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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

パブリック空間とプライベート空間が心地よくつながる家

パブリック空間とプライベート空間が心地よくつながる家

DATA
所在地:糸満市
家族構成:夫婦、子ども2人
設計:株式会社casa studio(担当/奥濱司)
敷地面積:281.00㎡(85.00坪)
建築面積:133.44㎡(40.37坪)
延床面積:128.24㎡(38.79坪)
構造:鉄筋コンクリート造
用途地域:指定なし
完成時期:2012年12月
建築:株式会社カネヨシ工務店(担当/金城司)
電気:下地電設(担当/下地隆)
水道:原設備工業(担当/當山孝)
キッチン:有限会社モブ(担当/照屋涼子)

箱のようなシンプルな外観に、白とダークグレイの壁の組み合わせが絶妙で、モダンな印象のTさんの家。室内はパブリック空間とプライベート空間がきちんと分けられていて、住み心地満点です。

パブリック空間とプライベート空間が心地よくつながる家

外に閉じてプラバシーを確保

 結婚を機に、家づくりを意識するようになったTさん。マンションの購入も視野に入れ、いろいろ検討をした結果、父親が畑仕事を楽しんでいた土地を譲ってもらい、家を建てることにしました。それからは家づくりの依頼先を探して、あちこち相談に出かけてみるものの、イメージを伝える難しさを実感するばかりでした。たまたま事情を知った友人に知り合いの建築士を紹介してもらったところ、ためしにと描いてくれたプランがあまりにイメージ通りなのにびっくり。すぐに依頼を決めたそうです。
 敷地は東西に長く、通りから見ると、開口部のない白い箱のようなイメージなのですが、ダークグレイの石目調の壁がその箱から突きだすように庭側に伸びていて、リズミカルなコントラストが楽しく、モダンな印象です。
 南向きの玄関から入ると、エントランスは白壁とダークグレイの壁に囲まれた、箱のような土間空間になっていて、正面はウオークインシューズクロークです。東面の壁際のトップライトとポーチ側のステンドグラスかららかな光を取り入れて、落ち着いた雰囲気です。このステンドグラスは、奥さまのデザインで、「ステンドグラスが好きで、どこかに使いたいと思っていました。でも色ガラスだと飽きるかなと思って、無色のものを組み合わせてみました」と話します。

パブリック空間とプライベート空間が心地よくつながる家

 エントランスから西面のドアを開けると一変して、庭に大きく開口部を設けた、明るく開放的なLDKと和室が広がります。リビングの大開口の外にはタイル張りのテラスが続きますが、リビングのダークグレイの石目調の壁をテラスまで伸ばすことで、内外が一つにつながり、開放感をより高めています。


パブリック空間とプライベート空間が心地よくつながる家

ハイサイドライトで明るい廊下

 対面式キッチンは奥さま仕様のオリジナルで、隣接するパントリーを介して、リビングと回遊できるようになっています。「キッチンに合わせて、背面の収納も横並びのダイニングテーブルも造ってもらいました。すっきり仕上がったかなと思っています」と奥さま。
和室横のドアを開くとちょっとしたホール状の空間があり、正面にトイレ、右手に坪庭、そしてLDKからは見えない和室の背面から奥に向かって、廊下が伸びています。廊下を挟んで北側に寝室と書斎、南側が子ども室、突き当りが水回りです。
 廊下は天井高を上げて、ハイサイドライトを設けることで、明るさを確保。子ども室は出入口が2つあり、戸の出し入れで簡単に2つに仕切ることもできます。今は1つの大きな空間として使用していますが、さらに廊下の引き戸を収納すれば廊下とひとつにつながり、より開放感が高まります。
 水回りは「湯船は使わないので、シャワーブースにしてほしい」。また、入浴タイムを気兼ねなく過ごせるように、「洗面室と脱衣室の間にドアを設けて、それぞれ個室にしてほしい」と依頼しました。
 この家で暮らし始めて7年。Tさんは、これまでを振り返り、「好きなところはたくさんありますが、なによりトイレを挟んで、パブリックとプライベートの空間が分かれているところが、実際に住んでみて、とても気に入っています」と大満足です。


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