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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

DATA
設  計: サイアスホーム株式会社
     (担当/宮里友彰)
敷地面積: 179㎡(約54.15坪)
建築面積: 83.32㎡(約25.20坪)
延床面積: 80.06㎡(約24.21坪)
用途地域: 第一種低層住居専用地域
構  造: 壁式鉄筋コンクリート造
完成時期: 2021年12月
建  築: サイアスホーム株式会社
     (担当/島袋力・嘉数竜之介)
電  気: 株式会社保島電設
     (担当/保島真一)
水  道: 金秀工業
      (担当/金城秀信)
キッチン: TOTO沖縄営業所
     (担当/小島正明)

昨年12月に完成したOさんの家は玄関を除くと約24坪。
壁と天井は漆喰で床はオール天然木。
丸みを帯びたアーチ開口が連続し、甘すぎないかわいさも醸成。
サイズ以上の広がりと豊かさが魅力の家です。

週刊かふう2022年7月8日号に掲載された内容です。

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

第一印象から小ささを感じさせない

 建設中の戸建住宅が散見される新しい街区。街の進取の気風にマッチしたモダンな外観に、丸みを帯びたアーチ型のファサード。Oさんの宅のカッコカワイイ雰囲気は内部にも引き継がれ、統一感のある気持ちよさにあふれています。

 自然光に満ちた明るく爽やかな玄関ホール。正面にはガラス付きの木の引き戸。開ければすぐにLDKが現れ、まずは奥に控えたアーチの間口とコーラルストーンの石壁に目が行きます。
「部屋の入り口から一番遠くにフォーカルポイントを置くと、空間が広く感じられるらしいんです」とにこやかに説明する奥さま。確かに、その日開口一番にご夫婦が口をそろえた「小っちゃな家ですよ」とのことわりをこちらの方で打ち消したくなるほど、ゆったりとした広がりを感じます。その印象は家の内部を知るほどに深まり、24坪とは思えない空間の豊かさに魅了されたのでした。

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

技とセンスが光る3LDK+家事室

 約17.9帖のLDKの東側には子ども室2部屋と主寝室が並び、入り口は3部屋ともアーチの垂れ壁。しかもOさん宅は壁も天井も漆喰なので、アーチの趣が引き立ち、門をくぐるような面白みと空間の奥行き感も創出されています。

 キッチンは主寝室に隣接して配置され、ここを起点にバックヤードのような形で西側から家事室・トイレ・脱衣室・浴室が並び、動線も滑らか。この水回りエリアを示すのがフォーカルポイントにもなっているアーチの間口で、石壁の演出とともに“もう一つの別空間”的なニュアンスを生み出しています。
 石壁の真上には天窓が設けられ「日中は陽光で明るく、夜は月明かりでひと味違った雰囲気になるんです」と奥さま。時の移ろいで表情を変える水回り─ー情緒豊かな暮らしを思わせます。

 実際の数字より広く感じる理由は2・6mあるという天井高をはじめ、壁と天井が白一色であること、床材にはシンゴンという色味の淡い無垢材のみを使用していること、さらに、その床の見えている面積が多いこともポイント。そして、なるべくものを置かないというライフスタイルが大きく貢献。ダイニングテーブルの代わりにキッチンの腰壁にカウンターを造作したのも、暮らし方の理想と目線の抜けを作る工夫がマッチしたかたちとなっています。
 また、勝手口とリビングの扉以外はすべて同じ引き戸を用い、床と同系色でコーディネートすることで、ますますすっきりとした印象に。整然とした気持ちよさが立ち上がり、空間の洗練度を高めているようです。

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

自然素材に包まれて。のびのび、健やか

  Oさん宅は株式会社サイアスホームが手掛ける無添加住宅。漆喰と無垢材も同社の特徴です。
 奥さまいわく「初めから自然素材の家にしようと計画はしていましたが、依頼の決め手となったのはモデルルームで体感した空気の気持ちよさ。デザインもすてきでひと目で気に入りました」。

 プランづくりにおいては、奥さまが日頃から関心を寄せている風水や家相を取り入れながら、ご夫婦でも間取り図を作成。その上で「廊下・庭・掃き出し窓は要らないので、その分、駐車スペースと部屋数はしっかり確保したい」と要望。「限られた土地を最大限に生かし、私たちの希望をよりよくかなえてくれた設計士さんやコーディネーターさんには本当に感謝しています」と改めて思い伝えてくれました。

 家づくりのタイミングについては、上のお子さんの就学前をめどに、「以前はアパートで生活音の気兼ねもありましたが、今は子どもたちも自由に走り回り放題。子育て中に建てられてよかったです」とも。
 また、新築にあたりオール電化に切り替えたのも「正解でした」と付け加え、「いつでもお湯が使えて便利ですし、IHは油煙が出にくいらしいのでキッチンの清掃も以前と比べてだいぶラクになりましたよ」と笑顔。ご主人は住み心地について「素材の風合いも間取りも機能も申し分ありません。快適そのものです」と目を細めます。その視線の先には、場所を変え品を替え、のびのびと楽しく遊ぶお子さんの姿。
 そんなOさん一家を優しく抱く、小さくても懐深い家。家族の笑い声も心地よく広がっていきます。

写真ギャラリー

数字以上の伸びやかさ 空気も空間も気持ちいい24坪の家

サイズも素材も心地いい、ヒューマンスケールな家。
自然素材の趣が引き立つトータルインテリアも見どころ

サイアスホーム株式会社 オアシス設計課 二級建築士 宮里友彰さん

 Oさん邸はご夫婦自身でもおっしゃるように決して広い家ではありませんが、やむを得ずサイズダウンしたのではなく、当初からヒューマンスケールを大事にしたコンパクトな家を望まれていました。

 弊社では、最初の打ち合わせで伺った好みや要望、ライフスタイルをもとにすぐに1回目の図面を作成し、それをもとにプランを磨いていきますが、Oさんご夫婦は熱心に情報収集を行っていたこともあり、今回のケースは施主さまの理想をよりよく実現した好例になっていると思います。
 一方、建築のプロとして、小さな家だからこそよりメリットを享受できることとして、水回りの動線を一直線にそろえる、“動線のシンプル化”をご提案し実現へと運びました。

 またOさん邸の窓のほとんどがハイサイドライトになっているのは、隣家との視線の干渉を防ぐためでもありますが、「掃き出し窓は不要」という要望をかなえながら採光を確保するにも最適なプランとなっています。高い位置から自然光を採ることで広範囲に光が届きますし、室内からは空を切り取ったように見えるので、開放感にもつながります。

 ところで、Oさんご夫婦が弊社を選んだ理由として挙げられた”空気の気持ちよさ”は、無添加住宅がもたらす効果の一つです。私どもでは体によくないものは使わない自然素材にこだわった家づくりを徹底しており、内壁・天井には漆喰を使用しています。
 漆喰は人と建物の健康維持に多くのメリットを発揮し、中でも調湿性の高さには定評があり、多くの施主さまから「空気がサラッとして気持ちいい」と喜ばれています。同じ気温でも湿度が低いと涼しく感じるので、夏場のエアコンにかかる光熱費を軽減することができたとのご報告もいただいています。また、有機物を分解する殺菌機能も有しているので、カビやダニの発生を抑える──これも空気を気持ちよく保つのに大切なことです。

 フローリングに用いた天然の無垢材は、清涼感のある独特の芳香成分(フィトンチッド)がよく知られており、リラックスにも良いことも周知されていますが、実は無垢材には湿度を調整する働きと細菌類に強いと性質もあり、空気をきれいに保つのに大活躍してくれます。

 今回、家の作り手として特に喜ばしく感じたのは、弊社が提供する自然素材の風合いや質感をOさんご夫婦も大事にしてくださり、お互いにアイデアをブラッシュアップすることで、インテリアとしても非常に高感度の域まで昇華できたことです。これは注文住宅の醍醐味でもあり、私どもでは各業務の専門が1棟ごとにチームを組んで、お客さまの理想の家づくりを行っています。

設計・施工会社

沖縄市字登川2671-1

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