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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

色も空間も自在にコーディネート。自分たちらしさをかなえた家

色も空間も自在にコーディネート。自分たちらしさをかなえた家

DATA
設  計: アイムホームデザイン
     (担当/仲順裕二)
敷地面積: 187.23㎡(約56.60坪)
建築面積: 79.65㎡(約24.00坪)
延床面積: 127.80㎡(約38.60坪)
用途地域: 第一種低層住居専用地域
構  造: 鉄筋コンクリート造
完成時期: 2024年7月
建  築: 株式会社 アイムホーム

家は生活の拠点であり、人生の大半を過ごす場所だからこそ、自分たちらしさを大切にしたい。
ストレスなく快適な毎日を送るには、空間デザインはもちろんのこと、色使いも重要なポイントです。
そんな思いを形にしたIさん宅は、親子3人が暮らす2階建てのRC造住宅です。

 

週刊かふう2025年1月24日号に掲載された内容です。

色も空間も自在にコーディネート。自分たちらしさをかなえた家

幾重ものブルーが映えるこだわりの内外装

 Iさん宅のテーマカラーは青。家の顔となるファサードの外壁はライトブルーで彩られ、玄関ポーチの壁やスリット部分の鮮やかな青がアクセントになっています。さらには玄関前のヒンプン壁には色味の違うブルーのガラスブロックがちりばめられ、青一色でもコントラストの効いた表情豊かな外観に仕上がっています。

 青が主役のデザインは室内まで連続しており、「私は深めの青がお気に入りで、妻の好みは水色。場所によって色味を使い分け、雰囲気に変化を付けています」とご主人。
 例えばLDKは、スモーキーなブルーグレーのキッチンをベースに、キッチンの背面タイルやリビングのアクセントクロス、建具などを同系色でコーディネート。また主寝室では心休まる時間を過ごせるように青のトーンをグンと落とし、落ち着いた雰囲気を演出しました。
「イメージ通りの空間をつくることができたのは、建築士さんやインテリアコーディネーターさんのアドバイスがあってこそ。部屋の細部の調整から家具・小物選びまで、とことん付き合ってくれました」。

 新居が完成したのは昨年7月。それまでのアパート暮らしから「より静かで快適な住環境を」求めて奥さまの実家近くの分譲地を購入し、「家づくりの際には真っ先にお願いすると決めていた」という建築会社を訪問しました。
 約57坪の敷地内に3台分の駐車スペースを確保すること、新築後は本格的な子育てが始まることなどを勘案して、当初から2階建てでプランニング。1階は家族や親類・ゲストと一緒に過ごす集いの場にして、2階は個室を並べたプライベートフロアにしました。

色も空間も自在にコーディネート。自分たちらしさをかなえた家

横方向に見渡せるLDKとストレスフリーの生活動線

 建物の形状はシンプルな箱形にしてできるだけ無駄を省き、廊下などの通路スペースは最小限に。集いの場であるLDKは約27帖の広さを取り、のびのびと開放的に暮らせるように、間仕切りのないワンルーム的なスペースにしました。

 その中でIさんの強いこだわりは、「私の実家の間取りに倣い、キッチンからリビングダイニングを横方向に見渡せること。幼い頃から慣れ親しんできたせいか、縦方向に真っすぐ並べるより感覚的にしっくりくるんです」。キッチンの対面にはダイニングがあり、リビングはその隣に置かれています。空間的には連続していても、独特のレイアウトによってL・D・Kそれぞれが自然とゾーニングされるため、リビングの独立性が一段と際立ちます。

 毎日の暮らしを支える家事・生活動線は、玄関とリビングの間をぐるぐる回れるようにして1階北側サイドに用意されています。リビングの隣には家族共用のクローゼットがあり、そこから洗面室を通って玄関とバスルームへそれぞれアクセスできます。クローゼットは2階の各個室にも備え付けていますが、「1階はスタメン用、2階は保管用」として上手に使い分けています。
「収納の棚やハンガーがちょうど手の届きやすい位置に備わっていたり、室外機などの設備が目に付かない場所に置かれていたり。細部まであちこち気を配って設計してもらっていたんだな、と改めて気付くことがたくさんありますね」とご夫妻。イメージ通りに仕上がった空間デザインと、随所に仕込まれた目に見えないデザインが、住み心地を相乗的に高めています。

写真ギャラリー

色も空間も自在にコーディネート。自分たちらしさをかなえた家

各部門担当者の力を合わせてチームで対応。施主に寄り添い、潜在的な要望まで形にする

設計・デザイン・建築・営業。それぞれの専門性を生かしたスムーズな家づくり
機能性と意匠性が調和した、住むほどに満足度が高まる生活空間

右から、営業担当:中村仁美さん、設計担当:仲順裕二さん、デザイン担当:松田和歌奈さん(合同会社マニュファクトリー)

 私たちアイムホームの大きな強みはチーム力。最初は漠然としたイメージしかない施主さまであっても、専門性を持つ一人一人のスタッフが各方面からニーズを引き出し、常に連携を取りながら計画を進め、全員の英知を結集してベストな形を具現化していきます。もちろん最初から、ホテルライク、南欧テイスト等々、方向性が明確な場合もありますが、実際には話し合いを重ねていく過程でスタイルが確立されていくケースがほとんどです。今回のIさん宅も数々の協議の結果として、Iさんらしさを色濃く反映した個性的な住まいができあがりました。

 設計面では限られた予算・面積の中で、とりわけ生活の中心となる1階の開放感をいかに確保するかが大きな課題でした。LDKは約27帖のひとつながりの空間にして、Iさんが希望する横向きのレイアウトにするとともに、リビングダイニングの天井高を標準よりやや高めの2.7mで統一。南面には背の高い掃き出し窓を並べて自然光を取り込み、明るくオープンな雰囲気を高めました。またコンセントの位置を綿密に計算し、電気配線は露出させずに床下を通すなど、視線の広がりを極力妨げない工夫も施しています。

 他では奥さまの実家が近く、親類が集まる機会が多くなると考えられたため、玄関も広めに設計しました。2階は個室間のサイズに強弱を付け、主寝室はオープンクローゼットを併設するなどゆとりを持たせる一方で、子ども室は最低限の広さに抑えました。子ども室3室のうち2室は可変式にしており、現在はワンルームにしていますが、中央に仕込んだレールに造作の壁を入れて完全に仕切ることもできます。

 デザイン面ではご覧の通り、ブルーの色使いが大きな特徴です。クロスや建具などの建築的な要素に限らず、後置きの家具や窓回りアイテム、小物類を含めて、Iさんと一緒にコーディネートを考えました。主張しすぎず、それでいて”青”のインパクトがしっかりと感じられる絶妙なバランスに仕上がっています。

設計・施工会社

北谷町桑江1-7-12

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