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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

DATA
設  計: SD建築設計
     (担当/島袋信之)
敷地面積: 188.18㎡(約56.29坪)
建築面積: 79.25㎡(約23.97坪)
延床面積: 132.05㎡(約39.94坪)
用途地域: 第一種低層住居専用地域
構  造: 壁式鉄筋コンクリート造
完成時期: 2022年5月
施 工: 株式会社 トラストプランシュン
     (担当/儀武)
電  気: 合同会社 屋宜電気工事
     (担当/屋宜)
水  道: 株式会社 三星建設沖
      (担当/瀬長)
キッチン: 有限会社 沖縄タカラ住設
     (担当/名護)

無駄がない。けれども、暮らしを豊かにする遊び心や気持ちよく過ごすアイデアと意匠は満載。
家族をつなぐ動線もすてきに魅せるIさんの家です。

 

 

週刊かふう2023年3月10日号に掲載された内容です。

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

心地よく繰り広がられるさまざまな空間演出

 穏やかな時が流れる住宅街の一角。コンクリート造のシンプルモダンな箱型のその家は、2階部分の前面にダークなレンガタイルを用いた特徴のある外観。開放的な通りに面して建つも、エントラスは外部の視線が届かないよう配慮されています。

 奥行きのある土地を活かしたL型の配棟で、LDKは縦長に展開。玄関ホールから足を踏み入れた瞬間、吹き抜けの気持ちいいリビングが広がり、モノトーン×木目で統一したスタイリッシュな内観が映え渡ります。テレビ背面の壁には質感のある黒のクロスが全面に張られ、その壁伝いには存在感のある鉄骨階段が。空間にリズムを生み出し、吹き抜けの軽やかさを引き立てながら、鉄と黒のコンビネーションがかっこよさも醸し出しています。「階段のあるこの光景は特に気に入っています」とIさん夫婦。「朝、おはようと降りてくる子どもたちが見えるのもなんだか良くて」と目を細めます。
 そこから奥へ、ダイニング、キッチンと展開していくわけですが、キッチンと向かい合うスペースは和室空間に。リビングからは見えない位置にあるためサプライズな印象となるも、ダーク系の配色でコーディネートされたシックな佇まいはLDKにも調和。Iさん宅のもう一つの見せ場となっています。

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

シンプルな動線とわくわく感。幼なじみとかなえた「理想以上」

 奥行きを活かした展開はまだ続きます。さらに一歩奥へ進むと、印象はガラリと一変。そこは、明るく華やいだオシャレ感あふれるパウダールーム兼ユーティリティー。「将来、3人の娘たちと私が並んで使用しても混雑しないように、十分な広さと身支度が快適に行える設備や仕様を整えた女子ルームでもあるんです」と、奥さまが笑顔で説明。また「リネン収納もあるので、お風呂から上がったらここでパジャマに着替えて」と生活様式にフィットした動線であることや、「洗濯行動もここで完結するのですごく便利」と、理にかなったレイアウトであることを明かします。

 さらに「キッチンからも出入りできるので家事全般がスムーズになりました」と、その足でキッチンへ。造作壁なしのフルフラットのペニンシュラキッチンは余計な物が一切目につかない整然とした美しさが保たれており、「冷蔵庫やキッチンアイテムなどはすべてにここに収納」と、背面パントリーを開帳。生活感を消しながら使い勝手の良さは向上させた一挙両得の設計です。

 Iさんが家づくりを依頼したのは、ご主人の幼なじみが代表を務める建築会社。「彼の仕事には絶対的な信頼があり、発想や感性の豊かさも人一倍。間取りやプランの一部は彼自身の自宅を参考して取り入れたものもあります」とご主人。パントリーもその一つで「うちにもぜひ欲しい!」と奥さまの夢に大きなインパクトを与えたそうです。

 プランニングの核は普段の生活を効率的かつ楽しくすること。任せられる安心感を土台に、楽しみながら家づくりができたとご夫婦で振り返ります。「土地との出会いにも彼との縁があり、面白いほどにつながりを感じた」と感慨深げなご主人。完成後は「新築計画の参考にしたい」と同級生が訪れるなど、新たな喜びの輪が広がりつつあります。

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

家も家族の一員。そんな思いを抱かせる家

 2階は吹き抜けの光あふれるフリースペースを中心に、子どもエリアと大人エリアに大別。子ども室の壁紙は「好きな色を選びました」と長女さんが話すように、愛らしい色彩が印象的。可動式間仕切りで部屋を増減できるようになっています。一方、半オープンのウォークインクローゼットを有する主寝室はブルーグレーの深みに包まれる落ち着きを醸成。入り口側には木製カウンターを設置したご主人のための書斎も設けています。

 申し分のない暮らし心地と話すなか、あえてベストをたずねると「娘たちとキッチンに立っている時。幸せを感じます」と奥さま。ご主人は「見方によっていろんな表情を見せてくれ、そこに家族がいるとまた違う光景が見られるんです。発見の連続です」と笑顔。お嬢さんたちの成長とともに次々と新たな見せ場が増えていくIさんの家です。

写真ギャラリー

「合理的」を感性で昇華させたスタイリッシュな家

予算にメリハリをつけて「本当に大事にしたいこと」を追求
リアルな住み心地を基盤に、個性が光る仕立ての良い家へ

サブマネージャーの内間未来さん(左)と儀武瞬一代表取締役

 施主のIさんとは保育園に通う頃からの旧知の仲。互いの趣味嗜好も理解し合っているので、ファーストプランからスムーズに家づくりを進めることができましたが、まず私が提言したことは、限られた予算をよりよく活かすためにも「優先順位を決めよう」ということでした。これは当社の家づくりの核を成す重要ポイントでもあります。
 今回のIさんのケースでは、仕事を持つ奥さんの家事負担を軽減できる間取り、家族みんなの“普段”に合った造り、そしてIさん夫婦の感性を最大限に表現しつつ、個性を感じられるデザインにする、この3点を優先課題としました。

 家事動線と家族の普段の生活については要望を細かくうかがうと同時に、実際の行動を見聞きし、キッチンを含む水回り環境の向上と充実をはかりました。その分、スペースも設備も必要になり費用もかかりますが、お金をかけずに済むところ──Iさん宅では2階は主に就寝目的なので設備・仕様には強くこだわらないとして、予算配分にメリハリをつけることで無理なく無駄なく、理想を実現しています。これも当社の住まいづくりの大きな特徴。何を優先するかで本当に実現したい暮らし方が見えてきますし、生活しやすいという根源的かつ永続的な価値が得られます。

 リアルな住み心地を追求するのと同等に重視しているのがデザイン性です。ヒアリングやコミュニケーションを通して感知した施主さまの好みの傾向をもとに、インパクトや遊び心、個性を意識したプランを提案。こう来たか! と施主さまの心を動かし、訪れた人にも好印象を強く残すデザインを目指しています。今回実現した鉄骨階段や大胆に仕上げた黒のアクセントウォールなどもその一例です。

 多くの人にとって家づくりは一生一度の大事業。施主さまも私どもも、「こんなもんでいいか」という妥協は一切なし! 細かな動作、細かな好み、見え方など、文字通り一つ一つに配慮して造り上げていきます。ここまで徹底して行えるのは、当社が建築工事に精通しており、設計から施工まですべて自社で施行することにあります。また、私自身も1棟1棟に対してチームで取り組み、細部までしっかりと目が行き届いたトラスト=信頼・信用を信条にした住まいづくりを実践しています。
 幼なじみのIさんの家づくりに携われたことは私にとっても大きな幸せですが、「任せて良かった」という思いをすべてのお客さまに、そして何年、何十年経ってもその思いが色あせない、末長いお付き合いを志しています。

設計・施工会社

株式会社 トラストプラン・シュン

TEL:098-943-1600https://www.trustplan-shun.jp/

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南城市知念字久原399

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