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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

DATA
設  計: スリースターズ株式会社
     (担当/宮里歩)
敷地面積: 286.87㎡(約86.77坪)
建築面積: 184.69㎡(約55.87坪)
延床面積: 516.52㎡(約156.25坪)
用途地域: 第一種中高層住居専用地域
構  造: 鉄筋コンクリートラーメン構造
完成時期: 2021年9月
建  築: スリースターズ株式会社
      (担当/松本裕明)
電  気: スリースターズ株式会社
      (担当/松本裕明)
水  道: スリースターズ株式会社
      (担当/松本裕明)
キッチン: 株式会社LIXIL 沖縄販売
     (担当/堀田)

階上には自身のオフィス。自宅への出入りはあえて外階段を介してON-OFFを切り替え。 こだわりを重ねた至高の空間で、ゆったりくつろぐ非日常的な日常。

週刊かふう2022年4月22日号に掲載された内容です。

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

ホテルライクを超越したエントランス

 築50余年の生家の老朽化を機に、昨年9月、複合型3階建て住宅を完成させたTさん。1階は駐車場、2階が自宅、3階はTさんのオフィスと賃貸住宅1室の構成です。

 駐車場から階段を上がり、プライバシーを守るようにデザインされた玄関ポーチへ。近未来的なデザインのポスト一体型のインターホンを通すと、黒塗りの重厚な引き戸玄関ドアがゆっくりと自動開帳。光沢が美しい、タイル貼りの玄関ホールが姿を現しました。突き当たり正面には水盤とガーデンツリーをあしらった坪庭が配され、降り注ぐ陽光がタイルの鏡面を引き立てています。

 玄関ホール右サイドの壁は、天井近くまで高さのある贅沢な造りのシューズウォール。シューズウォールは浮いた状態で壁に取り付けられるスタイリッシュな収納で、Tさん宅ではその上下に間接照明を施し、柔らかな光の演出で「歓待」の場となるエントランスの雰囲気を高めています。

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

すべては、時を心豊かに楽しむため

「最初はオールブラックで行こうかと思っていたくらい、生活感のない空間を目指しました」そう話すご主人の言葉通り、ディテールまでモノトーンでコーディネートされたLDKは、日常のノイズを一切感じさせない洗練された仕立て。意匠はクールでありながらもリゾートのような伸びやかさを放ち、自然とリラックスへと導く懐の大きさも感じます。

 その一方で、メリハリの利いた豊かな内部空間は独立した1つの邸宅を思わせ、内に落ち着くプライベート感も成就。ご主人いわく「プランニングの当初から1つの空間にLDKを集約することを望んでいました」と言い、設計にあたっては、「夫婦ともにいろんなこだわりがあったので、注文住宅に強く、かつ私たちのイメージに近い実績のあった建築会社に依頼しました」。

 そのこだわりの1つが、全居室総タイル貼り。選んだのは高級感がありモダンデザインにマッチする センチ角の大判で、気品のある白系。また、「場所や時間、シーンによって明かりを変えることにも徹底」し、LDK、廊下、トイレは調光・調色機能に優れた照明プランを採用。「建築士と1年かけて練り上げた設計、内装、設備。心から満足しています」と、ご夫婦で笑みを交えて話してくれました。

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

モノトーンを際立たせる先進性

 次代の暮らしをほうふつとさせる先進的な機能も充実。先に紹介した玄関の自動ドアや設定すると自動変光する照明に加え、LDKのバーチカルブラインドもリモコンでスマート操作。キッチンとトイレの手洗水栓は便利で衛生的なタッチレス。家電の一部は先端のテクノロジーを搭載した次世代型です。

 システマティックな設備としては、まず、オール電化住宅であること。特に「キッチンが汚れにくく、油煙が少ないので室内をクリーンに保てる」とTさんの理想にマッチし、「エコキュートでいつでも(停電時でも)お湯が使える上に、深夜電力を使用しているので経済面でも満足しています」と、メリットを上手く活用しているライフスタイルも垣間見られます。また、「キッチンや浴室をはじめ、水回りのあらゆる 黒 が石灰で白くならないよう」にと、家中の水を軟水にするシステムを導入。

 美意識の高さに感心するとともに、こだわり抜いたかけがえのない我が家を末長く奇麗に、大切に保ちたいというTさんご夫婦の愛情の深さに触れた思いです。

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

高評価された壁紙のテクニック

 Tさん宅のもう1つ大きな特徴は壁紙の展開で、色の明暗の特性を活かし、緊張感と開放感の対比・組み合わせをもって、より広く感じられる、自然と領域を形成する、それぞれの空間やエリアに最適な趣を生み出すなど、実に多彩な効果を発揮しています。その完成度は高く、使用した壁紙を扱う内装材会社によるコーディネートコンテストでは入賞も。素敵なエピソードも一緒に、長く語られ大切にされていくことでしょう。

写真ギャラリー

無彩色の美しさに先進機能を搭載 こだわりを開花させたラグジュアリーハウス

生活感こそ見せないけれど、実は毎日が心豊かな時の連続。
こだわり大事にした家は、結実したあとの喜びも無限大。

理想のライフスタイルをより良く叶えるための空間づくりは
細部から全体へ、全体から細部へと磨き上げていく。

左:インテリアコーディネーター/金城柚穂さん、右:代表取締役/中江源太さん(スリースターズ株式会社)

「こういう空間が欲しいんだよね」とTさんが最初に提示した住まいのイメージは、海外の高級レジデンスでした。
 壁や間仕切りがなく、自由さと軽快さを思わせるLDK。一切の妥協を感じさせない、こだわりのインテリア。そして、選び抜いたものだけを置く潔いカッコよさ。Tさんが住まいに求めているのは豪奢ではなく上質。その先にある「心豊かになれる家」を私たち自身のテーマとして設計しました。  
 とはいえ大前提は、Tさん夫婦の思いやこだわりがよりよく活かされること、最良のかたちで実現することです。そのベースとなる空間づくりのポイントを「実際の面積よりも広く感じられること」「境界を曖昧にしつつ、その場に最適な居心地の良さを創出すること」とし、取り組みました。

 LDKでは、キッチン・ダイニングの部分に重厚感のある色の吊り天井を設け、リビングエリアの天井がより高く見えるよう工夫しています。高さの印象は開放感につながり、気持ち良さが増します。これは目の錯覚を利用した手法ですが、キッチン・ダイニングの領域を示す役割も担っています。
 一方和室は、壁よりも天井の色を濃くし、あえて低く感じられるように仕立て、落ち着きを醸成。さらにLDK全体を見渡した時に、これらが自然に調和しているかどうか、家具とのバランスに違和感はないか、徹底的に検討・調整を重ねました。

 私たちは照明のあり方も重要視していて、Tさん自身も明かりの演出には相当のこだわりと知識をお持ちでしたので、今回の照明プランはすごく魅力あるものになっていると思います。内装やインテリア・設備に関しては、特にご主人が、まさに世界中から情報収集を行っていましたし、しっかりと自分の好みや世界観を確立していたので、実現化のお手伝いに集中しつつ、建築のプロとしての知見を提供させていただきました。私たちにとっても、エキサイティングなプロジェクトだったと改めて思います。

 当社、スリースターズは自由設計(注文住宅)を得意としており、お客さまの夢や思いを叶えるプラスアルファが強みです。お客さまにはぜひこだわりを大事にしていただき、自分らしく、家族らしく、暮らしを楽しんでいただきたいと願っています。

設計・施工会社

宜野湾市赤道1-5-1

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