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教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第1回 不動産コンサルティングマスターとは?

教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第1回 不動産コンサルティングマスターとは?

高い専門知識を活かし
不動産の悩みを助言

 初めまして。今月から不動産にまつわる連載を担当します金城久雄です。読谷村都屋に事務所を構えており、普段は相談者のお悩みに応えるべく、沖縄県内を飛び回っています。読者の中には、不動産コンサルティングマスターという言葉を聞きなれない方も多いかもしれません。
「不動産コンサルティングマスター」とは、(公財)不動産流通推進センターが国土交通省の登録を受けて認定する登録資格です。宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士のいずれかの国家資格保持者なので、より高い専門知識を持って助言できる相談相手です。
沖縄県内には約6,700人が不動産業に従事していますが、その内、99名(約1.5%)が不動産コンサルティングマスターとして登録しています。(引用元:不動産適正取引推進機構)
 私自身、不動産業に就いて35年になり、暮らしの行政相談員としても活動する中で感じるのが、不動産の仕事は賃貸や売買以外に人の生活に深く関係する場合が多いということです。
 例えば、「親や個人が所有する土地や建物を今後どう活用したらいいのか」「相続財産を円満に分ける方法はあるのか」などご相談を受ける場合は、専門的な観点から複数の解決策選択肢を提案します。さらにメリットとデメリットを一緒に考え分析し、将来起こりえる問題に関して最善の答えを導く役割を担っています。

不動産コンサルティングマスターが教える
解決方法

 相談内容で多いのが、「親から引き継ぐ予定の不動産財産をどう分けるのか」「法定相続の分け方では納得がいかない」というもの。
 先日も、土地や建物、軍用地、株を所有している場合、どのように分けたらいいのかという相談を受けました。その時に私が提案したのは、まずは財産価値については専門家(税理士など)にアドバイスをいただき、次におすすめしたいのが「財産一覧表」の作成です。相続財産を評価額や時価等に分析することでより公平性を見極めるためです。
 それから、相談者の親族間の関係性を一つ一つ丁寧に聞き、全体を可視化するために紙に書いて、困った相談内容全体を一緒に見てもらいます。書き出すことで客観的に考えるようになり、問題点を発見できることもあるからです。この時に大切なのは、関係する方々の状況もしっかり聞き、考慮することでより良い解決策が見えてきますし、この方法は相続財産問題に限らず、あらゆる不動産の悩みにも応用できます。
 このように不動産に関してお困りの際には、ぜひお近くの不動産コンサルティングマスターにご相談ください。相談に応じて、税理士や司法書士、弁護士、行政書士等、各専門家と連携して問題の解決をサポートしてくれる強い味方!! ぜひ頼ってください。

沖縄県不動産コンサルティング協議会 :http://okinawa-consul.com/wp/

次回は、共有名義で起きている事例を紹介します。


***プロフィール
金城 久雄(きんじょう ひさお)
1963年生まれ、嘉手納町出身。住宅販売や不動産会社勤務を経て、2004年に独立。2016年に、(有)iホーム不動産コンサルティングに社名変更。不動産コンサルティングマスターとして、狭小地有効活用や住宅、住宅兼アパートのプランニングを数多く手掛ける。

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