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僕の好きな風景 第110回 キッチンの設計作法

僕の好きな風景 第110回 キッチンの設計作法

対面式のキッチン。キッチンからも庭が楽しめ、住まいの隅まで目が届く

週刊かふう2026年8月7日発行号に掲載された内容です。

 

 伊礼智設計室ではどの住宅もキッチンやお風呂、洗面所など既製品を使うことはしません。
既製品で済ませる設計は住宅設計の楽しさや奥深さを放棄しているようでもったいないと感じています。
キッチンは暮らしの要であり、設計の腕の見せ所……今回はキッチンの設計で心掛けている点を上げてみましょう。

僕の好きな風景 第110回 キッチンの設計作法

玄関から裏同線を通りパントリーと冷蔵庫に至る。その先をぐるっと回るとダイニング

1、玄関からの動線
玄関から遠いキッチンは好ましくないと考えています。
玄関から近くて、買い物帰りに荷物をパントリーにさっと片付けることができると良い。
その時にリビングなどの「溜まり」の空間を通らずに裏動線で行けると良い。

2、冷蔵庫の位置
設計者は冷蔵庫を意匠上、目に入りにくい、キッチンの奥に置こうとする習性がありますが、住まい手側から考えるとキッチンの入り口付近にあった方が出し入れしやすくて便利。
冷蔵庫は家族みんなのものですので、僕は使いやすさを優先します。
回れる動線が確保できればリビングやダイニングから見えない所にあっても使いやすいので、通り抜けができる動線を組み込むのは必須。

3、キッチンの形式は対面式が定番
散らかっているところがダイニングから見えないように、手元が立ち上がった対面式にすることが多い。
立ち上がりのないオープンキッチンはみんなでワイワイ料理できるメリットはあるものの、汚れた食器や洗剤なども見えてくるので、片付けが得意でないとオススメしないことにしています。

4、キッチンを最も心地よく
家族の健康と食の楽しさを担い、暮らしを支える原点と考えています。
キッチンに立つこと楽しく、気持ち良い居場所として設計を心がけます。

以上4点はキッチンの基本。
キッチンは現代住宅の暮らしの要であるとつくづく思います。

僕の好きな風景 第110回 キッチンの設計作法

対面式のキッチンはダイニング側からも使える家具で仕切る。収納量も確保できる

僕の好きな風景 第110回 キッチンの設計作法

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