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住宅情報紙「週刊かふう」新報住宅ガイド

こんな家に住みたい

心地よさが五感に響く 音楽スタジオがある家

心地よさが五感に響く 音楽スタジオがある家

DATA
家族構成:夫婦、子ども2人
所在地:読谷村
設計・建築:株式会社池原建設 企画事業部ウインズ
(担当/喜友名勝志)
敷地面積:767.92㎡(約232.20坪)
建築面積:210.44㎡(約63.60坪)
延床面積:196.65㎡(約59.40坪)
用途地域:無指定
構造:壁式鉄筋コンクリート造平屋建て
完成時期:2019年4月
建築:株式会社池原建設(担当/数田)
電気:有限会社アート電気(担当/仲村)
水道:有限会社良政産業(担当/山内)
キッチン:株式会社LIXIL

「音楽を楽しみたい」と話すご主人と、絵画をたしなむ奥さま。
2人のセンスと思いに建築士のプロの知見を掛け合わせ、心地よさが五感に触れる自慢の新居ができあがりました。
生活スタイルにフィットした機能的な間取りの中には、「将来は音楽スタジオとして活用したい」というスペースが用意されています。

※週刊かふう2020年10月16日号に掲載された内容です。

心地よさが五感に響く 音楽スタジオがある家

ストレスフリーの間取りを求める

 Hさん宅は夫婦と子ども2人が暮らす平屋の住まいです。街の喧騒がまるで届かない路地の突き当たり。ほぼ正方形をした敷地の南側3分の1には緑の芝庭が広がり、それを望むようにLDKや子ども室、主寝室といった居室が並んでいます。
「音楽スタジオ」があるのは、庭とは反対の駐車場側。日常の生活スペースとは廊下を隔ててつながっているものの、周囲にポツンポツンと置かれた中庭が、両者の間に絶妙な距離感を生み出しています。

「家の中でどのように振る舞えば、ストレスなく快適に暮らせるか。心の底からくつろぎ、安心感を得るには、どのような空間構成にすべきか。まずはその点を徹底的に考え抜くことがスタートラインでした」と話すご主人。だから趣味でありライフワークでもある音楽に打ち込める場所をつくることは、当初から家づくりとワンセット。また部屋の並びやそれぞれのサイズ感、色の使い方などすべての要素には意味があり、すべてが居心地を増すための仕掛けになっています。

心地よさが五感に響く 音楽スタジオがある家

 Hさんの計画には、依頼した建築会社も当初からワンセットで含まれていました。奥さまが生まれ育った実家も、家族でが生まれ育った実家も、家族で直前まで住んでいたアパートも同社が手がけたもので、品質・サービスともに言うことなし。「あそこにお願いすれば間違いない」との信頼感を背景に、土地探しの段階から担当の建築士と相談を進めていきました。

「漠然としたイメージを伝えるだけで形にしてくれる。要望が多岐にわたって方向性がまとまらない時期があったのですが、丁寧に整理してくれて、思考をさらに深める下地をつくってくれました」。
 新居は昨年4月に完成。入居直後から空間が五感になじむ心地よさがありました。

心地よさが五感に響く 音楽スタジオがある家

非日常的だったシーンが日常に

 日常と非日常は表裏一体。意匠面では「リゾートホテルのような雰囲気」を望み、見事実現したHさん宅は、非日常感あふれる毎日が日常に。リビングでくつろぎながら、デッキ越しに鮮やかなパノラマガーデンビューを望み、片や植栽が風にそよぐ中庭の眺めに癒やされる。
「以前はリフレッシュを兼ねて、家族でよくリゾートホテルに泊まりに行っていたのですが、新築後はめっきり足が遠のいてしまって」。代わりに休みの日でも、わが家で過ごす時間が長くなりました。

 お気に入りの場所は家中あちこちにあります。
 例えば奥さまが「小さいながらもウッドデッキをつくってよかった」と振り返るのは、子どもたちが元気いっぱいに芝庭を駆け回り、それをご夫妻が窓際に腰掛け見守る構図を、家づくりの構想初期からイメージしていたから。
 また奥さまのアートセンスを信頼し、ベースとなるデザインの選定を任せたことはご主人のファインプレー。リゾート感を志向しつつも「毎日暮らす家だから飽きが来ないように」と建築上はあえてナチュラルにまとめました。主張を抑えた空間であるがゆえに家具やインテリアが映え、これから家族が成長していく様子も鮮明に記憶に残りそうです。

 念願だった「音楽スタジオ」も絶賛満喫中。平面図を見て分かる通り、いずれは生徒を募って教室を開くことも射程に入れています。現在は心のままにただただ音楽を楽しんでおり、ご主人が奏でるピアノがBGMとなって家中に流れる毎日が続いています。

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