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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

DATA
設  計: 株式会社りーふ 
     (担当/大木聡)
敷地面積: 237.72㎡(約71.91坪)
建築面積: 116.98㎡(約35.39坪)
延床面積: 328.34㎡(約99.32坪)
用途地域: 第2種住居専用地域
構  造: 鉄筋コンクリート造
完成時期: 2023年11月
建  築: 株式会社りーふデザイン
     (担当/國吉将司)
電  気: 蒼電気(担当/内間康太)
水  道: 第一設備(担当/新垣真一)
キッチン: タカラスタンダード
大  工: 大城内装

発展する街の魅力を味方に1階はテナント、2・3階を完全分離型の2世帯住宅に。
平日と休日、現在と未来など、家族の生活や変化を熟考して、そのときどきに合わせられるフレキシブルな住まいを求めました。

週刊かふう2024年4月19日号に掲載された内容です。

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

見学会でヒントを集めつつ、収益物件の案を模索した

 Nさんのお住まいが建つのは、バラエティー豊かなショップや新しい建物など端正な街並みが続く、ますます発展していくエリア。
「親が所有する土地に2世帯住宅を建てようと、2年ほど前から計画。何となく1階を賃貸に出せば住宅ローン返済の負担を軽くできるかなと考えていました」とNさん。それを受けて奥さまは「でも明確なビジョンはまだ描いていなくて、10社以上の完成見学会に足を運んでいるなか株式会社りーふのテイストに共感し、相談することになりました」と回想します。

 建築の依頼先が決まってからは奥さまのご両親も加えて、どのようなプランがベストかと密にミーティングを重ねてきました。りーふは近隣のテナント状況をリサーチして賃貸料などを試算し、資金計画も含めたプランを提案。その結果、1階はテナント、2階に奥さまのご両親、3階は幼い子どもがいる若夫婦の世帯が入居するプランに落ち着きました。Nさんたちは「これなら大丈夫!」とゴーサイン。 
「テナント募集の際は、飲食店以外の一般的な事務所などを条件としました」と奥さま。「家族の在宅と重なる時間ができるだけ少なくなるよう考えました」
 条件通りの企業でテナント契約することができ、現在は月々の住宅ローン返済の大きな助けとなっているそうです。

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

3階はフレキシブルに空間変化
個室を3室まで増やせる、可変性に富む空間計画

 2階と3階は、玄関やその他のスペースを完全に分離した2世帯住宅。3階に入居するNさん家族には、まだ幼いお子さんが2人います。
「現在は家族全員の寝室として利用している子ども部屋ですが、成長に合わせて2室に仕切られるようにしています。その時はリビングの一角にはめ込み式建具を使って1室増やし、夫婦の寝室に充てる予定です」とNさん。そして子どもたちが進学・就職などで家を出たら、再び子ども部屋を広い1室に戻して主寝室に。長く住まう家族の変化を受け止めてフレキシブルに寄り添うプランを採用しました。

 奥さまは日々の生活をベースに動線を工夫したそうです。「帰宅したら玄関からリビングに入るまでの間に、サニタリースペースで手洗い・入浴を済ませ、ファミリークローゼットで服を着替えてLDKへ入るような動線にしています」
 この空間配置は、洗濯物を取りこんだ後に各人のクローゼットにしまうような家事の手数を減らすことにも一役かっています。
「まだ3歳の子も引っ越してきてから3カ月くらいで、食事後の手洗いから着替えて身支度する一連の動作ができるようになりました」とのこと。熟考された住まいの動線が整うと、小さな子どもでも効率的な動作を身につけることができることを証明しています。
 街を見下ろすテラスは室内の床と同じ方向に床材を貼り、来客時にはセカンドリビングとして活躍しています。

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

2階は大人仕様の落ち着き
ダークトーンをアクセントに和モダンのスタイリッシュさ

 2階に入居する、奥さまのご両親。お母さまは「共働きする娘の子育てを手伝えればと、2世帯住宅を選びました」と家族への想いを話します。
 大人だけの住まいなので落ち着きある空間をテーマに、床や腰壁、システムキッチンなどのアクセントカラーはダークブラウンをセレクトしました。テラスのサッシの内側にカーテン代わりの吉村障子を取り付け、和モダンに仕上げています。広い玄関ホールとリビングの間は、吉村障子のイメージとリンクした引き戸によって仕切ることができ、クーラー利用時の省エネに。
「シンプルが一番」と手持ちの家具などをできるだけ処分して引っ越しした経緯をうかがうと、本当に求めるものだけで暮らす心地よさが伝わってきました。

写真ギャラリー

2世帯住宅+テナントで暮らしやすさと収益性を両立

土地が持つポテンシャルを多角的に検討し、その特長と施主に最適なプランを提案

株式会社りーふデザイン/施工管理 國吉将司さん
(二級建築施工管理技士、第二種電気工事士)

 当社の完成見学会にお越しいただいたNさま夫妻から、2世帯住宅のご依頼をいただきました。敷地が商業的メリットがある場所なので、1階にテナントを入れて、フロアごとに世帯を振り分ける3階建てをご提案しました。
 昨今の建築費はますます高騰していますが、収益性のある賃貸併用の共同住宅とすることで住宅ローン返済の負担が軽くなるよう提案しました。幸いNさまのケースはシミュレーションで試算した賃貸料よりも好条件なテナント契約を結ぶことができ、当初の予想を上回りました。
 奥さまのご両親が2階、Nさん家族は3階。「リビングに家族がいる家」がテーマとなった3階は、20帖以上もあるLDKにテラスが加わった開放的な空間に仕上げました。共同住宅の場合、サッシは網入りガラスが一般的ですが、Nさんのお住まいでは視界が抜ける開放感を求めて透明なビル用ペアガラスを採用。遮熱性があるため結露を防ぎ、また空調の省エネにも貢献します。

 お子さまがまだ幼いため長期的な家族の成長や変化を見越して、子ども部屋やリビングの間仕切りで個室を増減でき、必要に応じてアレンジできる空間計画を立てました。

 ファミリークローゼットはお手持ちの収納ケースのサイズに合わせた棚を造作、キッチンの収納棚は調理家電のサイズに合わせて棚板の高さを変えられるよう工夫しています。また玄関の石壁とキッチンの石調クロスをグレートーンで揃え、全体として統一感のある印象に仕上げました。

 2階は家具やモノを置かない「シンプルな空間」のご希望がありました。テラスの出入り口となる掃き出し窓の内側に月桃紙を張った吉村障子を採用し、落ち着きある和モダンのイメージでまとめています。ダイニングのハイサイドライトにフィックス窓と縦滑り出し窓を選択して、風向きに関わらず室内に光や自然風をたっぷりと呼び込めます。

 2階・3階とも共通ですが、年齢を重ねても快適に暮らせるバリアフリーの床に、掃除がラクな吊り式のオリジナル・ハイドアを組み合わせています。収納スペース内の壁は調湿・吸臭・抗菌などの効果があるEM珪藻土を用い、建具などの木部にドイツ製の自然素材塗料・リボスオイルを塗布するなど、健康的な空気環境にも配慮しています。また防犯カメラや人感センサー付きの外灯などを設置し、安心・安全な暮らしをご提供しています。

設計・施工会社

株式会社りーふ/株式会社りーふデザイン

TEL:098-988-4540https://leafreef.ti-da.net/

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宜野湾市伊佐3-9-18

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