シンプルで開放的な箱の中に心地よい「破調」を含んだコンクリートブロック造の平屋
- DATA
- 設 計: 一級建築士事務所 atelier haco(担当:西門太一)
- 敷地面積: 249.32㎡(約75.41坪)
- 建築面積: 106.95㎡(約32.35坪)
- 延床面積: 88.502㎡(約26.77坪)
- 用途地域: 第一種中高層住居専用地域
- 構 造: 補強コンクリートブロック造平屋建て
- 完成時期: 2019年8月
- 建 築: 知花工務店
(担当:知花典) - 電 気: 喜電気工業
(担当:宮城直喜) - 水 道: HYS企画
(担当:前城裕二) - キッチン: クリナップ
建築はある意味コストとの戦い。できるだけ構造を単純化し、無駄を省いたCB造の箱に、設計面・意匠面でちょっとしたスパイスを加えて個性的な住まいに仕立てました。
家の中央をLDが南北に貫通し、その東側に3つの個室、西側にキッチンや水回りがそれぞれ配置されたシンプルな間取り。LDは約20畳の広さがあるワンルーム的な空間で、視線の抜けもよく開放感が際立ちます。その中でひときわ存在感を放つのが、玄関の真ん中に、入り口を向いて置かれたスタディーコーナー。明るくオープンな性格の家族を象徴する個性的なアイデアであると同時に、LDの広々とした印象を保ち、「台所作業中も目の届く位置で勉強させたい」という施主の要望にも応えています。さらに玄関の外側には、目隠しを兼ねた花ブロックとトップライトで覆われた半屋外スペースが設けられ、来客と玄関回りで立ち話を交わすような「現代版雨端(アマハジ)」ともいえる空間になっています。
ファサード全体を「雨端」の花ブロックで彩り、内装はブロックの目地を生かした塗装仕上げ。コストの制約をデザイン力で克服した、清潔感あふれるたたずまいです。
ファサード。目隠しの花ブロックと奥の躯体の高さを同一ラインにそろえることで、建物全体が花ブロックで化粧されているような印象に
玄関入り口を向いたスタディーコーナー。戸を開ければLD全体に風がよく通り、花ブロックが緩やかな目隠しになる
キッチン。右手壁面は造作収納。戸を開ければ家電や食器、台所用品などが整然と収まり、棚の位置も自由に調整できる
設計・施工会社
一級建築士事務所 atelier haco(アトリエ ハコ)
TEL:098-894-6574 | https://haco-at.jimdo.com
那覇市小禄1-17-12 高良ハイツ108