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教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第15回 不動産会社の仲介手数料について

教えてコンサル金城さん 不動産のギモン解決! 第15回 不動産会社の仲介手数料について

不動産を売るときや買うとき、部屋を貸したり借りる場合に、不動産会社に依頼して取引を行う場合があります。今回は、不動産会社との取引時にかかる仲介手数料について解説します。

仲介手数料の上限額と下限額

 はじめに、不動産の仲介手数料は、宅建業法第46条の報酬規定で「仲介手数料は、決められた額以上をいただいてはダメ」というルールがあり、これは一般消費者の保護を目的に規定されています。依頼を受けた不動産会社は、さまざまな専門的調査を行い、資格のある者が契約書や重要事項説明書を作成し説明を行った後に契約を行います。その対価として仲介手数料を請求しますが、仲介手数料の額は売買、賃貸共に取引の金額によって異なりますので、ここからは売買・賃貸のケースに分けて説明します。
 まずは、売買から。不動産売買で支払う売買仲介手数料の不動産報酬規定は、売買金額×3%+6万円+消費税が上限です(400万円超の場合)。
 1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介取引をすると、それぞれに別の手数料を請求できるので、業界では「両手取引」と言います。一方で、売主と買主それぞれに別の不動産会社が仲介する場合は、各社が手数料を請求するので、「片手取引」と言います。
 この仲介手数料は、売買の成立後に支払う「成功報酬」となっており、成約に至らないケースでは、仲介手数料は請求できません。また、不動産売買などの取引では、依頼から成約まで、長期間に渡る場合がありますが、成約に至らない場合の人件費などは、請求できません。
 続いて、賃貸の仲介手数料は、家賃の1カ月分+消費税が報酬規定の上限で、売買と同じく下限の定めはありません。そのため、「入居費用を抑えたい」という入居者の要望に応えるために、敷金や礼金の割引を行ったり、部屋によっては仲介手数料を調整する場合もあります。不動産売買や賃貸の取引を行う場合には、事前に仲介手数料を書面で確認しておきましょう。

仲介手数料で差別化

 大多数の不動産会社にとって、仲介手数料は、メインの収入源となります。一方で、業者間の差別化を図るために売買と賃貸の仲介手数料を割引したり、仲介手数料は無料と広告を打ち出している不動産会社もあります。
 一般消費者にとって費用が削減できることは大切なことですが、一般的には何度も経験することがない不動産取引では、専門的な知識やアドバイスが必要になってきます。
 手数料などの割引以外でも、しっかり寄り添って相談できる不動産会社かどうかをご自身で確かめることが大切です。そのためにも、2社以上の不動産会社に相談することをおすすめします。複数の不動産会社に相談することは、ご自身が納得し安心できる、不動産仲介取引を行う秘訣にもなります。不動産取引で疑問に感じることがあれば、お近くの不動産コンサルマスターのいる不動産会社へ相談してみてはいかがでしょうか。

次回は、「不動産コンサルの手数料」についてお話します。

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