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沖縄の住宅紹介

多世代が行き交う 海と島と空を望む家

多世代が行き交う 海と島と空を望む家

DATA
家族構成:夫婦
所在地:うるま市
設計・建築:有限会社門一級建築士事務所
(担当/金城司、二階堂将)
敷地面積:743.72㎡(約224.97坪)
建築面積:290.92㎡(約88.00坪)
延床面積:311.94㎡(約94.36坪)
用途地域:無指定
構造:鉄筋コンクリート造2階建て
完成時期:2020年4月
建築:アイワ企画株式会社(担当/渡久地彰)
電気:有限会社丸市電気工事社(担当/佐渡山安丈)
水道:株式会社明正電設(担当/大城盛光)
キッチン:有限会社ライフ電子(担当/徳山寛)
ガス:丸鶴ガス(担当/奥本準一)
外構:中部緑化土木株式会社(担当/長嶺由秀)
家具・仏壇:赤峰家具

今年4月に完成したMさんご夫妻の新居が建つのは、風光明媚な高台の土地。リビングダイニングの吹き抜けを全面ガラス張りにしたボリュームのある空間は、眼下に広がる海と島の眺めを最大限に楽しめるとともに、多くの人が集まり行き交う本家の役割を受け継いでいます。

※週刊かふう2020年10月2日号に掲載された内容です。

多世代が行き交う 海と島と空を望む家

ダイナミックさと繊細さを掛け合わせた贅沢なプラン

「ロケーション抜群の土地はある。これだけの素材を生かし切れる料理人はいないだろうか」
 Mさんご夫妻の家づくりは建築家探しからスタートしました。今まで暮らしてきた本家(大家、うふやー)の建物の老朽化が進み、建て替えを計画。かじ取りを任された奥さまが第一に求めたのは、眼前の海と島の眺望を取り込んだ開放感あふれる空間性、ストレスなく日常生活を送れる機能性に加えて、「メンテナンスの手間を極力省けること。理論上どれだけ優れたアイデアも、過酷な自然環境にさらされる現実下では、それを実現して維持し続けることが困難なので」
 依頼したのは兄弟2人が主役を張る設計事務所でした。県内外の建築家が集まった展示会を訪ねた折、同じように海と島の眺望を生かし切った兄の作品を見て感激。さっそく相談を進めていると、今度はMさん宅とは真逆の「16坪の家」をテーマにした弟の講演を聞く機会があり、「兄のダイナミックさと弟の繊細さを掛け合わせたら、どんな家ができるだろう」と想像は膨らむばかり。
以後は弟がメインの設計者となってプランを煮詰めていきました。
 新居は今年4月に完成。室内に一歩足を踏み入れれば、そのダイナミックさたるや一目瞭然。眺望の開けたリビングダイニングは約43畳もの広さがあり、2階まで吹き抜けになっている上に吹き抜け面はすべてガラス張りのため、視線が縦横プラス斜めにも抜けていきます。また頭上を深い庇に覆われたリビング北側のデッキ空間は、室内外を緩やかにつなぐバッファゾーン。幅8mの大開口によって切り取られた眺めとともに、デッキを介して光と風が室内に舞い込んできます。

多世代が行き交う 海と島と空を望む家

誰もが気兼ねなく“ただいま!”と入ってこられる家

 Mさん宅は共働き夫婦2人の住まい。毎日仕事で忙しく、新築後も「家でのんびりする余裕がほとんどない」ことが目下の嘆きの種ですが、帰宅後のつかの間ソファでくつろいだり、朝の身支度を秒速でスムーズにこなせたり、今までにはない一つ一つの些細な動作が日々の支えにつながっています。
「家中に風が巡り、どこにいても自然光や照明の優しい光が添えられていて、ストレスなく快適に過ごせます。最初の見立て通り、繊細に設計されていることを実感しますね」と奥さま。刻々と変わりゆく窓の外に広がる空の色や、庭で戯れる鳥のさえずりも癒しの要素になっています。
 またこれだけの大空間を2人で持て余すことがないのは、元来が本家とあって人の出入りが多いから。すぐ隣には長男一家の住まいがあり、平日夕方は2階の個室が孫たちの勉強部屋に。週末になれば孫を含めて10名の子どもが大集合し、大学生のいとこが先生役を務めて家全体が保育園と化します。
「目指したのは、誰もが気兼ねなく”ただいま!“と入ってこられる家。冷蔵庫のドリンクや食べ物は自由に取ってもらって構わないし、キッチンもみんなで使えるように、広々とオープンに設計してもらいました」。

多世代が行き交う 海と島と空を望む家

 ほぼすべての計画を奥さまに一任するなか、ご主人が唯一こだわったのがダイニングテーブルです。「私自身が兄弟の多い大家族で育ち、食事中はいつもにぎやかだった。部屋だってこれだけ大きいのだから、食卓も見合ったサイズにしないとね」。今回購入した無垢の一枚板は全長約2・5m。たまたま訪れた家具屋で見つけて即決しました。
 建て替え前と比べると家のボリュームは格段に増しましたが、その全能力を発揮するのはまだまだこれから。県外にいる未訪問の親族一同が集まったときに、「家族の歴史を継ぐ素晴らしい家を建てることがきた」という実感がより湧いてくるかもしれません。

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