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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

ほぼ真南にまっすぐ開いた高台の眺望地に建てたのは、高齢の両親と暮らすためのバリアフリーの二世帯住宅。1階を親世帯、2・3階を施主世帯とする詳細なプランを施主自らが考案しました。

南側の前面道路から見上げたファサードは、周囲の景観に溶け込むシンプルな佇まい。琉球石灰岩で造形したヒンプンや、朱色の琉球瓦をのせたアプローチの屋根にさり気ない沖縄らしさが感じられます。2階の施主世帯の玄関ホールとダイニングの仕切りにも花ブロックをあしらい、緩やかな目隠しに。意匠面でも室内外に涼やかな印象を与えています。

沖縄らしさがところどころにちりばめられつつも、インテリアは全体的にはヨーロッパテイスト。海外生活の経験がある施主の鮮明なイメージとアイデアを基に、部位ごとにデザイン、サイズ、仕上がりまで丹念に材料を選定しました。

室内階段は、開放的な室内イメージに合うよう、鉄骨の最低限の部材で仕上げ、軽やかに。また天井はフラットに仕上げるのではなく、梁を活用するなど動きを出して、表情豊かな空間に仕上げています。