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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

好きをバランスよく詰め込んだロフト付きリビングのある平屋

好きをバランスよく詰め込んだロフト付きリビングのある平屋

DATA
設  計: スリースターズ株式会社
     (担当/中江ゆみ)
敷地面積: 418.81㎡(約126.69坪)
建築面積: 125.40㎡(約37.93坪)
延床面積: 117.23㎡(約35.46坪)
用途地域: 未指定
構  造: 鉄筋コンクリート壁式構造
完成時期: 2025年3月
建築・電気・水道: 
     スリースターズ株式会社
     (担当/品川孝幸)

週刊かふう2025年9月26日号に掲載された内容です。

好きをバランスよく詰め込んだロフト付きリビングのある平屋

テンションが上がる空間を日常に

 イメージしていたのは、おしゃれなカフェ、あるいはお気に入りの美容室。「毎日暮らしているだけでテンションが上がるような家にしたかったんです」とUさんは説明します。例えば「おいしい食事が出てきそうな雰囲気」を目指したキッチンは、背面の壁にタイル調のクロスを貼り、頭上は木目調で仕上げ、シンクの上にオープン吊り戸棚を設置。「料理するのが楽しくなる」だけではなく、「友人らが遊びに来ると、自然とキッチン回りに集まることが多いんですよ」と自他ともに心地よさを感じられる空間になっています。

 キッチン・ダイニングの対面にあるリビングは4メートル超の天井高があり、開放感抜群。多目的な収納スペースとしてロフトを設けることも「当初からの計画通り」であり、デザイン性を重視して、階段や吹き抜け面の手すりはシャープなアイアンに。またリビングの天井には照明などの器具を一切付けず、スポットライトの間接光を主照明にしているため視線が縦方向にまっすぐ広がり、LDKのボリューム感が一段と際立ちます。
 こんな具合に、多岐にわたる要望を取りまとめてバランスよく形にできたのは、「臨機応変に対応してくれた建築会社のおかげ」。LDKに限らず、「こだわらなかった場所がありません」とお2人は振り返ります。

好きをバランスよく詰め込んだロフト付きリビングのある平屋

家事がはかどる機能的な動線設計

 Uさん宅が完成したのは今年3月。夫婦と子ども2人、手狭になったアパートからの住み替えとして、すぐ隣に建つご主人の実家を二世帯住宅へリノベーションすることも検討しましたが、躯体状況などを考慮して新築に切り替えました。

 将来的には仏壇を継承し、多くの人の出入りが予想されるため、「来客時でもお互い気遣いなく過ごせるように」と玄関と和室の間をダイレクトに行き来できる動線を確保。さらにプライベートな生活動線も玄関から二手に分け、一つはリビングへ直結させ、もう一つは建物の外周に沿ってキッチン奥の水回りまでつながるバックヤード動線にしました。
「シューズクロークもファミリークローゼットもかなりの大容量。意識しなくても自然と家の中が片付いて大助かりです。また洗濯・乾燥・収納の一連の作業を最短距離の直線上で行うことができるので、家事が断然はかどりますね」。
 一見すると、理想の家づくりは完結したように思えますが、お2人に言わせればまだ道半ば。「屋内外にグリーンをもっと増やしたい。庭づくりにも力を入れないと」。手をかけるほどに愛着が深まります。

写真ギャラリー

好きをバランスよく詰め込んだロフト付きリビングのある平屋

実際のスケール感を実寸で確認

設計部 意匠設計課 主任 中江ゆみさん

 洋服をたくさん収納したい、ロフトがほしい、トイレは2つ、将来仏壇を設ける予定、その他ストックスペースも豊富に用意して、だけど予算は抑えたい。そんなUさんの思いを無理のない形で実現すべく、実際のスケール感を実寸で確認しながら計画を進めていきました。
 まずは実家との適切な距離を測り、予算とも相談しながら床面積や建物高さを定め、その上で生活の中心であるLDKとプライベートな個室・通路とのサイズバランスを整えていきました。

 デザイン面では、お2人の好みである「ブルックリンスタイル」や「ミッドセンチュリー」と称される方向性に沿って提案を行い、一カ所ずつコーディネート。その中でロフト・LDK・和室が並んだ空間では、ロフトの「収納」という印象を抑えるために抜け感のあるバータイプの手すりを採用したり、並べたお酒がリビングや和室から見えるようなキッチンの吊り戸棚を設置したり、全体のつながりを意識しました。
 引き渡しの際、Uさんから「やりたかったことはほぼ実現できたかな」と言っていただいた時はホッと一安心しました。設計・施工のあらゆる場面を通じて、いいお手伝いができたと感じています。

設計・施工会社

宜野湾市赤道1-5-1

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