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もっと知りたい!不動産マーケットFile.6 那覇市の地価動向 その①

もっと知りたい!不動産マーケットFile.6  那覇市の地価動向 その①

今回からは各市町村における地価動向を見ていきましょう。まずは那覇市の地価を牽引してきた新都心地区と真嘉比地区の地価動向です。

週刊かふう2020年12月4日号に掲載された内容です。

もっと知りたい!不動産マーケットFile.6  那覇市の地価動向 その①

那覇市の地価上昇をけん引してきた新都心地区。大きな下落の可能性は低いものの、地価と建築費の高騰から選択肢としては難しい状況

Case1 全国トップながらも上昇にかげり

 沖縄県の地価上昇率はこのコロナ禍の影響をうけながらも、全国トップでした。
新都心の住宅地は、地価の上昇率が非常に大きかった地域なのですが、9月に発表された那覇(県)-3(安謝1丁目)の地価調査では、昨年の16・0%上昇から3・0%上昇に大きく減少しました。また、那覇(県)-2(天久2丁目)も昨年の16・0%上昇から8・2%の上昇とやはり上昇幅は減少しています。真嘉比地区についても那覇(県)-5(真嘉比2丁目)が、昨年17・8%の上昇から9・4%の上昇と上昇率が減少しています。

もっと知りたい!不動産マーケットFile.6  那覇市の地価動向 その①

新都心に隣接する真嘉比地区。コロナの影響はあったが、今後も地価は健在な様相

Case2 人気エリアでもコロナ禍の影響は必至

 新都心地区や真嘉比地区に共通していることは、土地区画整理事業を行っていること、商業利便性が高いこと、住環境が良好であること、道路が整備されていること等々住宅地として高くなる要素が多い地域です。特に新都心地区は58号も330号も利用できることの利便性やモノレールが整備されているほか、新都心公園や大規模商業施設など、他の市町村ではなかなかみられないほど施設が充実しています。また真嘉比地区の土地区画整理事業地でも、新都心地区の恩恵を大きく受けているといえます。
 しかし、これらのような地域でもコロナ禍の影響をうけて上昇幅は減少しています。前回もお話しましたが、この9月に発表された地価調査は昨年の非常に大きい地価上昇も含まれていますので、この地価上昇分は昨年の地価上昇分であると考えていいでしょう。
もっとも、新都心地区はリーマンショックの時でも地価はあまり下落しませんでしたから、今回も大きく地価が下落することはないように思いますが、果たしてどうでしょうか。
 ただ、坪あたりの地価が100万円以上もするため、新築戸建住宅を手に入れようとするとその価格は非常に高額になります。那覇(県)-2(天久2丁目)は、㎡あたり33万円と発表されていますから、例えば、新都心地区の地区計画最低限度150㎡の土地を買うだけでも4950万円にもなります。建物にもよりますが総額で8000万円から1億円くらいになってしまいますね。建築費も相変わらず高いままですし、この時期に不動産を買うのは難しい選択となりそうです。

 次回は、那覇市の地価動向その②と題し、泉崎・久米地域についてお話します。

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