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教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第20回 自社物件を建てる!【後編】

教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第20回 自社物件を建てる!【後編】

今回は、「自社物件を建てる」の後編です。試行錯誤しながら出来上がった土地活用プランが、建築基準法や地区計画をクリアしているのか? 設計士さんへ専門的な見地から見てもらい、修正などを終えた後、いよいよ金融機関への融資相談をスタートしました。

土地活用に伴う事業資金の融資の流れ

 住宅建築のみを行う場合の借り入れと、事業資金を含めた土地活用で行う際の借り入れ、この二つに求められる金融機関の判断基準は、異なります。
一般的な新築住宅建築の場合は、申込者の年齢や職業、勤務年数、年収と借入金額との返済割合、自己資金割合など、一定の条件が判断基準になります。一方、事業資金借り入れの場合は、事業として長期にわたって成り立つのかどうかが判断基準になってきます。
今回のプランでは、一般賃貸、店舗、事務所、住居など複数の家賃収支が、一般市場の中で適切なのかどうかに加え、安定した賃貸需要に見合うものなのかが問われました。また、借り入れ申込時と実際に建築を契約する時期がずれることによって生じた建築費の差額(増額)なども融資判断の一つとされましたから、建築費の高騰を考慮した予算の組み方も重要なポイントになってきます。そこで日頃から付き合いのある設計士のサポートを得て、建築資金の将来的な動向を見据えた建築請負金額の見積もり(交渉を含む)を複数の建築会社と行いました。これらを踏まえ、金融機関と融資を受けるための話し合いを重ねていくことになりました。

土地購入はアウトソーシング

ある程度の建築資金の流れ全体像が見えてくると、次は土地を確保することですが、お客さまからご依頼いただいている複数の不動産コンサル業務を行いながら、自社の土地活用をプランニングしていくのはかなり難しいことです。そこで業務の一部をアウトソーシングすることが必要だと感じ、信頼できる不動産会社へ土地購入の仲介に入ってもらえるよう依頼しました。土地価格交渉や調査など、より専門的な視点で判断することができたのは、大きなメリットになりました。

事業資金借り入れ、土地購入、建築請負契約へ

土地から購入する事業計画の場合、その土地が売れてしまえば、作成したプランに要した時間や労力が無駄になってしまいます。建築請負金額の調整や契約も同様ですが、今回のプランでは、さまざまな専門家のお力添えがあってスムーズに進み、事業資金借り入れの承認を得て、土地購入が可能になりました。設計士、建築会社、不動産会社、司法書士、税理士、土地家屋調査士の協力が結実したものですから、あらためて感謝です。

建築中も気配りが大事!

着工から完成の期間にも、さまざまな業種の幅広い工事関係者と良いコミュニケーションを取ることが大切になってきます。
これまでの不動産コンサル業務でも感じてきたことですが、元請け建築会社以外にも電気、水道、ガス、照明器具、塗装、ガーデニング、内装仕上げの大工さん、多くの方々にお世話になりました。また、室内の軽微な変更やデザインに関することも、施工各社スタッフの協力のおかげで無事完成しました。携わっていただいた関係者の皆さまの専門的な働きに感謝です。

次回は、「建築プランの立て方」についてお話します。

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