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もっと知りたい!不動産マーケットFile.15 北中城村と中城村・西原町の不動産市況

もっと知りたい!不動産マーケットFile.15  北中城村と中城村・西原町の不動産市況

コロナ禍の影響が大きく反映した令和3年地価公示。今回は、北中城村や中城村、西原町の地価動向についてみていきます。

週刊かふう2021年10月1日号に掲載された内容です。

もっと知りたい!不動産マーケットFile.15  北中城村と中城村・西原町の不動産市況

住宅や商業施設が建ち並ぶ中城村南上原地区。暮らしの利便性が高い街として人気のエリア

Case1 区画整理が行われたエリアの地価動向は

北中城村はイオンモール沖縄ライカム周辺の発展が顕著です。やはり区画整理が行われており、イオンモールがランドマークとなっていることもあり、地価の上昇は顕著です。
中城村では南上原地区での土地区画整理事業により良好な宅地が供給されています。環境が良好で、商業施設も充実していることから需要も非常に高いです。
西原町も発展している地域です。土地区画整理事業も行われ、事業としてはやや遅れているようですがMICEの誘致も決定しています。これとは相反することですが、これらの3町村に共通していることは、市街化調整区域という地域が多いことです。市街化調整区域とは、簡単に言ってしまえば、「市街化を抑制する地域」です。基本的には建物の建築などはさまざまな規制がかかり、例外的な地域はありますが、那覇市などと比べると地域の開発は少々難しい地域です。それでもこの3町村の地価は上昇していました。

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区画整理事業によって変貌を遂げたライカム地区。イオンモール沖縄ライカム周辺には、マンションや住宅なども多数新設されている

Case2 地価上昇の背景

 近年、那覇市を中心として土地価格の上昇が顕著でした。那覇市を中心に住宅地の地価が高いため、土地需要は周辺の市町村に流出していくことになります。
 南上原地区やライカム地区周辺の土地需要が高まった背景には、那覇市や浦添市・宜野湾市、また、北谷町など西側の地区の地価上昇が非常に大きかったことがあげられます。その影響により東側でも宅地需要が高まったのです。
 しかし、新型コロナの影響により、土地価格の推移は変化しました。北中城村は令和2年の地価公示で住宅地の平均変動率が7.6%の上昇に対し、令和3年地価公示では±0%(横ばい)となっています。
 中城村では昨年は5.7%の上昇でしたが、今年は2.7%の上昇にとどまっています。西原町は昨年6.9%の上昇でしたが、今年は2.2%の上昇でした。
 確かに新型コロナの影響を受けて上昇幅は減少していますが、この状況下でもわずかとはいえ、地価が上昇しているということはポテンシャルの高さを感じます。また、この3町村は市街化調整区域が多く、供給される宅地が少ないことから、需要が供給を上回っていると言えそうです。
 土地区画整理事業も進捗していますし、てだこ浦西駅の発展も期待できる西原町は特に注目エリアです。

 次回は名護市・その隣接町村についてみていきます。

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