください。

稲嶺さんの失敗談から学ぶ相続対策 Vol.2「相続税の納税資金不足がもたらした後悔」

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