視覚効果で奥行き・広がりを演出「その先」を感じさせる空間デザイン

DATA: 会社：有限会社門一級建築士事務所

空間のサイズ感は、実測上の数字ではなく「感じ方」で決定します。外部環境を室内に取り込んだり、吹き抜けのように空間を立体的につなげたりする手法に加えて、今回のＡさん宅では、人の想像力に働きかけることで奥行き感を高めています。例えばコートと２階を結ぶ階段は、リビング正面の窓の外に上り口を配置することで、室内から見たときに「上った先にあるどこか」へのイメージをかき立てます。コートの花ブロックも、漏れ入る光とともに周囲の町の気配が伝わるので、「壁の向こう側」へと意識を広げてくれます。