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もっと知りたい!不動産マーケットFile.16 名護市を中心とした北部地区の不動産市況

もっと知りたい!不動産マーケットFile.16  名護市を中心とした北部地区の不動産市況

コロナ禍の影響が大きく反映した令和3年地価公示。今回は、名護市を中心とした北部地区の地価動向についてみていきます。

週刊かふう2021年11月5日号に掲載された内容です。

もっと知りたい!不動産マーケットFile.16  名護市を中心とした北部地区の不動産市況

北部地区でも地価上昇が大きかった名護市宇茂佐の森。土地の区画整理事業も進み、現在もアパートやマンションなど住宅建設が続いている

Case1 北部地域の変動は微少


 沖縄県から発表された地価調査ですが、新型コロナの影響を色濃く受けている地域もあれば、あまり受けていない地域も存在します。
 今回紹介する名護市を中心とした北部地区の不動産市況についても、住宅地についてはほとんど変動がありませんでした。
 国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村は昨年の変動率は±0%で横ばいだったのに対し、今回も±0%で横ばいです。
 本部町が昨年+0.9%の上昇でしたが、+0.1%でやや上昇幅が減少しました。ですが、本部町の地価水準はそんなに高くはないため、ほとんど地価の変動がないと言える状況です。
 名護市の住宅地では宇茂佐の森の地価上昇が大きかったのですが、今回の上昇率は名護(県)-8(宇茂佐の森1丁目)で+2%でした。昨年が+5.1%の上昇でしたので、上昇幅は小さくなっています。とはいえ、上昇しているので、やはり土地区画整理事業が実施された地域の人気は高いようです。
 商業地は名護市が昨年+0.7%から+1.2%となり上昇幅が拡大しています。設定されている地点が観光客の影響をそれほど受けない地域だったため、地元の商業地需要が増大したと言えそうですが、変動率としては小さく、地価の変動はあまりないと言えると思います。

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古宇利島は、2005年に屋我地島との間に古宇利大橋が開通。車でも行ける離島として観光地として人気が高く、地価も上昇した地域だが、参考になる指標が少ないため購入には注意が必要

Case2 リゾート地ではコロナの影響も

 北部地区では新型コロナの影響が大きかったと言える地域は少ないのですが、例外もあります。眺望が良好な地域やリゾート色の強い地域については、コロナ前の地価動向と比較してその勢いが弱くなってきた印象です。非常事態宣言が出されたことで、県外の方がそもそも来県できないといった理由などにより、取引自体が低迷したこともありますが、今まで地価の上昇が著しい地域については、ややその勢いが弱まっている地域があります。
 これらの地域は地価公示や地価調査などでの設定地点がないため、地価の変動はわかりにくく、不動産市況を示すデータも少ないのが現状です。11月に発表される沖縄県不動産鑑定士協会の不動産DIには、これらの市況についての情報が出てくるかもしれません。県外から人気の地域では、地元の人が買う場合の価格水準と県外の人が買う場合の価格水準が大きく異なり、地価水準がダブルスタンダードとなっている場合も多くあります。県外の方は、地域の相場がわかりにくいことや少々高くても買ってしまいます。そのため、高い取引価格水準になりやすい傾向がありますので、注意が必要です。

 次回は宮古島市及び石垣市の不動産市況についてお話します。

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