シアタールームやスキップフロアでおうち時間を楽しむ住まい
- DATA
- 設 計: イー・フレス一級建築事務所
- 敷地面積: 223.56㎡(約67.62坪)
- 建築面積: 104.34㎡(約31.56坪)
- 延床面積: 132.49㎡(約40.07坪)
- 用途地域: 第一種低層住居専用地域
- 構 造: 木造軸組み工法
- 完成時期: 2021年11月
- 建 築: イー・フレス株式会社
(担当/平良) - 電 気: イー・フレス住まいの会
- 水 道: イー・フレス住まいの会
- キッチン: イー・フレス住まいの会
- 造 園: イー・フレス住まいの会
公園が目の前という好立地にほれ込み、木造の注文住宅を建てたFさんファミリー。開放感に満ちたキッチンをはじめ、家族とゲストの笑顔が賑わう住まいが生まれました。
週刊かふう2022年5月20日号に掲載された内容です。
統一感のあるデザインと多様性のある空間
「そろそろマイホームを」と考え始めたFさん夫妻は、沖縄市泡瀬にある新報住宅展示場アワセベイでイー・フレス株式会社の木造住宅に出会いました。
「外観も内装も私たちの好みに合っていて、いっぺんに気に入りました」というFさん。そのとき接客してくれた同社営業部・安里さんの案内で、同社が手がけた分譲地の建売住宅を見学することに。
「2区画にすでに建っていた物件の内容も良かったのですが、私たちは公園に面した区画が特に気に入り、そこに注文住宅を建てることにしました」
Fさん夫妻の基本的な希望は、1階でほとんどの生活が完結できる間取りにして、2階は主に子どもたちのための空間とすることでした。奥さまはカフェスタイルに憧れ、わくわく感のあるスキップフロアや室内窓、アイランドキッチンなどを取り入れたいと思ったそうです。
「イー・フレスから提案されたファーストプランで驚きを感じたのは、玄関ホールのドアを開けるとキッチンが最初にくるという大胆なレイアウト。実際に住んでみると、キッチンの小窓から公園が見渡せて、子どもたちが遊ぶ様子も家にいながら見守れるので、結果的に良かったです」と奥さま。
大きなアイランドキッチンの周りにはFさんファミリーはもちろんのこと、実家のご家族や来客も加わり、みんなで「作って食べて、おしゃべりをして」と団らんする場になっているそうです。
開放感に満ちた天井高と空間が広がるLDK
「家の中を回遊できる利便性にあふれた動線も、お願いした重要ポイントです」と話すFさんの言葉通り、玄関からシューズクロークへ、LDKへ、サニタリーへ。またスキップフロアの下を活用したファミリークローゼットもウォークスルータイプに仕上げて、サニタリーとLDKを結びます。
キッチンの背後にはパントリーを配し、駐車場への勝手口も設けたので、買い物の荷物の移動もラクラク。奥さま専用のデスクを置いて〝趣味部屋〟としても活用しているそうです。
キッチンの向かいは、2階へ上がる階段の途中にスキップフロアを設けたキッズスペース。そこで遊ぶ子どもたちの気配がキッチンでも感じ取れるよう空間を一体化し、キッチン上部は高い吹き抜けに。換気設備を設置する目的で渡したT字型のボードが、個性的なアクセントとなって映えます。また玄関ホールと洗面スペースを仕切る袖壁にはカフェスタイルを演出する室内窓を設けて、自然光が家の内側まで届くよう工夫しました。庭に臨むリビングの開口部はバーチカルブラインドを採用し、空間をより高く演出しています。
6帖以上の和室を希望していたFさんは、ファーストプランの和室とリビングの位置を入れ替え、和室の広さを確保してもらったそうです。その入り口には樹齢・約40年という吉野桧の意匠柱が設えられています。これはイー・フレスからプレゼントされたもので、玄関先の落ち着きある佇まいを演出する庭石も造園屋さんから贈られたものだそう。
シアタールームでおうち時間が弾む
「家族全員、映画が大好きです」と話すFさんのお宅では、2階に映画鑑賞のためのシアタールームを設けて、勾配天井や照明を暗くした空間がより臨場感をもり立てています。まだまだ「家族と一緒がいい」と言うお子さんたちですが、将来に備えて子ども用の個室も用意しています。
これからマイホームを持ちたい方へのアドバイスをお願いすると、「クロスや窓枠、ドアなど選ぶべきアイテムや色の決定が、思いのほかたくさんありました。住まい全体の統一感を考えつつ選ぶことをお勧めします」とFさん。入居から半年を過ぎて、ますます充実していく暮らしを拝見できました。
写真ギャラリー
高温多湿の沖縄には木造住宅が適する「本物」を広める啓蒙に力を入れる
石松完治さん(一級建築士)/イー・フレス株式会社代表取締役
今年、創業から15周年を迎えたイー・フレス株式会社は、木造住宅を専門に手がける建築会社です。代表取締役を務める石松完治さんはおじいさまの代から続く大工職人の家に生まれ、木造住宅の特質や専門技術について実務を積みながら身につけてきたといいます。現在は一級建築士として同社を率い、沖縄に本物の木造住宅を広めたいと活動中です。
「当社では、最初にアンケート用紙でお客さまにご家族のご要望を書き込んでいただきます」と石松さん。
そこから求められている住まい像を読み取り、イメージスケッチを描いてアイデアを膨らませながら設計図へ落とし込み立体化、さらに知見や経験を総結集して完成へ導いていくとのこと。
「Fさんのお住まいでは、水回りを玄関近くに配置したいとのご希望がありました。またスキップフロアやアイランドキッチンなどの条件を含めて設計図に仕上げていく中、キッチン上部に高い吹き抜けが必要だろうと、どんどんとパーツが浮かびカタチになっていきました」
和室入り口に設えた奈良県吉野産の桧を磨き丸太に仕上げている意匠柱は、〝木の趣き〟を暮らしの中に取り入れていただけたらという趣旨から提案し、賛同を得たお客さまへ贈呈しているそうです。また同社の協力会社となる造園業者からも、庭石のプレゼントがあり、Fさん邸の花壇に落ち着きある風情を添えていました。
同社では、木造住宅への理解を深めてもらうため、定期的に勉強会を実施しているとのこと。そこでは、台風やシロアリに対する不安解消はもとより、なぜ沖縄に木造住宅がふさわしいか、それぞれのパーツの根拠を詳しく解説しています。また同社が厳選した木材の紹介や、木材の特質を熟知した石松さん自らが計画書で指示するプレカット工法、宇宙産業で採用されている高遮熱素材、ウッドショックなど世界的な流通事情が与えている影響など、時代の先端に関するレクチャーも興味深い内容です。
「本当の意味での注文住宅を提供しています」とアピールする勉強会の次回は、5月21日を予定。現在、参加希望者の予約を受け付けています。
設計・施工会社
イー・フレス株式会社
TEL:0120-67-1331 | https://www.e-flese.co.jp/