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僕の好きな風景 第57回 小さな家・再考。

僕の好きな風景 第57回 小さな家・再考。

週刊かふう2022年3月4日発行号に掲載された内容です。

「ウッドショック」……コロナ禍などが引き金となり、世界規模での木材不足がいまだに続いています。
加えて、あらゆる建材の大幅な値上がりが続き(今でも続いている)、さらに物が入ってこない……。
現在、住宅の建築費は一気に15%ほど上り、家づくりを考える方々に大きな不安と負担を与え、建築業界は未曾有の大混乱となっています。


写真の住まい(福島・四倉の家)は年明けにお引き渡しをしたばかりの小さな住まい。
ウッドショックの中、手早くプレカットを手配し、総事業費をしっかり見直し、優先順位を確認し、減額と再調整を行い、何とか乗り切った仕事でした。


延床面積28坪の小さな家は、建材などの高騰も総額では金額が小さいので対処しやすかったことも大きく、住まいの質を落とすことなく済んだのです。
真冬の引っ越しでしたが、断熱性能は落とさなかったので快適だとのこと。小さな家なので少ないエネルギーで家の隅々まで暖かい住まいができました。
耐震性もこれまでの大地震にも耐えられるように確保しているので、 安心して暮らせることでしょう。


改めて小さな家のメリットを感じています。
高騰した建築費は、もはや下がることはないとのこと。そうであれば、これからの家づくりは「家を少し小さくする」ということを考えてみるのも良い。
小さくすることが予算削減に最も有効で、さらにランニングコスト(冷暖房費、メンテナンス費用)も押さえることにつながります。


住まいの質や暮らしの満足度を大きく落とすことなく、永く住み続けるために「小さな家」が今一度見直され、さまざまな工夫が生まれていくように思います。

僕の好きな風景 第57回 小さな家・再考。

僕の好きな風景 第57回 小さな家・再考。

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