間取りが自在に「八変化」 浮遊感のある屋根が魅せる機能美を生かした外観デザインの家
- DATA
- 設 計: 松島デザイン事務所
(担当:松島良貴、平良真美) - 敷地面積: 233.87㎡(約70.9坪)
- 建築面積: 107.99㎡(約32.7坪)
- 延床面積: 107.99㎡(約32.7坪)
- 用途地域: 第一種低層住居専用地域
- 構 造: 鉄筋コンクリート造ラーメン構造
- 完成時期:
- 建 築:
- 電 気: 松島電気工事
(担当:松島良成) - 水 道: 泉水設備株式会社
(担当:山入端忠) - キッチン: 有限会社モブ
(担当:照屋涼子)
自然換気を促すために、柱で躯体上部に持ち上げられ宙に浮いたような屋根が特徴的。敷地北側からフレッシュな空気を取り込むと同時に、天井付近にたまった熱を帯びた空気が屋根の勾配に沿って南側に上昇し、排熱されるように設計されています。
屋根の勾配と大きさは、年間を通した太陽の動きに合わせて緻密にデザインされています。夏は蓄熱量を抑えるために、夏至の南中高度の角度と直角にならないように傾きを定め、南側にせり出した庇は同日昼間の日射が室内に入らない長さに設定。一方で冬は適度に暖を取り込み、冬至の南中高度の時刻に室内南側の3分の1のスペースまで日差しが届くように計画しています。
設計面では、最大8部屋に等分できる柔軟なレイアウトがポイントです。シンプルな正方形の躯体の中に、タテヨコ各3列の計9つの正方形スペースが並び、中心には水回りコートを配置。それを取り囲む8つのスペースは、仕切りを開閉することで部屋のサイズを調整でき、その時々の用途に合わせた使い方が可能。さらに敷地の高低差を利用して地下室を設けるなど、多趣味な施主が多目的に使える余白を残しています。
敷地西側から見た外観。外壁から屋根を「浮かせて」空気の流れを確保。屋根の勾配は、ほぼ垂直に降り注ぐ夏至の南中高度の日射を反射させ、蓄熱を抑える狙いがある
戸を開ければ広々としたダイニング、閉めれば手前は趣味の間に早変わり。左手上部に見えるのが水回りに明るさを届けるトップライト
家の東西両サイドには、家族全員分の衣類を納める造作収納を設置。朝日や西日による輻射(ふくしゃ)熱の侵入を軽減する働きもある
設計・施工会社
松島デザイン事務所
TEL:098-961-2182 | http://matsushimayoshitaka.com/
中城村字南上原817 南上原ハイツ(B棟)