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僕の好きな風景 第42回 木製サッシュに惹かれて

僕の好きな風景 第42回 木製サッシュに惹かれて

  諫早の家のリビング。左が全開放できる木製サッシュ、正面が格子、右は木製ガラリを閉じたところ

僕の好きな風景 第42回 木製サッシュに惹かれて

              ガラリ戸から入るライン状の光が美しい

 昔は建具職人が暮らしに応じて、さまざまな工夫を凝らした建具を作っていました。
 今は、ガラス戸は既製品のサッシュとなってしまい、障子はカーテンにとって代わられてしまいました。
 そんな状況でも、僕の定番の一つはフルオープンできる木製ガラス戸。
 1年を通して全開できる期間は短いですが、沖縄の古い民家のような開放感は格別です。
 外部からの視線や光、風や音などを制御し、季節の良い日には外部と一体になる、既製のサッシュに比べてデザインや寸法が自由になり、さらに、木は断熱性も高く手触りがいい……そのような理由で自分の設計には外せないものと考えています。
 もう一つ、僕の設計の特徴といえるのがガラリ戸。
 20年近く前、ある住まい手から「冷房が嫌いで、夏の夜に窓を開けて寝たいので何か考えてほしい」という要望から生まれたのが、雨戸代わりの網付きのガラリ戸。
 網戸と雨戸の役割を持つガラリで、鍵をかけて窓を開け放して就寝することができます。
 昼間は外部からの視線を和らげ、台風時の飛来物を防ぎます。日射を遮蔽する効果もあり、ガラリから漏れてくる光の変化も楽しい。
 さらに、西日や朝日が入ってくる小窓には「永田格子」と勝手に呼んでいる建具を配置します。格子を通して日差しを和らげ、光が室内に遊びにくるような楽しさがあります。
 建具は空間の魅力に大きく関わるだけでなく、暮らす人の気持ちを大きく左右する大事な建築ツールだと思います。

僕の好きな風景 第42回 木製サッシュに惹かれて

           西窓に仕込まれた永田格子。建築家の永田昌民さんが愛用したことからその名がついた

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