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もっと知りたい!不動産マーケットFile.14 南風原町と八重瀬町の不動産市況

もっと知りたい!不動産マーケットFile.14  南風原町と八重瀬町の不動産市況

コロナ禍の影響が大きく反映した令和3年地価公示。今回は、南風原町や八重瀬町の地価動向についてみていきます。

週刊かふう2021年9月5日号に掲載された内容です。

もっと知りたい!不動産マーケットFile.14  南風原町と八重瀬町の不動産市況

津嘉山バイパス(国道507号線)の開通で交通利便性が上がり、商業施設やアパート、マンションなども立ち並ぶ津嘉山エリア

Case1 発展著しいエリアの地価動向は

 南風原町、八重瀬町共に国道507号線(津嘉山バイパス)の開通により、利便性が高まり、地価が大きく上昇していた地域です。
津嘉山バイパスは329号線に接続されており、沖縄自動車道のインターチェンジや那覇市の主要地域や空港などへのアクセスが非常によくなりました。
 合わせて土地区画整理事業が進捗しているのもこのエリアの特徴で、全国チェーンの店舗の進出も著しく、地域が発展しています。また、以前からある住宅地も熟成が進み、新築のアパートや住宅が数多く建築されています。
 これからも注目される両エリアですが、コロナ禍における地価動向はどうでしょうか。

Case2 上昇幅は大幅減ながら地価は上昇

 まずは南風原町です。令和3年地価公示の住宅地の平均変動率は+0.7%の上昇でした。コロナ禍においてもわずかではありますが上昇しています。しかし令和2年地価公示では7.2%の上昇でしたので、上昇幅は大きく減少しています。
 個別にみると、昨年大きく上昇したのは南風原-3(新川)で、91,300円/㎡と評価されており、その上昇率は7.9%でした。今年の発表では91,700円/㎡でわずか400円/㎡の地価上昇で、率にすると0.4%しか上昇しませんでした。
 コロナ禍でも上昇する需要が高い地域であると捉えるべきか、コロナ禍の影響を受けて需要が弱くなった地域であると捉えるべきか迷うところです。
 前者であれば、ポテンシャルが高い地域ということが言えそうですし、後者であれば今後の地価は留意が必要になってきます。
 当然ですが、需要が高ければ地価は高くなり、需要がなくなれば地価は下落していきます。他の個別地点も同様ですが、コロナの影響で需要が弱くなって変動率が減少しているのか、それともコロナの影響ではなく、その地域のポテンシャルに応じた需要が減少しているのか見極める必要があります。

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八重瀬町のメインストリートの国道507号線。道路整備で、道幅が広く見通しが良くなった東風平エリア

Case3 上昇幅の減少要因の見極め重要

 八重瀬町はどうでしょうか。南風原町と同様に、昨年の住宅地の地価上昇率は7.7%であったのに対し、今年は0.5%の上昇にとどまっています。やはり、全体的に新型コロナ感染症の影響によって、地価の上昇は抑えられたような印象です。
 八重瀬-3(宜次)は昨年4.1%の上昇でしたが、今年は0.7%の下落という結果になっています。やはり、地域によって新型コロナ感染症の影響の度合いは異なる傾向にあります。
 ただ、地価の上昇幅の減少について新型コロナの影響なのか、そうではないのかといった見極めが重要です。

 次回は中城村・北中城村・西原町の不動産市況についてみていきます。

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