DIY STYLE with カインズ ♯2
週刊かふう2019年5月31日号に掲載された内容です。
自由にアレンジできるレターラック
カインズ工房でDIYを楽しくマスターする本企画！ 今回はレターラックを制作します。
あると便利でインテリア小物としても魅力的なレターラックは、少し寂しかった壁のアクセントとしても重宝しそうな逸品。シンプルな作りなのでアレンジもしやすく使い方も自由ですから、ぜひチャレンジしてみましょう。
今回のポイント（取得できるDIYスキル）は、ノコギリと差し金の上手な使い方。さまざまな電動工具があるといっても、木を切るならやはりノコギリは外すことができない工具。手工具は木工の基本ですからしっかり取得する必要があります。差し金も計測や墨付けには必須なツールですから、正しいテクニックと知識を身につけることが大切ですね。
いずれも基本的な工具ですが奥が深いもの。一つ一つ習得し今後のDIYに生かしていきましょう。
Tool（工具）
ハンドソー（ノコギリ）、プラスドライバー、ドリルドライバー、インパクトドライバー、
Cクランプ、木工キリ、さしがね、スコヤ、サンダー、サンドペーパー（＃400、＃600）、
スリムビス（25mm）、タッピングネジ×４、三角つり下げ金具×2
塗装／水性塗料、水性用刷毛、マスキングテープ、
ステンシルシート、ウエス（ぼろ布）またはスポンジ
Point（今回、取得する木工スキル）
●ノコギリの使い方
利き手にノコギリを持ち、反対の手はしっかりと部材を固定します。ただしのこぎりはぎゅっと力を込めて持つのではなく、軽く柄のお尻の方を持ちましょう。切るときの姿勢は、腰と目線が切断線の延長線上に来るように。切り始めの位置を決めるために、固定側の親指の爪を添え位置決めしたら指を離し、のこぎりを挽いて切り込みをいれます。刃が安定してきたら全体を使って挽いていきます。ノコギリは接面に対して立てすぎず、寝かせてストロークは短めに。手の押さえが弱い人はクランプ（固定工具）を使うとよいでしょう。
●差し金の使い方（初歩）
差し金は、木工には欠かせないL字の形をした金属製の“ものさし”。長い方が長手、短い方は妻手（短手）と呼ばれ、これを木材に引っ掛けるようにして使い、直角に線を引いたり、部材が直角であるかを確かめることもできます。今回は、ここまでの使い方でしたが、他にも等分割や規定の角度の線を引くことができますから、まさに職人技ともいえるツールです。
TODAY'S WORK 所要時間：約1時間 （乾燥別）
【作業手順】
01_杉材を寸法に合わせてカット
購入時にカインズ工房でカットしてもらうと便利（写真１）
02_側板の下準備
上下の角取りをする。さしがねや定規を使用しながら鉛筆でしるしをつける（写真２）
※木表・木裏（年輪の向き）を確認し角取りの位置を決定、完成時の内外を決める
03_角をカット
カット位置はお好みでOK、今回は上角30㎜、下角65㎜の二等辺三角形でカット（写真３）。切り終えたら左右対称になっているか木材を合わせて確認しよう（写真4）
04_背板をつくる
背板の両端は同じ高さ、凹凸の組み合わせはお好みで。位置が決まったら下穴（深さ25mm）をあけ、裏面から貫材をビス止め。斜の貫材は背板5本がすべて被るように配置する（写真５）。きれいな面を表にとるが、表面が荒い場合は、サンダーなどを使い滑らかに加工（写真６）
05_側板と底板を組む
01で制作した側板の下から65㎜のところにしるしをつけ、横にした状態で底板をビスで固定（写真7）。ビスはあらかじめハンドドライバーを使い下穴に押し込んでおくと作業がしやすい
06_表面に貫材を渡す
底板の高さに合わせて下の貫をビスで止める（写真8）。上の貫はバランスを見ながら位置を決めるとよい
07_表と裏のパーツをあわせる
表と裏の部材を合わせ、左右の背板側から上・中・下の3カ所にビスを打ち結合（写真9）。最後に三角つり下げ金具を付けて木工は完成（写真10）
08_水性塗料で塗装
2色にする場合はマスキングテープなどで養生し色のはみだしを防ぐ（写真11）
09_ステンシルシートでオリジナル感を演出
「ABLO」の型にスポンジで塗料をじか付け、完全に乾いてから剥がす。水気が多いと塗料がにじむので注意（写真12）
