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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

居るだけで心がほぐれる 自分と家族のオンリーワン空間

居るだけで心がほぐれる 自分と家族のオンリーワン空間

DATA
設  計: 株式会社ナカマ創建
     (担当/林沙希)
敷地面積: 111.91㎡(約33.80坪)
建築面積: 59.57㎡(約18.00坪)
延床面積: 78.62㎡(約23.78坪)
用途地域: 第一種住居専用地域
構  造: 鉄筋コンクリートブロック造
完成時期: 2023年7月
施  工: 株式会社Teach Plus
      (担当/鈴木良暢)
電  気: 株式会社プラスマイナス
     (担当/國吉建治)
水  道: 株式会社美光設備
     (担当/美里忠信)
施  工: 株式会社OSL
     (担当/賀川渡)

心地いい、リノベ計画15 COMFORTABLE RENOVATION
Yさんのプラン

築31年・RCB造2階建ての一軒家を手に入れたYさんご夫妻は、今後のライフプランを見据えながらリノベにチャレンジ。
室内のデザインと空気を一新し、居るだけで心がほぐれる爽やかな住まいが出来上がりました。

週刊かふう2024年4月26日号に掲載された内容です。

居るだけで心がほぐれる 自分と家族のオンリーワン空間

間取りは変更せず空間の連続性を高める

 今回のリノベーションの舞台は、浦添市の密集地に建つ築31年の鉄筋コンクリートブロック造住宅です。2階建てとはいえ、1階はほぼガレージが占めており、4畳半の和室が一部屋のみ。2階が生活のメインスペースで、床面積18坪・2LDKという間取りでした。

 施主のYさんは夫婦と子ども2人の4人家族です。マイホーム探しでは一戸建てに狙いを絞り、新築・中古両にらみで情報を収集。依頼した建築会社とは4年前に出会い、同社がリノベ再販していた中古物件を購入しようとしたところ、タッチの差で先約が入ってしまうという悔しい経験がありました。その後、親類から現在の住宅を譲り受けることになり、担当者にすぐさま連絡。施工者・設計者ともに買い逃した物件と同じチーム編成で改修計画をスタートすることになりました。

「子どもたちは既に手がかからない年頃だし、近い将来には夫婦2人の生活が待っています。決して広い家ではないので、細分化して個室を設けるのではなく、大きなワンルームをつくるイメージでプランニングしてもらいました」とYさん。既存の間取りはそのまま生かし、窓の位置や大きさも変更なし。2階で最も手を加えた点は、システムキッチンと冷蔵庫のサイズに合わせて、LDKと和室・洋室との境界にある間仕切りを約80センチずらしたこと。それから「可能な限り開放感を高めたい」と考え、LDKと和室は既存の天井を取り払って梁を現し、以前より40センチほど上げてもらいました。
 
 1階は必要な駐車台数を確保した上で、室内スペースを拡張。家族全員の衣類や荷物をまとめて保管できるファミリークローゼットにしました。

居るだけで心がほぐれる 自分と家族のオンリーワン空間

デザイン・収納・照明 すべてにこだわりが満載

 約3カ月の工期を経て、住み始めたのは昨年7月。それ以前に登記などの手続きで半年近くを要しましたが、「建築会社にほぼ任せきりでした。設計・施工だけではなく、行政手続きや資金計画まで対応してくれるので、家づくりに関わる窓口を一本化できて助かりました」とご主人は振り返ります。

 2階LDKは約18帖の広さがある直線的な空間です。既存床の上に木目調の塩ビタイルを張り、高くした天井と壁は白のクロスで仕上げてナチュラルな雰囲気に。キッチンは壁付きのまま変更せず、システムと壁タイルを新調し、ダイニングテーブルと食器棚は木で造作しました。

 開口面積は変わらないのに、以前に増して明るい印象を受けるのは、隣り合う和室・洋室との間仕切りを半透明の「スクリーンウォール」にしたことが効いています。普段はすべて開放してフロア全体がつながった状態で過ごし、閉めても光は通すので、窮屈さを感じることはありません。

 オープンな印象は保ったまま、工夫を重ねて収納力もアップしました。例えば和室は小上がりにして下部を引き出し収納にした他、洋室には衣類をつり下げるだけのハンガーパイプを設置。扉や側板がないので視線の流れを妨げず、インテリアとしても見栄えします。

 リビングの照明にはスピーカー内蔵のダウンライトを採用し、家で過ごす日常のひとときこそが至福のリラックスタイムになりました。「丁寧にキレイめ感たっぷりに改装してもらえたので、物はあまり増やさず今の状態をキープできたら」と話すYさん。お気に入りの音楽が流れる心地いい空間で、今日も自分と家族の時間を楽しんでいます。

写真ギャラリー

居るだけで心がほぐれる 自分と家族のオンリーワン空間

リノベに必要な作業・手続きをワンストップで。暮らしをまるごとコーディネート

生活スタイルに合わせて視線の流れや空気感を構築する
内装工事は自社施工。イメージに即した臨機応変な空間づくり


株式会社TeachPlus(ティーチプラス) 鈴木良暢さん

 中古物件を扱うリノベーションでは、時に法律・税金の問題が複雑に絡み合います。プランニングやデザイン選びに集中できず、その前段階の諸手続きに時間が割かれる負担は相当なものです。私たちTeachPlusでは、積み上げてきた豊富な実績・ノウハウと、不動産部門を擁する強みを生かし、リノベーションにまつわるあらゆる問題にワンストップで対応しています。今回のYさん宅も、プランの打ち合わせと並行して贈与手続きや資金計画を進め、ご夫妻が望む理想の住まい像を短期間で形にできました。

 築31年の建物は躯体状態が良好で、大きな補修は必要なく、お色直しとして外壁の全面塗装と屋上防水を実施。間取りについては、計画当初から「広さに限りがある。家族の時間より、将来の夫婦2人暮らしにウエイトを置いた空間づくりを」とお話があったため、2階2LDKの部屋の構成はそのまま残し、各部屋のつながりを重視する設計としました。

 例えば和室・洋室の間口を広げて半透明の「スクリーンウォール」を間仕切り戸に採用し、LDKと和室は天井懐を撤去して階高を上げるなど、全体的に縦横の奥行き感を創出。また玄関回りのガラスブロックをはじめ、もともと全方位に窓が多く取られていたため既存窓に手を付ける必要はなく、室内の操作だけで明るさと開放感を高めることができました。逆に住宅密集地という立地条件に配慮して、ベランダ・キッチン・外階段にそれぞれアルミ格子の目隠し壁を増設。採光性や視線の抜け感を確保しつつ、プライバシーとのバランスを図りました。

 どのプロジェクトでも内装工事は自社で手がけており、よりイメージに即した空間づくりが可能です。既製品と上手に組み合わせながら家具や建具を造作したり、建て替えやリノベーションであれば既存の一部を残してデザインを再編集したり、臨機応変に対応しています。
 今回のYさん宅の場合、ひと続きになったダイニングテーブルと食器棚、LDK入り口の木製ルーバー引き戸などが代表的なもので、それ自身がインテリアの一部として雰囲気アップに貢献しています。住み手の感情に寄り添い、丁寧に仕事を重ねることで、住み心地は自在にコーディネートできると考えています。

設計・施工会社

株式会社Teach Plus(ティーチ プラス)

TEL:098-882-1001http://www.teach-plus.co.jp

TEL:098-882-1001http://www.teach-plus.co.jp

那覇市松島1丁目15番5号 メゾンシュエット101

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