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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

DATA
設  計: AJF HOME
     (担当/小畑大地)
敷地面積: 1099.50㎡(約332.59坪)
建築面積: 189.51㎡(約57.32坪)
延床面積: 245.49㎡(約74.26坪)
用途地域: 都市計画区域内未線引き地域
構  造: 木造在来軸組工法
      2階建て
完成時期: 2022年4月
建  築: エージェイエフ有限会社
     (担当/小畑大地)
電  気: エージェイエフ有限会社
     (担当/小畑大地)
水  道: エージェイエフ有限会社
     (担当/小畑大地)
キッチン: エージェイエフ有限会社
     (担当/小畑大地)

愛する海の息吹と自然の安らぎを、住まいのどこに居ても、みんなにも。
移住でかなえた家は内外ともに、ナチュラルな気持ちよさに包まれていました。

週刊かふう2023年11月3日号に掲載された内容です。

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

水平線を望む暮らしを

 Mさんの家が建つ地は本部町、東シナ海を望む高台──そう聞いた時に浮かんだ空や海のイメージは、現地で玄関ドアを開けた瞬間に記憶のかなたへ。
 目に飛び込んで来たのは、想像をはるかに超えた大きな空と、息をのむほど鮮明な青のグラデーション! あまりの美しさに吸い寄せられるようにテラスに向かうと、水平線の丸みまで見て取れる大パノラマが迫ってきます。その雄大さは「観る」を越えて、大自然の「体感」に。それほどまでにMさんの家の一部として溶け込んでいました。

 立地は、静けさが守られた丘陵地の頂上。真っ白なボディーに赤瓦の大屋根を乗せ、悠々とした佇まいで魅せる南欧風の外観。邸内も海外の邸宅や風格のあるリゾートを思わせる雰囲気をたたえ、開放感の中にも成熟の趣を感じます。
 設計の要は、天井高約7メートルもある高い吹き抜けで創る大空間と、ダイナミックなビューを取り込む大開口。吹き抜けの真下にはダイニングが配置され、テーブルについた位置からも眺めを楽しめるよう、綿密に計算されたレイアウトになっています。それだけでも十分に感動するこだわりの家づくりですが、驚くことに、平面図や配置図はMさん自身が作成。窓の設置場所に関しては、眺望を活かしながら、季節や時間による太陽の高度・方位も計算して計画したという、プロ並みの力量を発揮しています。

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

導線も完璧。住みよさも満たす自作のプラン&間取り

 ご夫婦でプランニングした家は、アットホームなもてなしを提供するゲストハウス併用住宅。1階が住居スペースで2階に宿泊用の2部屋を設けています。そのためLDKはレセプションとしての顔ももち、憩いや集いを楽しむラウンジにもなり、朝夕はゲストの食事のステージにもなるという、まさにパブリックスペース。また、ナチュラルフードへの造詣が深い奥さまが主催する料理教室の場になるなど、さまざまな交流が生まれる拠点にもなっています。

 LDKと一体化したテラスにはカフェカウンターを設置し、庭の緑に癒やされながら海と空の青を浴びるという、極上の癒やし空間も実現。リビングエリアにはちょっとした畳スペースの小上がりもあり、家のあるじもゲストも、好きな時に好きな場所でゆったりと過ごせるよう、“おおらかなくつろぎを綿密に考え抜いた”空間づくりが光ります。

 ご夫婦のプライベートエリアはリビングの南側に集約され、書斎・主寝室・サニタリースペース・オープンクローゼットを回遊導線でつないでスマートにレイアウト。さらに玄関ホールやリビング東側にあるランドリームにもアクセスでき、利便の幅を広げています。住みよさもかなえた秀逸な間取りについて「以前住んでいた家を参考にしただけですよ」と、謙そんしきりのご主人ですが、「ほぼ、主人が描いた通りに仕上がっています」と奥さまが満面の笑みで応えてくれました。

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

夏は涼しく、冬はぬくぬく1年を通してビールが旨い!

「海のそばで暮らしたい」。長年思い続けていたMさんは5年ほど前にケアンズで土地を購入。けれどもオーストラリアの社会情勢の変化などから移住を断念せざるをえなくなり、海外を含む次の候補地もあった中で、将来的な医療にも安心な国内、沖縄に根を下ろすことを決めました。
 土地探しは当時住んでいた福岡から沖縄の不動産業者に、建築会社は福岡に本社を置き、沖縄にも支店を持つAJF HOMEに依頼。「家づくりやデザインの感性が僕らのイメージに合っていた」「モデルルームの宿泊体験で暮らし心地を体感したのが決め手になって」と、ご夫婦で経緯をたどり、「漆喰と無垢材に囲まれた気持ちよさ」「沖縄での家づくりに不可欠な断熱施工の技術・品質の高さ」を確信したと話します。さらに「実際に住んで気づいたのは、夏の暑さだけでなく冬の冷えにも強いこと。沖縄の強い北風に躯体丸ごとさらされていても家の中は暖かく、保温力も高い。ニオイなどのこもりもないので快適です」と、暮らし心地の実感を伝えてくれました。

 沖縄での新たな夢を伺うと、「僕のビール好きを活かして、本部町の自然を堪能しながらいろんなビールを楽しんでもらおうと、キッチンにサーバーを完備しているんです。本格的に稼働させ、県内の方も気軽にやって来れるように環境を整えたいです」とご主人。「宿泊もできるから安心して飲めますよ」と奥さまが笑顔で足します。
 想像以上の絶景と心地いい空間が広がる、Mさんの家兼ゲストハウス「ZARATAN」。気さくでフレンドリーなご夫婦のもてなしにも癒やされます。


写真ギャラリー

海と空の絶景を取り込みながら、海の向こうのスタイルが溶け込んだ趣のある家。

断熱・施工・デザイン、それぞれのプロが集まる技術集団
次代にもつないで行ける高品質な木造住宅を自由設計で実現

AJF HOME 住宅アドバイザー 小畑大地さん

 もともと断熱施工のプロとして誕生した弊社は、真に価値ある家づくりを志し、設計から施工、アフターメンテナンスまでをワンストップで提供することを強みに、真摯(しんし)に住宅建築に取り組んでいます。断熱施工と住宅施工には絶対な技術力が必要という考えのもとで、当社には断熱のプロ、施工のプロ、そして熟練の大工職人がそろい、それぞれが技を発揮しあいながら心を合わせ、1棟1棟を丁寧につくりあげています。
 本社は福岡に在り、2019年に沖縄支店を開設しました。

 今回のMさま邸の家づくりにおいては、建築物の核となる安全性を担保した上で、Mさま自身による間取り計画やプランニングをしっかりと、細部まで実現できるよう努めました。Mさまのプランは家づくりの専門家である私たちも驚くほど完成度が高く、デザインイメージも明確でしたので、どこまで具現化できるかが腕の見せ所でもありました。完成後、「ほぼ描いた通りに仕上がったと」とのお声をいただけたのは、現場に携わる全員が、Mさまご夫婦の思いと夢が詰まったプランを絶対に実現しようという一心で臨んだ成果だと自負しています。

 当社の大きなコンセプトは、「地域の気候風土に合った、気持ちのいい家をつくる」にあり、Mさま邸はその好例の一つでもあります。
 高温多湿で夏が長く、日差しも強烈な沖縄の自然環境のなか、一般的な住宅の約2軒分の広さに加え、約7メートルもの天井高を有する大空間のMさま邸。それでも夏場のエアコンの稼働は、最小限かつエコ温度設定でも十分に涼しく、快適に過ごされたそうです。

 当社の断熱施工はアップルゲートセルロースを採用しており、建築専門家の間でも高く評価される優れた断熱性が特長です。さらに、外壁と内壁には良質な大理石主原料にした漆喰を使用し、優れた吸湿性と放蓄熱性で室内の湿度・温度差を均一に保ち、1年を通して快適な住環境へと整えます。
 構造については、日本古来の伝統的な木造軸組工法をベースに、2種類の耐力壁を組み合わせたパネル工法を用い、台風などの横からの力にも揺るぐことのない強さを実現しています。
 住まいの印象の決め手となる内装やデザインにもこだわり、中でも建具や収納の造作、内装材の装飾などは、お客さまのご要望を、大工職人による丁寧かつ精密な仕上がりを実現させ、個性ある家づくりにつなぎ、大変喜ばれています。
 当社の家づくりの全容は、糸満市「しおざきニュータウン」内のモデルハウスでご体験いただけます。どうぞお気軽にお立ち寄りください。

設計・施工会社

<沖縄支店>沖縄県糸満市潮崎町4-5-2

<本社>福岡県福岡市早良区脇山1-2-14

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