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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

里山で暮らす

　2019年6月1日からオープンした「つくば里山博」にてヴァンガードハウス（先進的なモデル）を設計させていただきました。
　住宅開発が自然を破壊し、効率と安さだけを求めて進められている現状に一石を投じるプロジェクトです。日本中にその地の里山風景はまだまだたくさん残っています。その風景を尊重し、宅地開発のあり方、住まいのあり方、暮らし方を見直し、省エネから地球環境までを見据えた心地よい暮らしを提案しようと言うものです。
　僕の提案は高齢化が進む中、里山で大地に繋がって暮らそうという「里山の平屋暮らし」がテーマです。
　高齢者夫婦にも、子育て家族にも向く生活動線を持ち、北側の「筑波山」方面を望む素晴らしい景色を取り入れ、町に繋がる「南北への抜け」を持つプラン。
　20年以上前から建材メーカーと開発してきた信頼できる素材を使い、健康的に永く住み続けられる家を模索しました。
　今回の目玉は芸大時代の恩師である建築家・奥村昭雄の開発したソーラーシステムを、東大准教授・前真之さんがブラッシュアップし考案した最先端の「omx」という設備が搭載されていることです。1台のヒートポンプ（エアコンの仕組み）で冷暖房、換気、お風呂のお湯を創り出す事ができる優れものの省エネ設備です。
　太陽光を搭載し、リアルZEH（ゼッチ）というゼロエネルギー住宅となりました。里山での暮らしを最新設備がバックアップしてくれます。
　自然エネルギーを利用しながら自然とともに暮らす……。それが豊かな暮らし、近未来の住宅と言えるのではないでしょうか？
「つくば里山博」は11月まで開催中です。