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教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第18回 不動産コンサルティングの事例(土地活用の見直し編)

教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第18回 不動産コンサルティングの事例(土地活用の見直し編)

マイホームを建てるとき、土地探しから購入にいたるまで、さまざまな不安やギモンがあると思います。中でも土地は、購入後に多額の工事費用がかかる場合もありますので、そのような失敗をしないためにも、今回は土地探しの注意点について解説します。

土地の特徴や条件を確認

 不動産のポータルサイトを検索すると、沖縄県内だけでも何千という土地が売り出されています。ただし、土地の売買には一つとして同じ条件のものがないため、土地の購入前には、①土地価格をいろんな角度から調査する、②周辺環境や土地境界などを調査する、③賢い探し方の3点の確認が必須です。
 まず予算面では、売り出し中の土地価格ですぐに住宅建築が可能かどうか、追加の出費を要する条件がついていないかなど、「多角的に調査する」必要があります。例えば、土地が軟弱地盤だった場合は地盤改良やパイル工事などの基礎工事が必要になってきます。傾斜地であれば、擁壁工事で多額の費用が生じるケースもあるでしょう。いずれにせよ、予想外の費用がかさみますので、事前の調査や見積もりが重要になってきます。購入後に希望の家づくりの予算が削られたり、毎月のローン支払いが膨らんだりすることがありますので、こうした状況にならないためにも、設計士など専門家へ土地の事前調査をおすすめします。

周辺環境や災害リスク
近隣トラブルも要確認

 他にも、周辺環境や土地境界なども気を付けたいポイントです。
 周辺環境をみるなら、昼と夜、平日と休日など曜日や時間帯を変えて調べることをおすすめします。暮らしてみて気づくこともありますから、事前に生活シーンや将来についても想定し、チェックしておくとよいでしょう。さらに、各市町村や自治体が作成するハザードマップも土地探しには欠かせないアイテムの一つ。土砂災害の危険性や洪水の浸水想定地域を確認できる地図を使って災害リスクを知ることは、生命を守るうえでも重要な要素です。
 また、売り出し中の土地の境界が隣地の方の確認を得られているかの調査も、後々のご近所トラブルを避けるためにも大切なポイント。土地の引き渡しまでに、隣地境界線が確定できるかなどを土地家屋調査士や不動産業者へ確認し、測量の費用負担についても事前確認することをおすすめします。

良かったと思える
土地探しを

 土地の探し方については、インターネットのポータルサイトから幅広く探す方法の他に不動産会社とのお付き合いから紹介してもらえる場合があります。
 不動産会社に依頼するときは、地域や予算など、前もって条件を伝えておくと業者の方も紹介しやすくなります。
 私自身、県内や県外の方から「いい土地を探してほしい」と直接問い合わせをいただくこともありますが、具体的な条件がない場合は紹介が難しいと感じます。人によって「いい土地」の判断基準が違うからです。
 熱心にお願いする方、真剣さが伝わるお客さまには、不動産業者の個人的な感情として、一緒に土地は探してあげたいという気持ちが強まります。最後は人と人との関係も大切ですので、1社に依頼して想いが伝わらない場合には、2社、3社と諦めずに探し続けることをおすすめします。
土地探しの最終的な目標は、住まいに施主や家族が幸せに暮らせるかどうかだと思います。中・長期的に見ても、「良かった」と思える土地活用になるために、土地を購入する前に専門家に相談してみてください。

 次回は、「自社物件の土地探しから購入、企画、建物完成まで」について、前編・後編の2回にわたりお話します。

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