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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

DATA
設  計: 株式会社リノベース
      (担当/山城優)
建築面積: 93.43㎡(約28.26坪)
用途地域: 第一種低層住居専用地域
構  造: 鉄筋コンクリート造
完成時期: 2022年5月
建  築: 株式会社リノベース
電  気: 株式会社スタイルホープ
水  道: 株式会社スタイルホープ
キッチン: Panasonic

心地いい、リノベ計画13 COMFORTABLE RENOVATION
那覇市  Cさんのプラン

ひとまとまりの大空間を理想のイメージに合わせて
心地よい住まいへ再構築した好例を紹介します。

週刊かふう2022年8月5日号に掲載された内容です。

事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

住まい全体が見渡せる広がりを生かす間取りへ

 お子さんの誕生に合わせて、奥さまの実家の上階へ引っ越すことにしたCさん夫妻。元は事務所に使われていた広い空間を居心地のよい住まいへと転換したリノベーションが、今回のプランです。

「子ども部屋へは必ずリビングを通ってアクセスする動線が希望だったので、住まいの中心にリビングをレイアウトしたいと考えていました」と家づくりのテーマを説明するCさん。奥さまも「キッチンから住まい全体が見渡せ、いつでも家族の様子を感じられる間取りが理想で、仕切りのない広い空間を生かしながら一部を個室化していく方向で取り組みました」と、当初を振り返ります。

 約94平方メートルの大空間を念頭に置きながら、奥さまは建具・小上がりの和室収納・洗面化粧台・個室に備えたいオープン収納など、気に入ったイメージ画像を集めていきました。

「各社の完成見学会などを訪ねているうち、リノベースさんの作例が妻の好むスタイリッシュな傾向と近く、営業の玉城かおりさんと意気投合したようです」と話すCさん。
「住まいは初めて経験する大きな買い物ですから、疑問や質問も尽きない。その一つひとつに玉城さんは丁寧に答えてくださり、うれしい+αの提案もありました。LINEやチャットを使って即時に対応していただけたのも、安心感や信頼に結びついたと思います」と、奥さまは株式会社リノベースの仕事ぶりにとても満足している様子です。


事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

白を基調に開放感を創造、ビンテージなアクセントで個性を演出した住まい

「水回りがまったくない事務所でしたので、キッチンやバスルーム、トイレ、ランドリースペースなど、生活に必要な機能を新たに創造する必要がありました」とCさんは回想します。また「事務所だったため天井が一般的な住宅に比べて低く、改装工事で底上げが必要でしたが、工夫して最小限にしてもらいました」と付け加えます。
 話を引き継いだ奥さまは「それで、室内は広がりを感じられるよう白に決めました」と、色彩計画に関するいきさつを教えてくれました。
「トイレのドアだけは水色にして、将来、子どもが友だちを連れてきたとき『あの水色のドアのところがトイレだよ』と説明できるようにと思いました」と笑顔のCさん。そのコメントに、住まいへ注ぐ想いは家族を思う心だと感じられました。

 広い玄関から室内へ移動するとリビングを中心に、小上がりに仕上げた和室、それに対面するキッチン、引き戸の開閉でリビング空間と広さを調節できる子ども部屋、入り口にドアを設けない書斎が、“場”としての一体感を醸し出します。

 テレビを置いた壁の向こうはウォークスルータイプのファミリークローゼット。主寝室とバスルームなどのサニタリーゾーンをつなぐようにレイアウトし、プライベートスペースを上手に目隠しして回遊型の動線を実現しています。
「仕切りのないワンフロアはドアを開閉する煩わしさがない、掃除がしやすい、家族のコミュニケーションが取りやすい、といいことずくめです」と住まい心地について話す奥さま。「来客も『今どきの家だね、いいね!』と言ってくれますとうれしそうです。

事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

スタイリッシュ空間のアクセントはビンテージ

 すっきりとしたカラーリングでコーディネートされた空間に、柔らかな印象を添えているのはビンテージ物の照明器具です。
「個性的でデザイン性が高く、温かみを感じるビンテージが好きで、お気に入りのお店に設置されている照明について、そのお店のスタッフさんに購入したショップを教えてもらったり」と笑う奥さま。

 時を経たプロダクトが上質感や温かみを醸し出すように、Cさん邸も重ねていく家族の時間の中で豊かな暮らし心地が熟成されていくことでしょう。

写真ギャラリー

事務所から大胆なリノベーション 開放感たっぷりのマイホームへ

ライフスタイルに合わせた暮らしや住まいを一緒に考えて提案していくリノベを

山城優さん(二級建築士/株式会社リノベース)


 株式会社リノベースは、創業から69年を数える株式会社福地組の傘下として、住宅リノベーションに取り組んでいます。クライアントの〝選択肢を増やす〟という位置付けでリノベーションを担当しているのが弊社です。また全国で4000件以上ものリノベーション実績を持つ「リノベる。株式会社」の沖縄における唯一のエリアパートナーとしても多くの皆さまに関心を寄せていただいています。

 Cさん邸は、以前は事務所として利用されていた空間です。水回りの配管を新たに設置する必要から、床レベルを10センチメートルで抑え、天井高をできるだけ取れるように工夫しました。リビングの真ん中にある梁は存在感がありますが、生活する上で違和感がないように仕上げることに注意を払い、壁と同色にすることで空間の一体感を創造しています。

 Cさん夫妻のご要望は、小上がりの和室を創ること、書斎を設けることなどがあり、仕上がりイメージを数多くの参考画像で共有させていただきました。これらを実現するには、廊下を少なくして空間をつなげて広く見せることがポイントとなってきます。住まいの中心にリビングを配置して、そこから生活動線が伸びるよう設計しました。

 また、帰宅してすぐに手洗いできる洗面ボウルや靴を履くときに便利なベンチを玄関に設置すること、玄関ホールの壁に紅型柄のアクセントクロスを取り入れることなどをご提案させていただきました。
 主寝室やファミリークローゼットには、インテリアのアクセントにもなるブラックのアイアンハンガーパイプを天井に設置して、奥さまからご要望のあったオープンスタイルの収納にお応えしています。

 リノベーションとは、今あるものを活用して、長く暮らす住まいへと再構築することだと思います。それがひいては、国際社会が共通して目指す循環型社会の形成へと結びついていきます。
「沖縄をワクワクさせる」を目標に掲げるリノベースおよび福地組は、これからも沖縄の暮らしや風土に合わせたリノベーション文化を発信し、地域社会が活性化するような家づくり・街づくりを目指していきます。


設計・施工会社

那覇市西1-4-14

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