僕の好きな風景 第39回 空と海の恵みに癒される
空と海の恵みに癒される
ここ1年、東京と沖縄を往復する暮らしをしています。
そんな中で再認識したことは沖縄の自然の魅力……光や風、海の波音など。
特に夏の夕日の美しさは格別です。
沖縄の実家近くの海岸では夕暮れ時になると、それぞれ冷たいものを持ち込んで夕涼みをする風景が見ることができます。
そこにはゆったりした、沖縄の時間が流れているように感じました。
先日、大学生になった東京っ子の息子を連れて、クーラーボックスにギンギンに冷えたビールを入れ、沖縄の空のダイナミックで美しい変化と、繰り返す波音と心地よい風を楽しみました。周りは知らない人たちばかりなのですが、不思議な一体感を感じました。
ほんの短い、30分くらいの時間ですが幸福で贅沢な時間に感じます。
1日のうちにこのようなとても豊かな時間が持てると言うのは幸せなことだなぁと、しみじみ感じたものです。
このような素敵な時間をデンマークでは「ヒュッゲ」な時間というのだそうですが、それが初めて理解できたように思います。
沖縄にはさまざまな社会的不条理や貧困が内在しているのも若い頃から理解しているのですが、沖縄の自然の豊かさは神様から与えられたギフトなのでしょう。これからもこの自然の魅力を忘れないようにしたい。
最近はコロナ禍で住まいの重要性が問われています。
特に住まいの性能、住まいの中の健康も大事ですが、沖縄に戻ってくると、豊かなものは外部からやってくると感じます。
住まいの内部、外部を含めて、あちこちに自然を愛でる心地よい居場所を創りたい。